光合成しないと枯れます。

光合成しないと枯れます。

最近の記事

晴れの国へ迷い込んだ話。

晴れの国へ迷い込んだ話。 〰︎ 晴れの国って、なんて素敵な名称なんだろう。 こんなに岡山が気持ち良い所だったなんて、初めて知ったよ。 確か今までの訪問は真冬と真夏だったかな。 雨間のちょうどいい秋の日に、訪れることができて幸いです。 〰︎ ブンちゃんが私と同じくらいの歳に暮らしていたとある国で、彼女と言葉を交わしてきた。 その国は太陽に明るく照らされていた。 陽を遮る高層ビルなんてひとつもなく、路面電車が人々に見守られている国だった。 文に迎えられ、言葉に囲まれた

    • 本当は猫でいたいよ。

      あなたの前から突然いなくなってしまいたいと、 いつも思っている。 だから髪の毛はなるべく落とさないようにするし、 アクセサリーの忘れ物なんてもってのほか。 借りた部屋着が軽く畳んであること。 ソファのクッションがあなたの枕の隣に並んでいること。 それ以外、日常と何ら変わりない部屋があなたを迎えることでしょう。 猫の精神というものを知っている? あの、死期を予感したらふらりとどこかへ行くような。 そんなつもりで私は心に猫を飼っている、 気まぐれな女でいたいから。 それ

      • 無題

        写真で見るあの空が、本物の色ではないと知っている。薄い雲の向こう側に、大きな月が隠れていると知っている。雨が降ってくる瞬間の匂いを、知っている。幸せと不幸せは、いい塩梅で共存していると知っている。人は誰しも、誰の真似もしなくていいと知っている。珍しく大雪が降る日の、小さくとも暖かな空間を知っている。 それなのに、あなたの愛し方がわからない。いつまでもぎこちないままで、どうすることもできない。そんな自分を知っている。

        • 春の桜より、冬の山茶花になりたい。

          秋、囁き

          お願いだから、晴れてほしかった。 厚い雲から覗く太陽を。 少しでも少しでも、お願いだから光を私へ。 色づいた葉を落とすようになった寂しげな風から、私を救い出すように。 雨雲の裏に伸びるまっすぐな飛行機雲を。 あと少しあと少し、手を差し伸べさせて。 これから続く長い道のりにも、 一歩一歩踏み締め続けられるように。

          秋、囁き

          幸も不幸も己の責任

          また幸せになれないキスをした。 裏切られ、捨てられて、なのに本当は誰も私を裏切りも捨てもしていなかった。なぜなら確固たる繋がりが存在していると、過信していたに過ぎなかったから。なぜなら捨てられる以前に、拾われていなかったから。 私が私を捨てさせた。 期待なんかしなければよかっただけなのだ。でも、それでもいつも私は飽きもせず何度も何度も期待する。期待してないフリをして、もうどうでもいいですよという顔をして、そんなフリに付き合ってくれると期待する。そんな馬鹿女でいさせてくれ

          幸も不幸も己の責任

          生まれ変わるなら

          生まれ変わるならできるだけ大きな恐竜がいいです。そして思いのままに獲物の首に噛みつき、生きるために己の体を血で染めたいです。寄って集る略奪者たちすら傷つけ、気が済めばあっさりと立ち去りたいです。強さと比例するように深まる孤独にも気付かず、ただ己の欲望と直感のままに広がる大地をものにしたいです。

          生まれ変わるなら

          パプリカが手のひらに心地よい夜。

          パプリカが手のひらに心地よい夜。

          2024.6.29

          美しいなあ。 あと何回お気に入りのワンピースが着れるかな。 あと何回綺麗な景色を見て、新鮮な空気で胸をいっぱいにして、そして花が美しく朽ちていく様を見れるかな。 あなたはもうすぐ黒くなって死んでしまうけど、ちゃんと綺麗だよ。最後まで見ているよ。

          2024.6.29

          肩書き: 人間

          周りはみんな就活とやらを始めていて。 学生という肩書きすら嫌になってしまって、ただの人間でありたい私はどうしたらいいのかな。 友達が優しさから手を差し伸べてくれているのをよく知っているからこそ、身動きができない。 最近、あらゆる行動の中で「これは私に向いているのだろうか?」「これと仕事として向き合えるだろうか?」とばかり考えている。 いつも私の行動指標は胸を踊らす何かで、ドキドキで、運命的な何かで。やみくもに胸にぶつけてはこれは違うあれも違うと放り投げている。 純粋に楽しむこ

          肩書き: 人間

          非日常から押し出された朝。

          塩分が欲しくて徐に取り出した昨晩のつまみのパッケージに「大分」の文字。やっぱり夢じゃなかったのかな、何時間か過去の自分はそこにいたんだってね。瀬戸内海のど真ん中にいる間、マッチングアプリでトークしてるしょうもない男らはみんな口を揃えてどこにいるの、と言った。どうやら京都と大分は300キロ以上離れているらしい。どうやら遠く離れた本州とも違う島に、ひとりで乗りこんでいたらしい。どうやらそんな遠く離れた場所にも、人々の「生活」が存在するらしい。簡単に日常を飛び出し、簡単にまた元の日

          非日常から押し出された朝。

          おやすみとおはようの境目はいつかな

          おやすみとおはようの境目はいつかな

          2024/06/04 日記

          死にたいように死ねないから、せめて生きたいように生きているここ最近。あー本当に嫌になっちゃうな、生きるとか死ぬとかばっかり言ってる友達なんて嫌になっちゃうよね。逃げてばかりでなんの努力もしてないや。自分が自分から剥がれていくこの感覚が、果たして誰かにわかるのかな。私はあなたから2年遅れているから、来年には恋人を見つけて世界には愛が溢れていると宣う日が来るのかな。他人の嫌なところばかり突いて、ますます嫌な人間になるのかな。多幸感のある眼差しで世界を切り取れる日が来るのかな。飾ら

          2024/06/04 日記

          母へ

          まま、まま、まま。 わたしはね、あなたからうまれてきたから。 いちばん大切な悩みは打ち明けられないの。 でもね、まま、まま、 もう少しだけ、生きてもいいのかな。 もう少しだけ、自分のために生きていてもいいの? まま、まま、まま。 贈り物をありがとう。 あなたとお揃いのワンピース、おさがりのネックレス。 ねえ、まま、まま、 この青い空が、本当にあなたのところまで繋がっているの?

          自分が薄汚れて埃かぶるほど、世の中に綺麗事は増えていくし。誰も何も言うな。うるさいうるさいうるさい。

          自分が薄汚れて埃かぶるほど、世の中に綺麗事は増えていくし。誰も何も言うな。うるさいうるさいうるさい。

          リスカは死神からのキスマーク

          リスカは死神からのキスマーク