SOMACHO第2企画室

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Tortoise-like tenter / 化粧パフができるまで-仕上げ加工編-

弊社、杣長(ソマチョウ)は化粧パフで使用されるビロードを製造している京都の会社。 前回の記事では、ビロード生地の染色・仕上げ加工をおこなう昌和染織を訪れ、染色加工がどのようなものなのか?を紹介した。 今回はその続きとなる、仕上げ加工編をお届けしよう。 仕上げ加工ってなんだ? 仕上げ加工は文字通り、生地を仕上げる最後の工程で、目的は主に2つある。 1つは、パイルの風合いを柔らかくすること。 もう1つは、パイルを毛立ち良い状態にセットすること。 ※パイルとは、ビロードの毛

    • Soda ash washing / 化粧パフができるまで-染色加工編-

      弊社、杣長(ソマチョウ)は化粧パフで使用されるビロードを製造している京都の会社。 そもそも、ビロードってなんだ?、と気になる方はこちらをどうぞ。 ビロードは織って完成、とはならない。染色・仕上げ加工を行って始めて、柔らかい風合い、そして、毛立ちの良いパイルに仕上がる。 ※パイルとは、毛の部分のこと 今回は、この大事な染色・仕上げ加工を行っている昌和染織を訪れた。 恐竜王国ふくいに昌和染織はある 昌和染織はビロードの産地である福井県は福井市にある。2024年の北陸新幹線

      • Veludo Fabric / ビロード ってなんだ?

        弊社 杣長(そまちょう)は化粧用パフの生地として使用されるビロードを織っている京都の会社だが、そもそもビロードとはなんだろう? 今回は、ふだん馴染みのないビロードについて紹介していこう。 ビロードとはパイル織物 ビロードはパイル織物というカテゴリに入る織物。パイル織物にはビロードの他に、ベッチン、コーデュロイ、ベロアなどがあり、製造方法に違いはあるが、特徴としては"パイル"があるということ。 註1. ベロアは織物でなく編み物 註2. ビロードとベルベット、そして天鵞絨(テ

        • パフの中はどうなっている?[後編]

          今回は前回の記事の後編になります。 前編の記事はこちら。 「パフって国内で作られてるの知ってた??」 この記事を読んでもらえれば、人にそんなことを言いたくなるはず!を目指して、書いていきますので、よろしくお願いします。 今回の前編・後編にわかれた記事を書くにあたり、実は、読者のみなさまに一番見てもらいたかったところ、、、 それは、パフの内側です。 なぜなら、パフの内側をみれば、”パフがどのように作られているのか?”、がとても良くわかるからです! それでは、パフの内側

          パフの中はどうなっている?[前編]

          (株)杣長(ソマチョウ)で常務をしております杣です。 杣長は、1933年創業のビロード織物を織っている京都の会社で、お化粧用パフのパフ生地を製造しております。 ビロードって??という方は、こちらの記事をご覧ください。 みなさんは、パフを分解してみたことはありますか? パフを使っていても、分解して中がどうなっているのか確認したことのある人はそうそういないのでは?? 今回は”パフの中がどうなっているのか?”をご紹介していきます。 今回はこの一般的なパフを分解していきます。

          パフの中はどうなっている?[前編]

          SOMACHO第2企画室

          みなさん、初めまして。 (株)杣長(ソマチョウ)で常務をしております杣です。 杣長は、1933年創業のビロード織物を織っている京都の会社です。 ビロード織物って??、と思う方が多いと思いますが、意外と日常生活で出会うことも。例えば、電車やバスのシート。普段、気にする人は少ないと思いますが、少し撫でてみると、さらっとした短い毛のある織物だとわかります。これも実は、ビロード織物の一種(モケットと言います)です。なんとなくイメージが湧いていきましたか? では、杣長で織っている

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