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ジメジメしたときの香り効果

温度だけでなく、湿度によって香り方が変わる


「The 日本の夏」


じめっとしたときいほど、香りが残るのはご存知ですか?

香り=芳香分子は、湿度が高いと空間に留まりやすくなります。
湿度が低ければ芳香分子は空間で拡散しやすく、比較的香りが弱く短時間に感じられるという性質があるので、
梅雨の時期は比較的香りが強く長く残る感じがするのです。

また、気温が高くなると;

・ <空気の対流が起こりやすくなるため、芳香分子が拡散しやすくなる。>
 人肌につけて香らせる「香水」はその人のもともともっている体臭と体温で、微妙に香気が変化します。

・ <芳香分子が揮発しやすくなるため、香りを感じやすくなる>
  気温がある程度上昇することで私たちの身体機能も活性化するため、嗅覚も敏感になると考えられるのです。

同じ香りでも様々な環境(季節や天気など)によって感じ方が変わるというのが、香りの魅力でもあります。

湿気は人間の体に様々な影響与えます


秋から冬の乾燥の時期にはこの「湿度」はとても大切なのですが、この時期=梅雨・夏の「水分=湿気」はむくみやだるさといった症状と深く関わっています。

湿度が高すぎるところにいると、体全体の発汗が上手くいかなくなります。高温多湿で一気に汗が出ても、その後湿度が高いことで気化しづらくなり、
体のセンサーが「気化しづらい」と判断すると、汗を出さなくなるフィードバックが働くのです。

発汗することで体温を下げることが難しくなると、いわゆる「熱がこもる」状態になります。平温では問題なくできていた代謝も悪くなり、血液の循環が滞ってしまいます。 そのことで体内に水分や老廃物を貯めてしまい、熱中症とまではいかなくても、頭痛や肩こりの症状を起こす原因にも。
血液の流れを悪くするということは、毒素や老廃物を排出するために機能するリンパの流れも悪くなり、むくみやだるさにもつながります。

それらの「うまくいかない」からだの状態が絡み合い、全身の調整を図る自律神経の乱れとも大きく関わることになるのです。

漢方でも、過剰な湿気を“湿邪(しつじゃ)”と呼び、カラダに入り込み、体内に「湿(水分など)」が増えて、結果的に体を冷やしたり、むくみ、その他の病気の原因の一つになりえます。

じめじめする季節、カビも増殖


湿気の高い時期は、細菌・真菌(カビ)、ダニなども繁殖しやすくなります。
湿度60%程度で発生する真菌(カビ)は、80%以上になると増殖し始めます。梅雨、日本の湿度の高い夏では、この状況になりやすいと言えます。 

この病原体となる菌類は、水回りでよく見かけるものも多く、対処しないと人体に侵入していきます。
湿度の高くなりやすい浴室での黒カビも注意が必要、とくに体調が悪い、免疫低下がある場合には気をつけたほうがよいようです。
元気なときは体内に侵入した外敵を倒す自己免疫力があるので、大事には至りませんが、その免疫力が低下しているときは外敵が優勢になってしまう場合もあります。

屋内外で感染の危険があり、その結果、肺炎を起こしたり、真菌の種類によっては脳にまで侵入して病気を起こすものもあります。
意外に身近なところに潜んでいるので、この時期はとくに体調と、環境には留意したほうがよさそうです。
家庭の水回りにもカビ発生注意箇所は多いですが、カビを見つけて除去しようとしたときに、逆にカビを拡散してしまうこともあるので、マスクは必須です。

話は戻りますが、これらを考えると今ほど衛生状態が良くなかった時代では、この「湿度」は命取りになりかねなかったと言えます。
ちなみに中医学では、外的環境による病因として、この「湿」があり「湿邪」と呼んでいます。

現代のようにデータに出てこなくても、湿度が高いことが不快であるという事実は変わりません。
洋の東西に関わらず、高い湿気に対する危険性の認識は同じだったのかもしれませんね。

香りは「湿」を退治する


さて、気温が高くなり、湿度が一年のうちでも一番高い梅雨は、香りに敏感になる季節と言えます。湿気が招く不調を改善したり、体を調えるため、そして気分をリフレッシュするために香りを用いることは最適と言えるかもしれません。

精油やエッシェンシャルオイルは自然由来のため、小さなお子さんやお肌の弱い方にも安心してお使いになれますから安全に衣類やお部屋の消臭をしたい方にはとくにおすすめです。

おすすめ精油6選

これらの精油には、制菌、殺菌、抗菌、殺真菌、抗真菌作用を期待できるパワフル精油です。
もちろん他の精油にも多くの抗菌、抗真菌作用をもつものがありますが、
今の時期にはおすすめの香りです。湿ったものの香りや、家の匂いが気になるときには、菌が繁殖している可能性もあります。

そんなときにもおすすめです。シャープな香りのグリーン(ティトリー)やシトラス(レモングラス)、少し甘みもあるようなハーバル(タイム、ローレル<<別名ベイ>、ローズのようなグリーン調(パルマローザ;ローザ=ローズ)、ヒバはとくに抗菌、殺菌作用にすぐれています。
ティトリーやレモングラスはボディケアなどの化粧品にもよく配合されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。


これらの精油は、その香りもパワフルで特徴的。
気分を一新したいときには、気持ちの面からも押し上げてくれるでしょう。自律神経が乱れがちな時期に、心もからだもサポートしてくれるおすすめ精油です。

☆ 湿気があるときには、より強く香りますので、その点ご注意ください。
☆ 「パワフル」な作用があるということは、皮膚に対しても刺激があることをお忘れなく。
(※ また妊婦さんや乳幼児は使用を控え、敏感な方やご高齢の方は使用を控えるか、極力「薄く、短時間で」お使いください。)


このほかにもたとえばレモンなどの柑橘系やペパーミントなどのハーブ系、ブレンドしても、楽しみがひとつふえていきます。
気持ちもからだも調うアロマで、じめじめの季節を楽しんでお過ごしください。

天然の香り、自然の香りで

欲しい香りがないとき、香りをオリジナルにしたいときには、ご相談ください。
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