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【134話】【ネタバレ】俺だけレベルアップな件【翻訳】
「患者さん全員を乗せるスペースはありません! せいぜい3~4人くらいまでなら乗ることができます!」
迷彩服と迷彩柄のヘルメットを被った軍人に言われると、患者を抱えた老夫婦は揃って困った顔をした
「とてもじゃないが話にならない··· ここは体の不自由な患者が10名以上いるんです」
「いつ死ぬか分からない人達を心配してる場合ではありません! 巨人がすぐそこに迫ってきてるんです!ここにいらっしゃったら死にます! 」
軍人の説得にも、夫婦は頑なに首を横に振った。
「患者さんたちを置いて行くことはできません。 妻と私は患者さんの最後を守り抜くと約束しましたから」
「···それでしたら私も残します。市民たちが残っていることを知りながら逃げることなどできません」
軍人は諦めたようにため息を吐いたあと、笑顔で顔を上げた。
「一旦中に身を···」
その声を遮るかのごとく、地鳴りが響いた。
見上げると、巨人がすぐそこのビルから顔を出してこちらに狙いを定めて笑っていた。
その口からは人間の足が生えている。
「きょ、巨人だ!!撃て!!」
軍人たちが巨人に向けて銃撃を行うが、大きすぎる手のひらに阻まれ、その皮膚をかんつうさせることすらできない。
「いけない!」
伸びてくる巨人の手から老夫婦を隠すように、軍人が身を挺して2人を庇った。
もうダメかと思われた次の瞬間には、巨人は前方から飛んできた三又の槍を胸に受けて後ろに吹き飛んでいた。
槍の飛んできた方向を見ると、巨人に匹敵する大きさのナーガ。
「これは一体···」
「危ないな。場所を移さないと。 ここは病院と近すぎる」
気配もなく突如横から聞こえた声に軍人が驚いた。
突然現れたナーガと旬に釘付けになっていた老夫婦は、自分たちの上にビルの瓦礫が降ってきていることに気がつかない。
老夫婦の頭上に降ってきた瓦礫を、賢太が大きな盾で受け止める。
「僕はこの方たちの避難を助けながら待機します。」
「頼んだ」
言葉を発した旬の左手に、使い慣れた短剣が召喚された。
ナーガが巨人の胸に三俣の槍を再度突き刺す。
そのナーガの背中を駆け抜けて、旬の短剣が巨人の顔面を縦に切り裂いた。
アメリカ合衆国東部メリーランド州
「水篠旬がDFNに行ったんだって?」
「聞くところによると、セルナー夫人は水篠旬の力を1段階も開放してくれなかったそうだが…」
「そのレベルじゃ死ぬだろ」
高級レストランでは3人のハンターがテーブルを囲っていた。
「ここにいる俺たちはセルナー夫人を通して力をアップグレードしたのだから···。 平凡なハンターの能力には限界があることをよく知っているはずだ」
「ところで, 彼は再覚醒者だっていうじゃないか」
「自分の力に陶酔しているんだろ」
「まさか昆虫なんかを巨人族と同レベルで考えてるのか。自分の力を過信するハンターは無条件で死ぬ。」
「アリを討伐したことが、自分の命を短くする結果になるとは。 皮肉だね。 」
「一日で死ぬ方に私のヨットをかけよう」
「僕は二日に僕の家を賭けるよ」
「じゃ、俺は」
「果たしてそうだろうか?」
3人の会話に太い声が割って入った。
「俺は奴が生き残る方にスカベンジャーのビルを賭けるよ」
トーマスアンドレはサングラス越しでもわかる鋭い眼光で嗤った。
「それよりも、我々の方に現れたS級ゲートの方を気にしたほうがいいだろう。 ダンジョンブレークが明日になるが、果たしてこの中で何人くらい生き残るだろうか」
「あの人、雰囲気を壊すのはプロだよな」
坊主頭のハンターが苦い顔で声をひそめて言った。
「あの変わり者が変なこと言い出すのは一度や二度じゃないだろ。気にしない方がいい。」
他のハンターも苦い顔で小声で呟いた。
「もしかして、アメリカよりDFNで遊ぶ方が面白かったかもしれないな。そうだろ」
アロハシャツの前のボタンを全てはだけたトーマスアンドレは、聞こえていないのか聞こえていながら気にしていないのか、陽気な声を出した。
「ま、明日になればこっちもそれなりにおもしろくなるだろう」
ガラス越しに、空中に浮かぶ巨大な黒い渦が浮かんでいた。
「視聴者の皆さん···! この光景が信じられますか。」
リポーターがヘリコプターから身を乗り出す勢いで眼下の光景を見つめて、大声を張り上げた。
「水篠ハンターの召喚獣たちが 、巨人を打ち破っています!
巨人たちが食われています! あの巨人たちが、虫に食われています!」
無数のアリが、巨人の身体を這いずり回っていた。
また、別の場所では幼い少女が叫び声をあげながら巨人の手から全力で走って逃げていた。
その少女と巨人の間に、黒い影が閃いた。
一筋の紅い尾が舞う。
少女に向かって伸ばされた腕は斬り飛ばされて、少女は無傷のままイグリットに抱き抱えられた。
巨人はイグリットに怒りを向けるあまり、背後に飛びかかってくる影には気づいていなかった。
アイアンの頭蓋への強烈な一撃が巨人を地面に沈めた。
その爆風から少女を守ったイグリットが怒りの視線をアイアンに向ける。
倒れた巨人の上からドヤ顔を向けてくるアイアンをわざと無視する形でため息をつき、イグリットは優しい手つきで少女の頭を撫でた。
(アイアンヤツ···。 昇級したから浮かれてるな。
それでもうまいことやってるからよかった)
アイアンに呆れつつも見守っていた旬の背後から、声をかける人物がいた。
「 あの···ありがとうございます」
医者夫婦を守ろうとした軍人だった。
「助けてくださって感謝···」
言葉を言い終わらないうちに、軍人に向けて旬がサムズアップした
「ユーグッド!ブレイブソルジャー!」
「はい···。ありがとう…ございます…」
軍人は呆気に取られてそう言った。
「賢太、この方連れて行って、安全なところへ」
「はい!兄貴!」
「 さぁ、行きましょう。」
2人を見送ると、目の前にある巨人の死体に向き合った。
「それじゃ··· さっさと始めようか!」
「起きろ」
※今回はぁあああ!!!神!回!!!
(今回もですね)
だって旬の美尻見れたしイグかっこいいし賢太かっこいいしアイアンとイグの掛け合い見られたしオマケの絵可愛いし!!!!
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ただし実行は自己責任でお願いします。
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