「生っぽい」感情に飢えている
お行儀のよいテレビドラマが増えたと思う。
どのドラマも、ターゲットやメッセージなどをしっかり考えてから作られている感じがする。
企画書には、なぜ今このドラマをつくるのかとか、世の中の価値観だとか、根拠がたくさん書いてありそうだ。でも反面、その場のノリ、勢いで作った部分があまり見えない。
画面から生真面目さを感じ、少し息苦しさを覚えています。
設定にリアリティがなさすぎるだの、心情についていけないだの、思っていたくせに。
わがまますぎる視聴者な私…。
じゃあ、私はなにを求めているんだろう?
と考えた時、「ドキュメント シン・仮面ライダー」での庵野監督の言葉を思い出した。
アクション監督によって練りに練られたアクションシーンに対して「段取りでやっているようにしか見えない」「予定調和ならアニメーションでいい」みたいな要望を言っていて。
今の私には、その言葉がぴたりとハマった。
誰かの「生っぽい」感情が観たいんだと。
感じたいんだと。
真摯に作られたドラマが増えているのは、視聴者として本当にうれしい。でも真面目に、根拠にそって、方程式で「正解」とされるものが作られるばかりじゃつまらないような気もする。
やっぱり、わがままですね。
私は前クールのドラマでは「大病院占拠」にハマっていたのですが、CGが雑、いや隙があったり、主人公が3階から落ちて、どうみたって大怪我するはずなのに、スタスタ歩いてたり。
細かいことは気にせず作ってる感じが
好きだったのかも、と思いました。