ことばで泣く
とっても久しぶりにnoteを開いたら、初めて書いた記事が非公開のまま残っていたので、読み返してみました。
うーん。生々しい。笑
途中で終わっているけれど、せっかくなので公開しておきます。公開してもいいかな、くらいには思えるようになったってことかな。
あの頃のわたしのもとへ行って、大丈夫だよ、なんとかなるよ、と言ってあげたい。(2022.02.09)
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2020年4月1日、新社会人1日目。感染症の影響で卒業式はなく、すっと社会人になったわたしだが、それでも朝起きると不安でおなかが痛いことに驚いていた。
「あ、ついに始まっちゃうんだ」
元来心配性でよくおなかが痛くなるわたしは、いざ出勤してしまえばこの痛みが薄れるであろうことを知っている。今までがそうだったから。事実、今回も昼すぎには腹痛のことなどすっかり忘れていた。感染予防のための広い会議室で、偉そうな人たちが、代わる代わる話をしていた。
研修の内容は正直よく覚えていない。リモートでいいんじゃないかこれ、とぼんやり思いながら、眠らないようにノートに上司の似顔絵を描いていた。存外、上手く書けていたと思う。そんな風に隠れサボタージュ中でも、ひっそりと泣きそうになったことは何度かあった。なぜかはわからない。一人暮らしを始めてから涙腺が緩くなったことは自覚しているが、それでもなぜかはわからない。わからないけれど、この気持ちを何かに残しておかなければと思った。
昔、ブログをやっていたことがある。フォロワーは5人にも満たない、ネットの海のはじっこで、それでも趣味の絵を描いて投稿して、楽しかったことを覚えている。おそらく、そのときと同じ感覚。
「noteやろうかな」
会社ノートのメモ欄に、そう書いた。
社会人になり、これから考え方も価値観も大きく揺さぶられるのだろう。正直こわい。わたしはひとりだと泣き虫で、でも少し完璧主義な部分もあるからこんな風に逃げ腰な自分は嫌で、それでもその場で励ましてくれるのは自分だけで。両親には言いたくない。うるさそうだから。姉にはすこし甘えた。たくさん褒めてくれた。友人とは互いにがんばろうねと言い合い、恋人とは仕事の話はしなかった。いずれのときでも、わたしはほんの少し泣いていた。変わることは、とても怖い。