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「団体を選んで寄付するのは“重い“? z世代、ミレニアル世代たちの寄付観をヒアリングしてわかったこと」
solioの代表の今井です。
solioをリリースしてから2ヶ月弱ほどですが、solioを通して寄付してくださった方の話を聞いてみました。インタビューした理由は、solioを通じてソーシャルポートフォリオを組むとき、ユーザーの約5割はSNSで書いており、寄付をしたことが気軽に表明できるサービスになったのだと思っています。#ソーシャルポートフォリオ のハッシュタグを読んでいると、継続寄付は初めての方が見たところ多そうだったので、なぜ寄付ができたのか、聞いてみることにしました。
まずはお一人目、詩歩さんという方にDMを送って早速聞いてみました。
Q.継続寄付は初めてですか?
継続的な寄付ははじめてです。solioは少額から寄付できるので継続的な寄付がしやすいなと感じました。自分のバイアスがかからない遠くの人に寄付をしてみたいと思ったのでランダムポートフォリオはとても魅力的でした。
Q.なるほど、ありがとうございます。自分のバイアスがあると寄付しにくいということはありますか?
これは私の寄付の癖なのかもしれませんが、どうしても寄付って属人的だったり、子ども、教育、犬猫、など、分かりやすくかわいそうだと伝わりやすい、感情移入しやすいところに集まりやすいなと感じます。もちろん、そこに寄付することもあるのですが、実際に困っている度合いはホームレスの方や環境問題など、集まりづらいジャンルも深刻な課題を抱えていると思うので、できれば自分の主観があまり入らないで、共感だけに依らない寄付をしたいと思っていました。
また、同じNPOへの継続寄付は、少しハードルがあります。定額を支払うということもそうですが、他にも困りごとがある団体はいくつもあるのに、なぜその団体に継続寄付をするのだろう、偏りを生んでしまわないかという葛藤がありました。できるだけ寄付をしているという感覚を0にできるのがsolioのいいところだなあとマニアックな感覚ですが、感動しました!
ツイッターのDMのやりとりでインタビューさせていただいたんですが、NPOの代表にとっては目からウロコが落ちる話ばかりでした。
また、別の方にもヒアリングしてみました。
Q.継続寄付は初めてとのことで、なぜsolioだとできましたか?
明確な支援先を考えなくて良く、判断が楽だから。支援先に対する知識があまりなく、明確にここを支援する、という支援先を持っていない状態だった。するならちゃんと選ばなきゃ、という選択リソース(認知資源)をあまりかけなくても良い。
明確な支援先が限定されないことにより重さがない。Aという団体を直接支援した場合、そこに選択責任が生まれる。それが気持ち的に少し重たい。間にサービスがワンクッション入ることに軽い気持ちになる。トロッコ問題の心理学に似ている?(人は直接的な自分の選択に責任を持ちたくない)
現代的でデジタルネイティブなUI。スマホ最適化などアプリなどに慣れている若い人がとっつきやすいUIとなっている。そんなに詳しくはないが大手寄付業者などはレガシーなイメージで野暮ったい、と思っているので、まず興味を持たない。
なるほど、なるほど。
選択肢の多様化による選択疲れ、がけっこう起こってるな〜とは思いますね!あんまり考えなくてもいい感じにしてくれる、ってサービスは受けやすい気がしてます。ただ、solioのやってる領域的にそれでいいのか、深く考えて欲しいのでは?ってとこは出てくると思うので段階的に寄付者が深く考える仕組みに出来ると良さそうだなと思いました!
聞かせてもらいながら思ったのは、一つのNPOの継続寄付者になることは決断として重く、特にNPOのことを知っていくと余計「どこに寄付すればいいのか?」ということを考えなければいけなくなってしまうことがこれまで「寄付したいけれど、寄付できない」につながっていたのだと思います。特にSNSでは特に様々なNPOが声をあげる時代にもなり、寄付先を選びにくくなったことも要因としてあるのでしょう。
solioはその選ぶ行為を代理として行なっていることやUIも寄付しやすいことから初めての継続寄付先にもなったのだと思います。また、他の方にも聞きましたが「500円から継続寄付ができる」ということもsolioで寄付しやすい、と多数聞きました。
ジャンルで選んで寄付するsolio、少しずつ拡がってきています。インタビューに答えていただいたお二人、ありがとうございました。