ハードSFを堪能した1冊『星を継ぐもの』ジェームズ・P・ホーガン
自分の脳内人名録で、ホーガンという人名に、ヒットするのは、アックスボンバーのハルク・ホーガンと、このハードSFのJ・P・ホーガンである。この『星を継ぐもの』1977年(邦訳1980年)は、自分が出会ったハードSFとしては、レムとは異なるタイプの名作だ。月面で発見された遺体が人類と全く同じなのに、死亡したのは、5万年も前と言う設定で始まる。ここから、ものすごい推理や科学的な分析で解かれていく謎。
こう言う話は、正直なところ大好きなので、当時は、ハマり込んでしまい、続編の『ガニメデの優しい巨人』なども、引き続き読んで、父親にも勧めて、父もハマって、父子で読んだ思い出がある。自分のSF好きなところは、父親の影響がある。FMのステレオ放送が始まる頃に、R・A・ハインライン『人形つかい』を原作にしたFMステレオラジオドラマを夜、真っ暗にした部屋で布団の中で親子で聴いた。テレビの洋画劇場で『タイムマシン』や、アメリカのテレビシリーズの『トワイライトゾーン』(日本版は、ミステリーゾーン)などをよく見た。(遅い時間の放送であったが、特別に親子で見た)
『星を継ぐもの』は、そんな親子のSF体験を、思い出させる1冊にもなったので、自分には特別な1冊だ。