SYNCHRONICITY '24 感想
SYNCHRONICITY '24
今の音楽シーンで活躍するアーティストが沢山出演していて、色んな刺激をもらいました。主催者の方、素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれたアーティストの方々お疲れ様でした。
僕が見たバンドの感想簡単に残しておきます。
①Helsinki Lambda Club
ライブが始まって15分後くらいに行ったので、入口で大渋滞、最初はメンバーの姿が全く見えなかった。ただ入って5秒で自然と踊ってしまっていたので、バンドのグルーブ感が半端ないんだと思う。姿が見えないのに感情を動かされてしまうのは音楽の力で、そういえばこの間、君島大空をメトロに見に行った時も最初から最後まで一回も姿を見れなかったけど自然と涙が出た。
ヘルシンキのライブで印象的だったのは、元々MCをやる予定だった所で「今いい感じなのでこのまま曲やります!」と言っていた事、お客さんの雰囲気を見ながら柔軟に対応できるのはプロだなと思いました。(最後の曲前に「良いライブほど頭が真っ白になるんですよ」って言ってたからもしかしたら本当に言う事を忘れちゃったのかもしれない)
②betcover!!
凄まじいライブだった。
まず、外音のドラムがデカかった、間違いなくこの日一番の音圧。
ただ、ボーカル柳瀬二郎の艶のある声もしっかり聞こえるミックスバランスだったので、エンジニアさんの腕が素晴らしいのだと思う。
後半の「Rock'n Roll」コールも勿論盛り上がったけど、印象的だったのは柳瀬二郎の振る舞い。まず声の出し方、全く無理をしていない発声だった、オケが盛り上がる時ほどスッと力を抜いて歌っていた、鼻歌でも歌っているんじゃないかと思うほど脱力しているように見えた。
後は曲を始める時の鋭さ、バンドメンバーに合図を出しているのが柳瀬二郎なので、柳瀬の動きに合わせて曲が始まる。ギターを振り上げる所作や、ドラマーに向かって1,2,3,4とカウントを入れるなど曲の始め方は様々だったが、その後に演奏される1音目がどれも綺麗に揃っていて鋭かった。
相当にリハーサルを重ねて訓練を積んだバンドなのか、それとも柳瀬自身の主張の強さが波及しているのか、とにかく1音目の鋭さ、印象的でした。
③Skaai
まず気になったのが音圧、前のbetcover!!が爆音だったというのもあるけど、どうしても1MC 1DJのスタイルのライブでは流すトラックにコンプレッションがかかっているので、生音感(Live感)は損なわれてしまう。
それを補うために、他のラッパーはステージに人を沢山乗せたり、もしくはMCで客の心を掴んだり(BLUE HERB!!)する訳だけど、やはりこういう大型フェスでDJセットでラッパーがライブするのは中々難しい部分もある。
Skaaiはどうやってその課題を乗り越えるのかと気に入って見ていたら、なんの事はない、淡々とラップをしていくだけだった、そしてその姿は格好良かった。僕が見た数曲の間は特にMCはしていなかったけど、曲間で真面目で穏やかな彼の人格が垣間見えた。ステージで人柄が見える瞬間が好き。
④さらさ
SANABAGUN. の磯貝くんやオオツカマナミちゃんなど凄腕ミュージシャンがずらり。そんなバンドをバックに迎えた、さらさ。
曲も勿論素晴らしくて、『退屈』を聴きながら「うわlあlあlぁ」と共感と哀愁と感動が入り混ざったなんとも言えない気持ちになったんですが、中でもさらさの少し虚ろな目がものすごく印象に残ってて、「この人海の中にいるみたいだなあ」と思ってました。『グレーゾーン』前のMCも内容は勿論、目力にやられました、ものすごく人を惹きつける目を持ったアーティスト、またライブ行きたい。
⑤Kingo
去年の12月にリリースした EP『Bandages』頂きました、ありがとう🙏
そのEPから、"Tonight, We Celebrate" と "somei yoshino - demo" をバンドセットでアレンジして披露していたのだけどその2曲、とっても感動した。
"somei yoshino - demo" という楽曲はギター1本のみで作られたトラックにKingoの語りのようなラップが乗る曲だけど、その曲がバンドサウンドに変わる事で何倍もエモーショナルに響いていた。そして、"Tonight, We Celebrate"、前Kingoと会った時に「あれはDJセットでやる用として作った」と言っていて僕も「じゃあバンドセットではやらないのか」と思っていたので、これは嬉しかった。他にも色んな仕掛けがあったのですが、是非ライブ会場に足を運んで堪能してください。毎ライブ毎ライブ挑戦を続けるKingoに大きなリスペクトを。
⑥S.A.R
つい2週間前に1st アルバム『Verse of the Kool』が出たばかりのバンド。
まず、ボーカルのsanta君の歌声が魅力的。PrinceやD'Angeloを彷彿させるが、そこを消化して彼自身のオリジナルの歌い方になっているのが憎い。バンド全体の演奏はなんというかdubby、勿論楽器を弾いているんだけどただ揺れてるだけという雰囲気、良い意味で「曲を演奏してやろう!」というがめつい感じが無い、だからむちゃくちゃ踊れる。
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