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お店で使っている茶器の話①

こんにちは。名古屋で伊勢茶カフェの店長をしています、松本壮真です。

今日実家では今年最初の新茶がとれたので、おばあちゃんも一緒に新茶を味わいました(今ちょうどお茶の時期なので会社のある地元に帰ってきています)。で、その後雑談してました。昔のお茶づくりの事とか、昔の問屋さんに卸す時の話しとか。色んな話を聞きました。

時々『何かを理由に人が集まる』って良いなぁって思ったりします。なかなか親しい同士でも、何か理由がないと集まりにくかったりしませんか?

地元がめちゃくちゃ田舎なので、実家が山を持っていたりします。そこに『桜をいっぱい植えたいなぁ』と思って、桜の苗木の値段や育つ年数などを調べた事があります。いや本当に真面目な話です笑

桜があれば人が集まるかなぁって思ったんです。桜があれば、「今年も花見に行こうよ」って誘いやすいなって。

何か集まる時に理由や言い訳があると集まりやすいから、桜を言い訳に集まれるといいなぁと。家族に話したら「いや植えるなら自分で植えてくれ」と言われてなかなか実行できてませんが……笑

今はなかなか人が集まること自体に敏感だったりしますが、やはりオフラインで会って喋るのはオンラインにない楽しさがありますよね

長くなりましたが、今日は茶器の話しをしますね。
実はけっこうお店で使っている茶器やその他にはこだわっているものもありまして。それを紹介していきます。特にステマではないので(本当はどこで買ったか忘れたものもあるので)何処で買ったかは伏せますね笑
もし気になる方はコメントください!全力でPCの何処かにあるであろうデータを探します。

あ、先に言っておくと今は写真がちゃんと無いので見づらいかもしれないです…。

地元のスギを使ったお盆

『地元の木を使いたい』という思いがありました。名古屋にいても地元に「根付いてたい」なぁという思いや、シンプル木のお盆が急須に合うなぁという思いや、木の手触りとかを知ってもらいたいなぁという思いがありました(お盆は結局防水の関係で薄くウレタンを塗っているのですが、お皿は蜜蝋しか塗っていないので木の触感があります)。

そんなわけで、地元の製材屋さんにスギをつかったお盆を作ってもらいました。

で、これ1枚板のスギなんです。1枚板のお盆ってめちゃくちゃめんどくさいんです。高価ですし。表面に薄くウレタンを塗ってもらっているので、水が染み込みにくいですが、それでも少しずつ曲がってきてしまいます。木を貼り合わせたお盆の方が安価ですし、曲がる心配も少ない。でもやっぱり1枚板が綺麗ですし、「余計なことをしない」という深緑茶房にも合っている気がしました。

だから定期的にメンテナンスをしています。水あと(輪染み)ができにくいように、蜜蝋(みつろう)を塗ったり、曲がってきたら反りを戻すように工夫したり。
※この辺聞き慣れない単語ですよね、僕も初めて聞きました蜜蝋。『あー色々やってんだなぁ』って思ってもらえたら充分です

ちなみに…お盆のフチは絶妙な角度で斜め下にカットしてもらっています。こうする事で野暮ったい感じがなくなり、ちょっとスタイリッシュ(?)な感じになりました!絶妙な職人技が光ります。

そんなわけで、地元のスギを使ったお盆でした!

地元のヒノキのお皿

ちょっと見えづらいですが、地元のヒノキを使ったお皿です。

なんでお盆はスギで、お皿はヒノキ?と思われるかもしれません。
理由は2つ
①赤っぽいスギと白っぽいヒノキで、どちらも引き立つようにしたかった
②コストの問題でヒノキをお盆に出来なかった…(国産のヒノキ、しかもあのサイズの1枚板を加工してもらうってめっちゃ高いんです…。)

そんなわけでお皿はスギにしました。これもフチを斜めに切ってくれていて、スタイリッシュです。

木って難しいんですね。薄いと反りやすくなるし、厚いと野暮ったくなるし。そのメリットを両方享受したのが、『厚めの板で斜めカット手法(勝手に命名)』です。


箸と箸置き

箸と箸置きにも実は意味がありました。
箸は『八角箸』で、これは三重県鈴鹿市で作られたものです。箸は持ち方的に「角の数は奇数が良い」とされています。小学生の頃、田中くんが三角箸で持ち方の練習をしていたのを覚えています。八角箸は伊勢が発祥とも言われていて、『末広がりで縁起が良い』というのもあり、八角箸にしました。あんまり縁起を前面に押すのは好きではないのですが、さりげなく縁起みたいな目に見えないものも大事にしたいなと思っています

上の写真だと普通の木の箸置きに見えてしまいますが、これ実は木をそのまま使ったもので6種類あるんです。下に写真がありますが、こんな感じでその木本来の風合いを生かした箸置きなんです。

こういう『さりげないこだわり』、僕けっこう好きなんです。

だいぶ長くなってしまいましたね。「茶器」の説明と言いながら、急須や湯呑の説明を全くしませんでした…笑
明日は急須や湯呑の話をしますね。ただ、急須は割とこだわってる感がわかりやすかったりするのでサラッと説明するかなぁと思います。

長くなってしまいました。
今日はこれくらいにします。
ではではまたあした!

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