エース社員から学ぶべきは「行動」ではなく「思考のプロセス」という話
成果を出せるようになるには、成果を出している人を真似るのが一番手っ取り早いです。
ただ、何をどう真似ればいいかわからず、うまくいかない方も多いように見受けられます。
真似する時のポイントは
・"成果を出している人"の真似をする。
・手段ではではなく、思考のプロセス・型の真似をする。
・自分の中で「〇〇さんだったらどう考えるか」を解像度高く出せるまで反芻する。
です。
※私の自己紹介はこちらです。ジュニア〜ミドル向けに会社員としての仕事の考え方を書いています。
真似をする人を間違えないことが最初の一歩
これ実はかなり重要です。
例えば営業ロープレで先輩からフィードバックを受け、熱心に話を聞いているメンバーを見かけます。確かにアウトプットしそれを客観的な目に晒すことに意味はありますが、アドバイスの質は助言者の実績に大きく依存します。
特に新人の頃は、アドバイスの正しさを判断することが難しく、不適切なインプットをしている可能性があります。特に、成果は出ていないが人間的には素晴らしい上司などに遭遇した時に気をつけておきたい点です。
成果を出す方法は、成果を出している人の方が持っている可能性の方は高いです。まずは成果を出している人が誰なのかを見つけることからはじめましょう。
探し方は、率直に既存社員の方々に誰が一番成果を出しているか聞いてみるのかが良いです(できれば、成果を出している人に聞くのが良いです)。こういった人たちは成果を出そうとギラギラしている人が大好きですから、喜んで教えてくれます。あとは社内の飲み会の場などをうまく利用して、声をかけてみましょう。
行動から思考のプロセス・型を学ぶ
真似をすべき人を見つけたら、その人のやっていること(話し方やミーティングでの振る舞いなど)を徹底的に観察します。
重要なのは、学ぶべきは行動そのものではなく意思決定のプロセス・型だということです。経験が浅い時期は、その人がやっていることを片っ端から真似してみるのもある程度有用ですが、行動はあくまで手段ですから、意図を理解しないと後々自分で転用ができません。
特にメンバーからの報告に対してその方がどんな質問をしているか、その回答からどんな意思決定をしているか、のインプットを増やすのが有用です。
例えば、
実行計画の報告時に
・目的・前提・検討・結論をどう深掘りしているか
・それらの妥当性・リスク許容度をどう確認しているか
・Go or No Goをどう判断をしているか
遅延・未達進捗の報告時に
・要因をどう特定し、どう評価するか
・何を続け、何をやめる意思決定をするか
などの観点で、観察を続けると、成果を出す人がどういう思考プロセスで動いているのかが少しづつわかってきます。
これらの意思決定ケースを自分の中で何度も反芻し、自分で何かをする時に「〇〇さんだったらどうするか」を一度想像してみる癖をつけます。
もし幸運なことに目標となる方と一緒に仕事ができる環境ならば、「今回の件について、自分はこうしてみようと思うが、〇〇さんならどうするか?」を直接聞いてみるのも大アリです。
最後に
部署異動や転職の際には、まずは最も評価されている人は誰かを特定し、その人を観察してトレースするのが良いです。実際にやってみて違うなと思ったら、なぜ違ったと思ったのかを明確にすれば、それも学びになります。
私の場合、営業ならAさん、事業開発ならBさん、PdMならCさん、経営ならDさん….のように、"過去出会った最強の人たち"の思考プロセスが息づき、今では自分の意思決定の素地になっています。
こういった「心の中の〇〇さん」という立ち位置はこれからAIエージェントの発展でもっと身近になる気もします。自己成長のマインドセットとしてぜひ持っておきたいところです。