「あなたがいたから助かった!」は本当のサポートではない
僕はICT支援員時代、この言葉をよく言われた。
「あなたがいたから本当に助かった!」
しかし、あなたがいたから助かったは本当のサポートではないということに気付かされた。
これは僕たちが運営しているティーチャーズアソシアの番組で、『依存はどうして生まれるのか?』について話していたからだ。
ヘルプとサポートは全然違う
話の中ではこの2つがよく言われた。
ヘルプは救助が必要なこと。
サポートはその人ができるように支えること、見守ること。
実はヘルプは使い所がほとんどない。
「足が折れちゃったんですーー!!」って言っている人がいたら、ヘルプをする。
そこでサポートをしていたら大変だ。
「大丈夫!足が折れたっていつも元気で乗り切っているでしょ!あなたならできるよ!ファイト!!」
なんて勇気づけされたってできるわけがない。だって足が折れているんだから。
足が折れてしまった場合はヘルプする。
しかし、多くの場合、そんな状況にはならない。
できそうなのに諦めてしまったり
できると思っていなくて、挑戦すらしなかったり
ちょっとしたことに気づかなくて、できないと勘違いしてしまう
こんなケースがほとんどだ。
こういう時にこそサポートが必要なのである。
「あなたがいたから助かったよー!」は依存を作った言葉
ここで衝撃の事実が飛び込んできた。
「っていうことはあなたがいたから助かったって言われると嬉しいけど、あなたがいないと何もできませんって言ってるのと同じなんだね」
って話していた。
ハッと気づいてしまった。
たしかにそうだ。
僕は認識を改めなければいけないと思った。
たくさんの人に「ソルティーがいたから助かったよ!!」って言われることが好きな言葉だと思って活動していた。
しかし、本当に優れた指導者はそんなことを言わせない。
自分がいたからできたなんて思わせないで「あれ、なんか自分できるじゃん!!」って思わせることが大事なのだ。
僕は今までヘルプばっかりしてきてしまったのかもしれない。
そうすると僕は今まで本当の意味でサポートをするということができてなかったのだと思った。
たしかに今まで「ソルティーがいたから助かったよ!」って先生たちが行動をしたのか?というと、ほとんどの人が自立できたとは言い難い。
また同じように「ソルティーさん、またお願いしますよ」と口を揃えていってくるのだ。
僕はこの認識を改めなければいけないと心底思った。
自分の影すら見えないサポート。
あの人の影響を受けただなんて思わせていたら、まだまだ伸びしろいっぱいな状態だ…ということに気づいた今日このごろであった。