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「親の先回り」

2月3日(晴)節分。

今日は4月からのムスメの転園先を、見学させてもらう日だった。

東京の保育園は親の就労状況などで点数化されて上位者から内定していくシステムで、すでに内定は出ていた。ただ本人の意思を確認することなく進めていた話なので、見学という体で本人を連れて行き、気に入ってもらおうという魂胆だった。

ムスメは、明るくてひょうきんでムードメーカーだけれど、大勢の中に入っていくことが苦手で、慣れるまでは人見知りをする性格だ。人が少なく落ち着いた環境の中で、まずは何か好きになることが見つかればと思い、土曜日にお願いをした。

5月に引っ越しが決まっている我が家の学区を考えると、現在通っている保育園から同じ小学校に通う同級生はいない。そう考えれば、小学生になって「みんなはじめまして」より、早い段階で「はじめまして」をして、同じ小学校に通うお友達が何人もいる方がいいんじゃないか。そんな親の先回りした意思決定で、4月からの転園希望を出していたのだ。

新しい保育園は、今通っている保育園よりも建物は古いけれど床暖房もないけれど、とにかく園庭が広い。プールもあれば運動会ができるほどの広い敷地がある。遊具もあるし、実のなる木も畑もある。ムスメはそれらを見て一目で気に入ったようで「お庭で遊んでいい?」と園長先生にお願いしていた。

まずはホッと一安心だ。

もちろんこれで一件落着とは行かず、実際に通うようになれば、長く一緒に過ごしてきた保育園の先生やお友だちのことを思い出すだろう。「行きたくない」「みんながいない」と泣くかもしれない。親の先回りを怒るかもしれない。

私だって、この選択がベストかどうかは分からない。でも「別れ」と「出会い」の春になることは間違いない。親子で目一杯、別れを悲しがって寂しがって、新しい出会いを喜んで歓迎して、進んで行こうと思う。

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