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コメティック備忘録(『明るい部屋』~ファン感謝祭編)―共存する反復「バイ・スパイラル」その兆しとしての黒色彗星の到来―永遠回帰的誤謬「同一なものが回帰する円環」、差異の横断線「平行線」、かつてあったものからの展延「明るい部屋」
シャニマスは、「輝くもの」と「輝かせるもの」と「照らされるもの」が紡ぐ物語を描いてきたように思う。 だからこそ、イベントコミュ『バイ・スパイラル』で確立した、コメティックのコンセプトでもある「光」と「闇」というテーマは、「輝くもの」でも「輝かせるもの」でも「照らされるもの」でもない「闇」を今後描いていくという示唆なのだろう。 その始点ともいえる『バイ・スパイラル』では、そもそも「光」と「闇」という二項対立は何なのだ、という構造の生成の話に挑戦している。それは同時に、この
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イベントコミュ『no/ode』備忘録―283プロの明るい部屋(カメラ・ルシダ)と斑鳩ルカの暗い部屋(カメラ・オブスクラ)が提示した、バイ・スパイラルの重なりと黒色彗星に託された願い
〇283プロの"明るい部屋"(カメラ・ルシダ)と、斑鳩ルカの居る"暗い部屋"(カメラ・オブスクラ) イベントコミュ『no/ode』の諸描写を解釈する上で、イベントコミュ『明るい部屋』及び斑鳩ルカに関する「部屋」のモチーフについて整理しておきたい。 イベントコミュ『明るい部屋』は、「カメラ・オブスクラ」(camera obscura、訳「暗い部屋」)と対比的な「カメラ・ルシダ」(camera lucida、訳「明るい部屋」)の意味合いを内包して描写されていた。
郁田はるき/鈴木羽那WING備忘録&『バイ・スパラル』の再解釈―バイ・スパイラルとは"永遠回帰"的な、彗星の飛来とは"大いなる真昼"的な―
<追記> より再整理したもの ↓ 〇『バイ・スパイラル』 はるきも羽那も元々アイドルを目指していたわけではなく、その道に引き込んだプロデューサーのことを「アイドル」への道しるべにしていて、なんというかそういったアイドルというものに対する拠り所を失ってきたルカと対比的だと感じる。 ルカのソロ曲『神様は死んだ、って』では、明らかにニーチェを想起させるようなフレーズを含む。向かう先あるいは"アイドル"を定義づけていた拠り所を失った斑鳩ルカの様(思想ではない)を表すものと