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ここじゃないどこかへ

7月3日の2周年記念ワンマンライブ『Reason for living』で 2ndアルバム『Reason for living』リリースの発表があったあと プロデューサーのサカイさんに「アルバムのタイトル、『ネバーランド』にするか迷った」と言われました 

10曲目に収録されていて わたしが作詞を担当させていただいた『ネバーランド』は本来 7月3日のワンマンでは初披露できないはずの曲でした ワンマンで初披露することを思って書き上げた歌詞だったけれど スケジュールが厳しく 一度はワンマンで初披露することを断念しようとした曲でした それは本当に仕方のないことで わたし自身も きっと大切な曲になるであろうこの曲を 不完全で納得のいかない状態で披露するよりずっといい、と思っていました

でも やれるならやろう、と なんとかスケジュールを調整して ワンマンのアンコールで無事 初披露することができた曲です そんなストーリーも相まってこの『ネバーランド』という曲は アルバムのタイトル候補にすらなってしまうほど 大切な曲になってくれました


わたしはずっと 負の感情を抱くことに安心感を覚えていて 満たされてしまうことが怖くて 例えば今が幸せだとしてもそれを自覚してしまうことが怖い みたいな気持ちがずっとあります 満足してしまったら上を目指せなくなってしまう 幸せを噛みしめてしまったら 溶けて消えてなくなってしまうような気がして だからいつも 悔しい、悲しい、辛い、寂しい、みたいな憂いを 抱きしめていなくちゃ、幸せは噛みしめるものじゃなくて願うものじゃなくちゃ、って

目まぐるしい毎日に揉まれて 感情を殺さなくちゃいけないことが増えて 昔どうしても堪えられなかった涙だって いつの間にか堪えようなんて思わなくても平気になって 憂いになんて慣れちゃったなって思って まだ大丈夫まだ大丈夫って思って そうやっていつもどこか悲観的な自分に安心感を覚えていた 

でもほんとうはそんなことはないと わたしはもうずっと分かっていた ほんとうはいつも 歌うことも踊ることも誰かと笑い合うことも楽しくて わたしたちに出会ってくれた人が笑ったり泣いたり感情が動いていると嬉しくて この目まぐるしい毎日のなかでも どんなに目を背けようとも背け切れないくらい 嬉しいも楽しいも幸せもあること 幸せは噛みしめても溶けて消えてなくなってしまったりしないこと SOMOSOMOというグループは 何を成し遂げても満足しきることはないこと


以前 どうしてネバーランドって曲名にしたんですか、と聞かれました そのときはなんだか伝えたいことがまとまらなくてうまく答えられなかったし 一言でうまく表せる自信は 今でもないけれど、

これは 満足をしたくないわたし自身と 満足し切らないわたしの居場所の歌だから、です きっと ここじゃないどこかを目指すわたしたちは そこに辿り着いても きっとまたそこじゃないどこかを目指し続けられるような気がした だからわたしたちの目指す理想郷はネバーランド 存在しない場所 みたいな そんな感じ

自分たちの足で歩んで 自分たちの目で見て 自分たちの手で描いた地図を いつまでも描き続けられるように 一枚完成したとしても ぼろぼろになってしまっても またここから描き出せますように

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SOMOSOMO 2nd Allbum『Reason for living』無事リリース日を迎えました どうか愛してもらえる音楽であれますように 

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