シリーズ・いのちを考える その1・プロローグ
犬「おいおい、サムがさっきからパソコンの前でじっと腕組みしてるんやけど、どうしたんやろ?」
猫「なんか、ここでの投稿にずいぶん悩んでるらしいですよ」
犬「そら、そうやろな、こんだけ人気がなければなあ」
猫「それがそれだけじゃないらしいんです」
犬「というと?」
猫「なんか、ここで「いのちのはなし」をしたいらしいんです」
犬「い、い、いのちー」
猫「先日、いたいけな子供に「どうして命は大事にしなくちゃ、いけないの?」って訊かれてまともに答えられなかった、俺は大人としてだめな人間だ、そう言ってました」
犬「そらあ、サムがダメな人間で、しかももうかなりの年寄りで、そのくせ大した貯金もなく、そろそろ加齢臭も気になるオヤジだってことは、わしもしっとるけど・・・」
猫「何もそこまで言わなくても」
犬「それがなんで、パソコンの前で唸っとるんや」
猫「自分はここで人気がないし、みんな自分が書いたものをまともに読んでくれるか、どうか、って」
犬「なんや、やっぱ、気にしとったんや」
猫「なんせ、タイトルが「愚か者の言い訳」ですからね。そんな人の文をみんなが飽きずに読んでくれるか、どうか・・・」
犬「確かに、サムは愚か者で、しかも社会的地位も名声もなく、むしろ一般ピープルよりも劣った人間やからなあ」
猫「またですか」
犬「ほんでも、わしらの飼い主としては、まあまちゃうか?」
猫「そうですね、人に相手にされない分、あたしたちに、よく語りかけますしね」
犬「そうそう、この前、サム、しみじみと、わしに、お前は大事な友達だって、言うてたし」
犬、猫「きもー」
猫「それでね、人のいのちはともかく、ここで動物いのちの事を話したいと考えたんです」
犬「動物?あかんあかん、その分野は」
猫「何故です?」
犬「こと動物については、思い入れの深い人が多いんや。それをこんな人目にさらされたところで、話すやなんて、大炎上するで」
猫「心配要りませんよ。あの人そんな影響力ありませんから、残念」
犬「そんな昔のギャグでふざけてる場合ちゃうで、いくらここでの投稿が人気ないからって、そんな思いつめんでも・・・」
猫「まあ、聞いてみましょうよ、あの人にはあの人なりの思いがあるようですから」
猫「あの人、こう言うんです。「多くの人は毎日忙しく生活しています。自分がこの世に生を受け、生きていく。そのことに立ち止まり、深く考えることは少ないのでしょう。ここでは、ぜひ、他者の命を考えることで、ひいては、自分の命についても考える、そういう機会になれば、と考えています。そこで私は人間と一番密接な関わりがある「動物のいのち」について考えていきたいと思います」ってね」
犬「ってね、じゃないよ。そんな深いテーマ、サムには無理やろ」
猫「でも人間の社会で落ちこぼれたものだからこそ、意外に人が気付かない真実だってあるかもしないし」
犬「そうやな、それにここでの投稿は、まあ、自由やしな、読む人だけ読めばいいか」
猫「でもね、動物といっても、私たちの周りには様々な種類の動物たちが存在しているでしょ。野生動物、産業動物、実験動物、動物園動物、それから犬、猫を中心とした伴侶動物。それらを一緒には語れない。それぞれに人間との関わり方が違うからだ、と彼はいうんです」
犬「ええこと言うやないか、こらあ、少しは期待持てるかも」
猫「そこで、この投稿はシリーズ化して、ながく続けていきたいんだそうです」
犬「シリーズ化ねえ、それまで持てばいいけど。前振りが長いから、少ない読者ももう読んでへんかも」
猫「そこで手始めに次回から一番身近な「伴侶動物」・犬猫から話していきたいと」
犬「なんや、今日は予告編かいな」
猫「次回は犬と人間の関わり方について、語るそうですよ」
犬「ええんちゃう、好きにすれば」
猫「そんな悠長なこと言ってられませんよ」
犬「なんでや?」
猫「彼言ってました。皆に読んでもらうために、飼い犬ロックと飼い猫ジャズを登場させるって」
犬「えええ、はあ、サムの考えそうなこっちゃ、さて、どうなることやら、次回予告はパチンコなら激アツやけど」
猫「なんです?」
犬「いや、サムから聞いた話や、ああそれより、サムが意を決したように、こっちに来よるでえ。なんか吹っ切れたような顔しとる。とりあえず、わし、しっぽ振っとくわ」
猫「じゃ、あたしも、にゃあにゃあ、猫なで声で、甘えてみます」
犬「まったく世話のかかる飼い主やで」