さよならいわもとq
歌舞伎町にあったいわもとqがなくなってしまった。
作家・批評家である宇野常寛さんが「歌舞伎町mashup」というサイトに投稿していた「ぼくと彼女といわもとq」という文章に惹かれ、3回ほど足を運んだお店だ。
宇野さんはいわもとqにて愛想のあまり宜しくないおばさんの定員と出会いそこで反社の人に絡まれるなどしたがおばさんは淡々と蕎麦を作り続けていたらしい。自分が行った時はそれらしいおばさんは見当たらなかったが、特筆すべきは蕎麦の旨さだ。
詳しい値段設定は忘れてしまったが、ボリュームのある野菜のかき揚げや天ぷらに喉越しの良い蕎麦の組み合わせが良くコスパが良いなと感じていた。
確かに店の中に清潔感があったりやたら愛想の良い店員が居たわけではないが、どんな人が来ても気にしない雑多な雰囲気があった。
雑多、これは一つの自分にとってのテーマなのかもしれない。都会は様々な人が集うという街の特性故に多種多様なバックボーンを持つ人たちが一同に介する。その際、1人1人の個性を掘り下げている余裕はなく、結果来るものはこばまず、という歌舞伎町に通ずるスタンスと相成るのであろう。
いわもとqに行く途中、「強引なキャッチはおやめください」という街頭アナウンスが鳴り響く中得体の知れない身なりのきれいではないおじさんにキャッチをされた。自分はそれをされてしっかりと嫌だった。こうしたマナー違反が日常茶飯事に行なわれている非合法のエリアに日常的に飯を食べに行こうとは思わないだろう。
最後に、いわもとqの皆様お疲れ様でした。店がなくなったことは本当にショックでした。新しい業態での活躍を願っています。