【7月組織づくりテーマ】営業力向上
**********************************
7月の組織づくりテーマは「営業力向上」です。
若手育成のためにチームで営業していくには何が必要なのか、
どうしたらいいのか。
弊社ソリューションで長年営業をし、
今ではクライアント様先で営業構築の支援をしている、
マネージャーの濱川さんにインタビューをしました。
**********************************
マネージャー:濱川 桃子 さん
Q:チームでの営業と個人での営業の一番大きな違いは何だと思いますか?
「個人での営業は足し算、チーム営業は掛け算」というところだと思います。
個人での営業は自分の営業数字を積み重ね、少しずつ数字が増えていきます。自分で喜びを十分に味わうことができますが、苦労や失敗も1人で負わなければなりません。
それに対しチーム営業は掛け算です。
1人の失敗で数字が大きく落ち込むこともありますが、フォロー体制があったり、1人ひとりの強みを活かすことで成果が何倍にもなります。
この点が大きな違いだと思っています。
Q:チームで営業することのメリットとデメリットを教えてください。
会社の成長という面で見たとき、みんなの経験、結果、プロセスを共有し合えるということが大きなメリットになります。若手育成のためのチーム営業であれば、デメリットはあまりないと思います。
ただし、個人で営業をしていきたいという人からすれば、自分の結果の為だけではなく、部下や後輩、チームの為に時間を使うというところにデメリットを感じるかもしれません。
Q:お客様と関わる中で、印象的なエピソードを教えてください。
私が担当したお客様で、新卒メンバー中心のチームが約3か月で、1人ひとりが粗利100万を稼げるようにになったことです。思っている以上の結果で、とても驚きました(笑)
なぜこれほどすぐに結果が出たのかというと、結果に結びつくまでの道のりである「知っている」→「やっている」→「出来ている」という3つのサイクルを回すのが速かったからこそだと思っています。
このお客様は社長や決裁権のある人が必ずプロジェクトに参加し、プロジェクト終了1時間後には決まったことを実行できるという状況を作っていました。
実際にやってみて現場から「上手くいかない」という声が挙がればすぐに修正する、といったこともPDCAを早く回せたポイントであったと思います。
Q:数字以外で「営業力が向上している状態」とはどのような状態だと思いますか?
チームで決めたKPIを改善できている状態です。レベルを下げることなく、本来の目的からずれないようにチームの指標を定め、その指標に向かって全員が取り組めている状態をつくることが営業力が向上していると言えると思います。
Q:お客様と関わる中で、「チームでの営業力が向上しているな」と感じたエピソードがあれば教えてください。
「若手社員が数字を出している」ということです。営業構築支援をしたお客様で、新卒1年目社員が数字をだし、新拠点オープンの主戦力として抜擢されるということがありました。
このような成長を遂げることができたのは、若手育成のための営業力向上に取り組む中で実施した営業の体系化、1年目の基準設定、ロープレ、勉強会の持ち回りなどがポイントになっていると思います。
これを続けることによって営業部全体の基準が上がり、全体的な底上げがあったことが営業力向上に繋がっていると思いました。
Q:チームで営業するためには、なにから始めるべきですか?
まずは「どこが標準で、どこを体系化するのか」ということを考えることが必要になります。
標準の設定というのは、若手社員がどのくらいの基準を満たせばよしとするのかという共通認識を全員で持つことです。若手社員がいきなりできる営業マンの100点を目指すことはかなり厳しいです。しかし全員が60点をとれる状況をつくることはできるはずです。この60点を基準にするんだ、という認識を全員で持つことが標準の設定です。
そして体系化というのは、役職や経験年数に関係なく誰でもある程度の数字をあげられるようにする仕組みづくりです。
例えば、1年目の営業マンが契約をいただけるための王道パターンを決めるとき、できる営業マンからしたら「お客様によって状況が違うから王道パターンなんてない」という意見が出ることが多いかと思います。確かに、お客様によって変えなくてはならないこともあります。しかし、王道パターンはどんな営業をしていても必ず存在しており、それを見つけることが体系化の第1歩となります。そのために営業プロセスを分解していく必要があります。
Q:チームで営業する上で一番大切なことはどのようなことだと思いますか?
「1人ひとりがチームの目標にどれだけこだわれるか」だと思っています。個人の結果がでてるからいいや、と誰か1人でもチームで達成することを諦めてしまったらそこから悪循環が生まれます。プロセスを大切にし、上手くいっている人も上手くいっていない人も振り返りや原因を深堀りしていくことが大切です。それが再現性を生み出します。そして、そこで得たアドバイスを素直に受け入れ 実行することが全員の成長に繋がります。