うちの幹部は“自分の意志”を出さない【情熱社長倶楽部】VOL.157
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【今週のご相談内容】
幹部として役割を任せているものがいますが、
社長である私の顔色を伺う言動が多く、困っています。
15年以上一緒に経営をしてきた幹部なので、
お互いのことはよく分かっているはずですし、
意見を伝えることに遠慮する関係ではないはずなのですが・・・
私としては、会社のために、思っていることは
どんどん意見してほしいと思っていますし、
なんなら反対意見も大歓迎です。
しかし、今の幹部は「イエスマン」であり、
私が発言したことはすべて形にしてくれます。
これはこれでとても有難いことなので、
不満に思うことは贅沢な悩みなのかもしれませんが、
ただ、今後の会社の発展を考えたときには
私だけの考えや力では必ず限界が来てしまうと思っています。
この幹部は、いずれ私が代表を退いたときには
後を継いでほしい存在だからこそ、
【言いにくいことでもはっきり伝えてくれる存在】に
成長してほしいと思っています。
どのような関わりをすれば、
もっと“自分の意志”を伝えてくれる幹部に
なってくれるでしょうか。
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【今週の回答】
担当:代表取締役 長友 威一郎
ご相談いただきありがとうございます。
15年以上共に経営をされ、発言した内容を
全てカタチにしてくれるという幹部の方ということで、
ご相談者様も大きな信頼をおかれている、
優秀な幹部の方なのですね。
まさに“経営者と幹部”が
それぞれの役割を遂行することで
ひとつのチームとなっており、
「そのような関係が羨ましい」と感じる企業様も
多いのではないでしょうか。
幹部の方のこのような様子を、
“弱み”と捉えるのか、“強み”と捉えるのかで、
関わり方は大きく変わってくるのではと思います。
今回は“強み”と捉え、
「よりその強みを活かすには」という観点で
回答をさせていただければと思います。
大切なことは、経営者様と幹部の方で
まとまった時間をつくることです。
当たり前のことかもしれませんが、
やはりここが、よい組織づくりのためには
欠かすことができないポイントになります。
その時間の中で、下記の2つを
実施していただくことをおすすめします。
1つ目は、「お互いの強みを
どのように認識しているかを確認し合うこと」です。
経営者であるあなたが、
幹部の方の強みは何と捉えているのか?
そして、幹部の方は
どのようにご自身の強みを認識しているのか?
そして、反対に幹部の方は、
経営者であるあなたの強みは何と捉えているのか?
それらを共有していただければと思います。
もちろん、15年以上もの間
共に経営しているわけですから
「相手のことはすべてが分かっている!」
と思われるかもしれませんが、
長年共に過ごしてきたからこそ、
“当たり前”となっているお互いの強みや、
阿吽の呼吸で分かり合えてしまうからこそ
気づいていない強みが隠れている可能性があります。
だからこそ、あえて時間を取り、
じっくり考えて共有し合うことで
新たな発見があったり、
再確認できるものがあるのではないでしょうか。
2つ目は、
「お互いが考える理想の姿(個人と会社)を
共有し合うこと」です。
事業計画がある企業様は、
「事業計画こそが理想の姿だ」
と回答されると思いますが、
経営者様個人として、
また幹部の方個人として
計画のどこが一番楽しみなのか、
どこが勝負どころだと考えているのかなど、
“個人の想い”を重点的に
確認することをおすすめします。
また、それらの理由を共有することにより、
お互いの思考や視座がわかりますので、
経営者と幹部という関係だからこそ
共感できることはもちろん、
ハッと驚くこともあることでしょうし、
事業計画に対しても、共通認識を持って
実行することができるのではと思います。
また、経営者様は幹部の方に、
幹部の方は経営者様に、
今後どのような役割を期待としているのかを
しっかり伝えることも行なってみてください。
ご相談者様が思い描いている
「ご自身が退いた後は、後を継いでほしい」
という想いを
共通に持っているのかいないのかで、
動き方は大きく変わるからです。
そのような意味でも、改めて
「お互いが考える理想の姿(個人と会社)を
共有し合うこと」をおすすめいたします。
以上が、経営者様と幹部の方の時間で
実施していただきたい2つのことです。
これら2つを実践できたあとは、
是非「2人の約束事」も決めていただければと思います。
そして、その約束事が守れていないときはもちろん、
すり合わせたことからブレている場合にも、
お互いにフィードバックし合うことを
大事にしていきましょう。
それが、きっと幹部の方が
「強みを活かしながら、ご自身の意志を伝える」
きっかけになるのではと思っています。
経営者と幹部の方が、
業務連絡等の“今”の共有をすることは多いですが、
お互いの考えや想い等の
“未来”を共有する時間を取れていない企業様は多いです。
是非、今の幹部の方の“強み”を活かし、
理想の未来を実現するためにも
経営者と幹部の方で時間をつくってみてくださいね。
きっと、お互いにとって
素敵な時間になると思いますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
長友 威一郎