花が病んでた話をしよう。
前回noteを書いてから暫くして「あの花どうなったの?」「またしなしなになってる?」など様々なお声をいただきましたが、こちらとしても何も調べずにのんびり水だけあげてたわけじゃあないという事を証明するため、シャキシャキと元気に育っている様子をお伝えしようと思います。
まずをもって ”花と面白おかしく暮らしたい” とか ”花を買った優越感を得た今はもう枯らしたい” といった気持ちはなく、どちらかというとスローライフ的な、東京の寂しい暮らしに彩りを添えるようなそんな風情を求めていたわけで、HP MAXから瀕死まで5秒みたいな生き急いだ花を求めていたわけではない。彼の花には安定していただくことを切にお願いしている。
というわけで洗ったばかりの猫のようになったりなどしていない、この艶々と光る緑の葉を見てほしい。
奥の方の葉がかなりツヤツヤに輝いている。すいません。艶っていうか湧きました、アブラムシ。アブラムシって植物につくとやけにテカテカにするんですね。存じ上げませんでした。あまりにワッとしていたので特に群れていらっしゃるところには取り急ぎモザイクをかけておきました。
メンヘラヤクザからヤンデレへと進化した彼の花を慰められるのは私しかいない。しかしそこは虫が若干苦手な都会っ子。対策といったら殺虫剤をぶっかけるか蚊取り線香を焚きまくるか二つに一つ…しかし植物に殺虫剤をぶっかけるという行為はなかなかロックに思える。…こちとら20年ほどの年季の入ったパンクロッカーやぞ、心は…と一瞬よぎったが、本来の目的である穏やかにスローライフをエンジョイするためのフラワーを若きロック魂に燃やし尽くすわけにはいかない。冷静にネット検索をはじめた。
「アブラムシ 殺す 薬」「アブラムシ 触りたくない」「アブラムシ 花 なんとかする」「花 肥料 殺虫効果」「アブラムシ 艶出し効果」
アブラムシに利く薬や由来については理解が深まったがいまいちしっくりこない。牛乳を吹き付けたりして殺す方法もあるようだ。これはオーガニック。スローライフに近づいてきた気がする。だが牛乳は人間様の飲み物であり三日で1リットルほどを飲み切るため勿体なく感じる。それに、かけた直後は良いが時間を置くと案外臭くなるので別の虫さんが寄ってきそうである。諦めよう。とにかく困った時はTwitterで有識者を募るべきだ。
記憶とは恐ろしいもので、当時の私がアブラムシのついた部分をバッキバキに折って捨てようとしていたことをすっかり忘れていた。さすがロックの申し子である。
さて、こちらのツイートにフォロワーさんからリプライをいただいた。
「奴らに触る・潰すことに抵抗がなければ、弱めシャワーかけながら指で葉っぱとか茎とか洗い流して めんどくさい時はついてるトコ全部捨てます」
なるほどシャワー……?ホースの先につける奴か、ジョウロのいい奴の事だろうか。我が家に素敵な水差しなどはなくコップで水やりをしていた。
「我が家は人間の浴室で一緒にシャワーです☆」
花と一緒にシャワー。もうなんかかなり理想のスローライフに近い気がする。近いというかもはやそれを通り越してエルフといっても過言ではない。フォロワーにエルフが居るのは心強いことだ。
というわけで実践することにする。昨今の消毒や様々な時勢の影響で使い捨て手袋が売っていないためビニール袋を装着。やはり虫を直接触るのには抵抗がある。少なくともこのころはそうだった。最近は直接触っている。面倒くさいし効率が悪いからだ。人は移りゆくものである。
さすがに風呂の中で実施するのはコントロールに自信がないため洗面台で洗わせていただくことにした。彼の花にはちょうどよいサイズであると思う。
こちらが洗い上がりの花。水滴がついたままになっているためツヤがついたままになっているように見えるがアブラムシ達はとれている。ちなみに夜間に行ったため花弁はいまいち閉じていて眠そうだった。嬉しいならぱっと開いてほしいものだ。いたしかたあるまい。
接写ではこんな感じ。ややかまれた痕か、痛みがあるが虫自体はいなくなったためよしとする。
また日常に戻り、昼夜で閉じたり開いたり雨に完全拒否の閉じっぷりになったりするが今のところは元気である。
ほぼ毎日撮影しているがたまに綺麗に撮れるとちょっと嬉しい。たまに気分がのると一眼を持ち出すがそっちで撮った写真もいつか公開したい。
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