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イタリアワインを楽しもう⑨・・イタリアのワイン法
こんにちは、イタリアワインを愛してやまない ソムリエ T です。
今回はイタリアワインを知る上でおさえておきたいワインに纏わる法律の話
そんな難しいことはありません。
そもそも何故、ワインの法律が存在するのか?
みなさん、例えば「キャンティ」というワインをご存知でしょうか?
「キャンティ」は、イタリア、トスカーナ州の決まった地域で作られるサンジョヴェーゼというブドウを主体で使った辛口白ワインです。
何故、ここまで明言できるのか?そう法律で決まっているからです。ヨーロッパのEU加盟諸国はかなりこの法律で統一されており、例えばラベルにその地域を表示する場合、その地域で収穫されたブドウを85%以上使わなくてはならなかったり、「シャンパン」はフランスのシャンパーニュ地方で作られる瓶内二次発酵を経たスパークリングワインではなくてはならないなど、これは品質の安定とブランドを守るために存在するのです。
ポイント
1 ワイン法はその品質の安定とその地域の産業、農業を支える根幹となる法律。EU諸国ではかなり統一されている。
2 ワインだけでなく各国、その土地、地域の食材に対しても多く認定されている。
3 世界のワイン生産国はおおよそこの「ワイン法」が存在する。日本でも一部の地域で制定され始めている。
4 イタリアの格付けは上から「DOCG」「DOC」「IGT」「Vino」の四つ。ただその格付けの差と周りの評価が一致しないことがあったりする。
さて、四つの格付けを具体的に
DOCG・・Denominazione di Origine Contorollata e Garantina 統制保証原産地呼称 (76銘柄 2019年8月現在)
DOC・・Denominazione di Origine Contorollata 統制原産地呼称
IGP・・Vino a Indicazione Geografica Protetta 保護地理表示ワイン
Vino・・テーブルワイン
2009年のEUの法律改定でDOCGとDOCはDOPと名乗ってもよいことになっています。ただ現在、多くの格付けワインはそのままです。この二つの格付けは「生産地区」「ワインの特性(赤、白、スパークリングなど」「ブドウ品種と混醸率」「ブドウの栽培方法」「ワインの熟成年数」「最低アルコール度数」など細かく決まっています。「キャンティ」と言えば上記のことは述べられるのはその理由です。そしてDOCGはDOCよりいろいろな面でより厳しい基準をクリアしなければならないです。
そして、ここからがややこしいところですが、DOCGのワインが必ずしもその土地で作られる最上の(ここでは価格を含め世界的な評価)ワインとは限らないのです。
その最も分かりやすい例がスーパータスカンと呼ばれるワイン達!
次回はこの「スーパータスカン」についてお話します。
今回のワイン ロエロ アルネイス レチット 2019/ モンキエオ・カルボーネ
1,813円(税込)
ピエモンテ州のDOCGワイン、「ロエロ」ピエモンテ州のDOCGワインの数は最多の「16」です。
ソムリエ T 白ワインはイタリアを代表する白といってもいい「ロエロ・アルネイス」。
ソムリエ K 一時は絶滅しかけたブドウ品種だそうですが、80年代に復活、世界的に流行した白ワインです。
ソムリエ T たくさんの生産者がこのブドウからワインを作っていますが、バランスが良くてイチオシがコチラです。