【フランス街レポ】リヨン(Lyon)について独自調査 パート②
フランスに来てから半年が経過し、その間フランスの街を色々回っているので、個人的な印象を自分の記録用として「フランスの街レポート」を残しています。
題名からもわかるとおり、本日は前回レポートしたLyonの街についての独自調査、第二部です。第一部と合わせてお読みいただけると嬉しいので、以下にリンクを貼っておきます。
ですが、「パート1すっ飛ばして2から読むぞ!」と言う方はご自由にどうぞです。「そもそも興味ないぞ!」と言う方はまた別の記事にてお待ちしております。
繰り返しになりますが、Lyonはこの半年の間で最も長く過ごした街なので他の街レポより細かく、各項目のコメントが長文になっております。普段以上に余談の多い文章になってしまいました。申し訳ございません。
※作者の実体験、個人的主観と限られた情報源を元に作成するデータです。
あくまで自分の記録用の調査結果です。
と言いながらも、今後フランスに旅行する予定のある方、移住を考えている方に、フランスの様々な地域に興味がある方にとって少しでも参考になれば幸いですと言う気持ちもあります。
総合評価
独自の項目に基づきフランス各地を比較する為にレダーチャートを作成しております。
採点項目について…
気候:屋外の気候、過ごしやすさ
公共交通機関:利便性、値段、手段の豊富さなど
交通安全:信号無視が当たり前なフランスで(横断歩道がある道で)横断する際どれほど注意を払わねばならないか、交通事故の少なさなど
観光地:観光地の多さ、観光施設の質など
人情:住民の温かさや親切度合
日用品物価:「日用品」と記載していますが、日常生活で必要な食品なども込みの物価。スーパーなどの日常で頻繁に利用をする場での買い物しやすさや・お買い得さ。
治安:外でスマホを出してもビクビクしないでいられるか
日本人女子20代生きやすさ:正確には「日本人女子20代としての生きやすさ」と言う偏見に満ち溢れた項目。
景観:建物や公園などの外見的要素。清潔さ以外の街並みの美しさ
清潔さ:ゴミが散乱していないか
採点について(※あくまで個人の感想。語彙力が欠落しておりすみません。)
0-1:終わってる
2-3:悪い
4:ちょっと悪い
5:普通
6-7:良い
8-9:とても良い
10:すごすぎ
Lyonのスコア
パート1では気候、公共交通機関と交通安全について記載した為、それ以降の項目について詳しく説明して参ります。
観光地
【Lyonのスコア:9】
都市圏としてはフランス第二の規模を持つだけあり、観光名所も沢山あります。数だけでなく、それぞれの観光地の魅力と質も高いため、長い間住んでいても退屈する事がないと感じました。
観光地ではありませんが、名所としてFresque des Lyonnaisと言う作品が存在します。
このように、アートが全面に施されている建物が数多く存在します。
お勧めしたい観光名所を全て挙げているとキリがありません。これら以外にも見目麗しく、歴史を感じる名所や無料で楽しめる観光地が市内の様々な場所に存在します。
人情
【Lyonのスコア:8】
フランスでは珍しくないとされる愛想ゼロな人がほとんどですが、親切な人もいる街だと感じました。モールに入る時、出てくる人が扉を開けてくれたり、厄介なおじさんにスーパーで絡まれていると店員さんがガン無視している中(結果的に何もせずとも)後から「大丈夫だった?」と声をかけてくれる他のお客さんがいたり、バスで足を踏まれたら踏んだ人は謝ったり…
最後の点は「当たり前だろう」と思うかもしれませんが、その他フランスの地域と比較するとその当たり前が無い街も多々あった為、「Lyonはまだ良い方なんだなぁ」と感じました。
特にフランス第二の都市と言う点から見ると、もっと素行が荒れていても(フランス基準で考えると)不思議じゃないのにまだ親切な人が存在するのは評価できる点です。
ここまで解説した所、「そこそこ良くてもスコア8の『とても良い』ではないんじゃないか?」と思われるかもしれません。
これは贔屓目かもしれませんが、このスコアは個人的にLyonで知り合った友人の優しさと親切度合により8へ爆上げされております。
『友達だから優しい』と言う点は勿論否めません。ただし、私がLyonで親しくなった友人数人は皆ネットで知り合ったので見ず知らずの状態で関係がスタートするわけですが、その見ず知らずの時から親切でした。フランスの行政的手続きで困っていたら手助けをしてくれたり、わからない事があったら色々教えてくれました。実際対面し、さらに親しくなってからも、その親切心はかけることなく、行動を共にする中で友人が他人へも同様に親切な態度をとる姿を見ていると「Lyonには本当に優しい人がいるなぁ」と感じました。
日用品物価
【Lyonのスコア:6】
Lyonを第一の生活拠点に選んだ大きな理由として、パリと比べて物価や生活費が安いと考えたからです。実際パリと比較して家賃は安いのですが、思いの他「食」においては安いどころか、同等もしくはそれ以上にLyonの方が高額であるように感じました。
その前に一般的なスーパーの価格帯の話をします。お恥ずかしながら、最近知った事実ですがフランスでは同じ規模のチェーンスーパーで売っている食品は首都であろうが、田舎町であろうが、同一商品は同じ価格であるという事。店舗ごとのセール商品によって値段の変動はありますし、一部ディスカウントスーパーだと話が変わりますが、基本的にほぼ変わりません。Lyonもその点物価は普通です。
ではどこで差が生まれるのか?
「パン屋でパンを買う」、「肉屋で肉を買う」、「チーズ屋でチーズを買う」と言う行動が(皆が皆ではなくとも)フランス人の日常の内にあるため、こういった食料品店の価格帯も日用品物価項目の一部としてご説明します。
作者自身も購入経験のあるパン屋で具体的な例を挙げさせていただきます。
Lyonのクロワッサン指数
(※急に意味不明な見出しで困惑されているかもしれませんが、以下の文章も一応「日用品物価」項目の一部になります。ただ、想定していた5倍の長さになったので別枠を設けました。
本記事でレポートするその他の評価項目はございませんので、日用品物価スコアが6以上でない詳しい理由を知りたい方、作者のクロワッサン語りにお付き合いいただける方のみ読み進めて頂ければ幸いです。)
作者はパンが大好きです。フランスで食べたパンの中ではクロワッサンが大好きです。ただし、円安の影響もあり未だに(と言うか恐らく一生)値札を見た瞬間脳内ですぐにユーロを日本円に換算し、商品価値とコスパを考えてしまうため、未だに高めの菓子パンや総菜パンにはなかなか手が出ません。
そんな中、フランスのパン屋ではクロワッサンは菓子パン(フランス語ではviennoiserieと言う部類のパン)の中では一番安く、パン屋ならほとんどの店が販売しているので、節約愛好家の作者にも手の届く範囲の贅沢品として位置してくれています。
本no+eの『フランス街レポ』シリーズ第一弾のToulouseをご覧頂いた方はご存知かもしれませんが、私は「クロワッサン指数」と言う概念(値段、味、外見などを総合して判断した100%個人の主観を元にしたクロワッサンの評価数値であり、実際はなんの指数でもない概念)を脳内に設けております。Lyonのクロワッサン指数を図るべく、今まで数か所のパン屋でクロワッサンを購入してきました。
2024年12月時点、Lyonのクロワッサンでよく目にする値段は1.40€~1.60€。
大概1.40€以上なので、1.30€以下で見かけると「安い!」の言葉が頭をよぎります。
私がLyonで見かけ、実食した中で最安値クロワッサンがこちら↓
わかりづらい写真で申し訳ないですが、0.95€と1.10€のクロワッサンたちは1.50€と1.70€のクロワッサンとまず外見から異なる事が明白かと思います。
(※作者は基本的に何でもおいしいと感じる為、クロワッサンの味については全てのクロワッサンはベースラインの美味しさは達している事を踏まえ以下の感想を記載しています。)
1€前後のクロワッサンはお買い求めやすいですが、率直に「美味しい!!!」と思わない程の美味しさです。作者的には「これらの1個1€のクロワッサンをパン屋に買いに行くのであれば、12個で2.00€のスーパーのクロワッサンの方が味的にも満足」と感じます。最初の写真2枚の(1.50€と1.70€の)クロワッサンも「美味しいけど、この値段でとこのお味とサイズならもう一生買わなくていいかなぁ…」みたいな印象でした。
ちなみに、2021年度の地方内最優秀クロワッサン賞「Meilleur croissant du Rhône」を受賞した、Lyonで一番美味しいとされているクロワッサンも頂きましたが、「ちゃんと美味しかった」と言う感想で終わりました。舌が肥えてる食の専門家でもないただのパン好き女26歳の感想なので一概には言えませんが、安かろうが高かろうが、再びその値段を出して食べたいと思うクロワッサンにLyonでは出会えませんでした。
とは言ったものの、クロワッサン大好き人間でぶっちゃけ全部美味しいのでLyonのクロワッサン指数は良い方だと思っていました。ですが、Lyon以外の街へ出向き、その際必ずパン屋(の値札を確認し)に行き、機会があればクロワッサンを口にした結果、ある事に気づきました。
Lyonのクロワッサン指数って意外と低い…かもしれない…?
(この流れでそれしかないやろ。)
この疑念が確信に変わったのは初めてパリへ訪れた時です。パリのクロワッサン指数について語りたい気持ちも山々ですが、既にこのクロワッサン文章が余分な感想がありすぎて情報過多なので結論から言うと「パリのクロワッサン優秀すぎ!!!」「このクロワッサン世界一なんじゃないか?!」と感動したクロワッサンたちに出会いました。たまたまパリで大当たりに巡り合えただけなのかもしれませんが、パリの様々なパン屋のショーケースを見た限りクロワッサンの値札はLyonの平均価格より安かった事が印象に残りました。特にフランスで物価が一番高いとされているパリなので驚きでした。
パリ以外でも超低コストで美味なクロワッサンに出会った事から、Lyonのクロワッサン指数はやや低評価です。
ちなみに、その他ベーカリー商品を比較してもLyonは高めだと感じました。
「日用品物価」の本題に戻ります。パン関連で長々と例を挙げさせていただきましたが、肉屋、チーズ屋、その他食料品店での価格帯が総合的にパリと然程変わらず、ToulouseやMarseilleなどの都市と比べると中々高く感じました。
何故Lyonの食に関わる費用がやや高額か考えた結果、Lyonが美食の街として名を馳せている事が一つの要因ではないかと推測します。
Lyon市民もLyonの食文化に大変誇りを持っているようなので、食品が高くても価値があると感じLyonの消費者は購入するのではないでしょうか?
パート②まとめ…
ここまで全てお読みいただいた皆様、誠にありがとうございます。いくら自分用の記録とは言え、書けば書く程「これ世に公開する文じゃないだろう」と思いながら執筆しておりました。
そんなパート2ですがざっくりまとめると…
観光地:素晴らしい。無料で楽しめる所いっぱい。
人情:「人情がある~!」とも思わなければ「冷たっ」とも思わない。親切な人もいる。人との距離感は日本の都市に似ている。
日用品物価:専門店の食品は高めだがそれ以外は普通
案の定パート2でLyonの街レポは終わらなかったので、パート3で終わりを目指します。
以上、クロワッサン大好き作者の独自の経験と目のみに基づく街レポートでした。
クロワッサンとの写真ちゃうんかーい。