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JUST FRIENDS

有名なジャズのスタンダード曲である。

友達だった二人がやがて恋人同士になり、また別れて、友達に戻る、いわば失恋の曲であるが、曲はある種の浮遊感があって、明るく心地よい。

バードやコルトレーンや有名な奏者が好んで取り上げていて、サラボーンも軽快に歌っている。

最近、その曲の生の演奏を聞く機会があったので、再びYouTubeを漁って、見ると、ウイントンマルサリスのものがあって、聞いてみて、驚いた。マルサリスの傑出したテクニックが随所に現れていて、久しぶりにジャズを聴いて感動した。

もともと、私はクリフォードブラウンの崇拝者で、同じトランペット奏者として、有名音楽学院出身のマルサリスに食わず嫌いがあったのだが、素晴らしいパフォーマンスはそんな偏見を払拭するほど、心を動かしてくれる。

さて、男女の間に、友情は成立するかは、多分、永遠のテーマなのかもしれない。

誤解を恐れずに言えば、本来は、友達関係、それこそが男女関係の理想の姿ではないのか、と私は思う。別に恋愛マスターでもなく、それからは程遠い私が言うので、その説に説得力はないが、JUST FRIENDS、未練を振り捨てて、相手と向かい合えば、そこには今まで以上の深い愛情のようなものが潜んでいる気がする。

東洋思想の中に、「師友」という言葉がある。

古の格言にも「良師は以ってすべからく宝と為すべし。良友は以ってすべからく鑑と為すべし」とある。

まさに本当の友とはそういうものかもしれない。

私は、友達が少ない方である。それでも構わないと思ってきた。だが、年を取った今頃になって、お互いを啓発できる真の友が欲しいと思うようになった。

煩悩多き人生で、まだまだ女性に対するあこがれも残ってはいるが、きっと、それを超越した男女関係もあるのではないかと、近頃つくづく実感している。



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