仲間を集めて壁打ちをしよう
私たちの日本語オンライン学校では、毎月1回先生がオンラインで集まって【壁打ち会】(←今付けました)を開催しています。
2021年1月から始めたので、もうすぐ2年。
始めたきっかけ
私が2019年半ばから、コーチング養成講座を受講したんです。
色々な定義がありますが、
私は日本語を教える日本語教師です。
学習者と長い間付き合っていくと、その人自身やその人の人生に関わっていくことになります。こちらも自分のことを知ってもらいたくなるし、相手も話してくれる。そうやってお互いの理解を深めていくことにより、扱える内容も実際に広がるし、深まります。
出会いのきっかけはもちろん『日本語学習』ではあったけど、お互いが、自分の日々の生活で起きた様々なことを共有したい存在になります。
つまり、日本語はただのツールであり、お互いが【伝えたい内容】があり、【伝えたい相手】になるということです。
そうやって学習者との会話を日々重ねてきたある時、「もっとコミュニケーションについて学びたい」と思ったんです。
私は『コーチ』になりたいわけではありません。ただ、『コーチング』というのも一つのコミュニケーションの手法です。それを学ぶことにより、日本語学習者とのコミュニケーションにも活かしたかったからです。
で、コーチングを習い始めたんですが、講座代は安くはない。じゃあ、自分が学んで、学習者とのコミュニケーションに取り入れる以外に、どんなことに使えるか考えたんです。
そこで思いついたのが、【先生たちとコーチングについてシェアする】というものでした。同じお金を払ったんなら、その価値を最大限に高めたいと思ったんです。自分だけで独り占めするのではなくて、先生たちにとってもきっと役に立つと。
私が習ったコーチングに、日本語学習者との付き合い、授業の展開、学習者の目標設定と導き方など、【日本語教育分野】の要素を加えてシェアするというものにしました。
そして名付けたのが『コーチングシェア会』でした。
なのですが、何度かやっていくうちに、形が変わってきたんです。
『コーチングシェア会』を始めるまでは
シェア会を始める前まで、先生同士の横の繋がりというのは、あまり持っていなかったんです。理由はいくつかあります。
1つ目は、私たちの学校はオンラインスクールなので、リアルの場での共有スペースを持っていないこと。
2つ目は、先生たちはそれぞれ家庭があり小さい子どももいるので、忙しいこと。
3つ目は、オンラインだからということもあり、授業以外に時間を取らせるのは良くないと(私が)思っていたこと。
もちろん、私とそれぞれの先生との繋がりはありました。で、私がコーチングを習ったのをきっかけに、興味がある先生だけを集めようと思って声をかけたら、ほとんどの先生が参加してくれることになったんです!
『コーチングシェア会』を始めてみたら、コーチングだけじゃ収まらなくなった
最初の2,3回くらいまでは、コーチングをシェアして、先生たちにも日本語教育への応用なども一緒に考えてもらったりしていました。
でも、だんだんコーチング内容だけでは飽き足らず、毎回色々な内容を加えたり、問いかけたりするようになり。先生たちもやっぱり日本語教師をやるだけあって、人に興味がある人ばかり。そのうち、1つのトピックを話し始めるとアイディアを出し合ったり、経験を共有したりと、止まらなくなりました。
どんなことを話しているかというと、
・学習者の『書く』はどのように練習させていますか?
・子どものレッスンでは、どのような工夫していますか?
・そのコーチングの手法を使って、自分の子どもともこうやって接することができそう。
・親子間でどんなコミュニケーションをとるようにしていますか?
・学習者に学ぶ意欲をキープさせるために、何をしていますか?
・【アニメ×日本語】という企画をやりたくて資料を作ってきました。皆さんの意見を聞かせてください。
・私たちはこれから、もっとニッチな分野を開拓していったほうがいいんじゃない?
などなど、話題は多岐にわたります。
今では完全に、私がシェアするという会ではなくて、皆で色々なものを持ち寄ってシェアしたり、一緒に考えたりという会になっています。
いや、ポットラックでしょ
この投稿を書き始めた時には、【壁打ち】という言葉が良さそうだと思いました。でも今この文章をここまで書いて感じているのは、そんなビジネスライクな感じじゃないんだよなー私たち、と。
それより私たちには、【ポットラック】のほうがいいんじゃない?と思えてきました。
仲間に恵まれ、仲間に支えられていることを実感した今日でした。
染