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【鉄道事故の実態】遮断機があっても89%が事故!?「まだ間に合う」その判断が命取りに…2023年度のデータを解説

記事に利用している画像は「国土交通省」の資料から切り抜いたモノを使っています。

引用:鉄軌道輸送の安全に関わる情報(令和5年度)を公表

みなさん、こんにちは!今回は、国土交通省が公表した「鉄道輸送の安全に関わる情報」について、分かりやすく解説していきます。普段何気なく利用している電車やホーム、踏切での事故の実態って、実はあまり知られていないんですよ。そこで今回は鉄道事故の実情を紹介していきます。ぜひ最後まで読んでくださいね!

鉄道事故の実態、前年度より97件増加

2023年度の運転事故総数は681件。前の年と比べると97件も増えてしまいました。これ、どのくらいの数なのかというと、1日あたり約2件の事故が起きている計算になります。でも、ここで注目したいのは長期的な傾向です。実は、運転事故の件数は何十年も前から見ると、少しずつ減ってきているんです。ただ、コロナ禍を除くと2023年は少し増加に転じてしまいました。

ちなみに681件の事故で294人の方が亡くなられています。前年度と比べると19人増加したことになります。鉄道会社は日々、安全対策に取り組んでいますが、まだまだ課題がありそうですね。

乗客の死亡事故はゼロ!でも安心はできない?

まずはマシな話題から始めましょう。2023年度、事故の内訳を見ると、列車同士の衝突が2件、脱線が7件発生していますが、この事故での死者は1名でした。幸い大きな被害にはなってない感じですね。ただ、一歩間違えば大惨事になりかねない事故とも言えます…

踏切事故が大幅増、その内訳は?

次に注目したいのが踏切事故です。2023年度は258件も発生し、前年度より63件も増加してしまいました。これは全運転事故の37.9%を占める数字なんです。しかも165人が死傷していることから、踏切事故にあうと、約63%の確率で命を落とすという計算になります。かなり高い数値ですよね…


また踏切事故の特徴は「予防可能な事故」が多いということ。例えば、最も多い事故原因は「直前横断」で、全体の51.2%を占めています。これは、遮断機が下りかけている、または警報機が鳴っているのに、「急いでいるから」「まだ間に合うかも」と思って渡ろうとして起きた事故なんです。

高齢者の事故が目立つ!踏切事故の年齢別分析

踏切事故の年齢別データを見ると、気になる傾向が浮かび上がってきます。80歳以上の方の事故が全体の16.7%、70歳代が13.2%、60歳代が15.9%と、60歳以上の方の事故が全体の45.8%を占めているんです。とくに心配なのは、高齢者の方の「判断の遅れ」による事故です。例えば、遮断機が下りてきても慌てて渡ろうとしたり、踏切内で方向転換しようとして時間がかかってしまったりするケースが報告されています。

一方で、若い世代の事故も少なくありません。20歳代が8.9%、30歳代が7.4%を占めています。若い世代に多いのは、スマートフォンを見ながらの歩行や、急いでいる時の無理な横断といった「うっかり」や「焦り」による事故のようです。

要注意!第1種踏切でも89.1%の事故が発生

「遮断機と警報機があるところ(第1種踏切)なら安全でしょ?」って思われるかもしれません。でも実は、踏切事故の89.1%が第1種踏切で起きているんです。これって、ちょっと意外じゃないですか?

じつは、第1種踏切は日本の踏切全体の約9割を占めていて、通行量も多い。だから事故の件数も必然的に多くなってしまうんですね。


逆に、第4種踏切(遮断機も警報機もない踏切)での事故も26件(10.1%)発生しています。数は少ないけど、一旦事故が起きると重大な結果につながりやすいようです。

人身事故、ホームで増加傾向に

続いて、ニュースになりやすい人身事故の状況を見ていきましょう。

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