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寄付は安定財源ではない、のか

solioの代表の今井です!

2020年11月25日、ソーシャルポートフォリオのsolioのサービスがスタートしました。

新年からsolioからの寄付がnote記事がきっかけで広がっています。本当にありがとうございます!記事も紹介されるようになってきました。

寄付は安定財源ではない、のか?

創業したときにD×Pのボランティア説明会で言われたことをよく記憶している。

ある方「今井さん、活動がんばってね。でも、これから収入なくなるでしょう。本当に大変そうだね」

今井「いや、寄付などもいただきながら、一般企業並みに胸張って働ける場にしていきます」

ある方「難しいと思うけどね、寄付は安定て財源じゃないし」

寄付について「不安定だ」「継続的ではない」とよく言われ続けていたのが、僕がNPOを起業した2012年でした。今でもよく言われますが、僕が代表を務める認定NPO法人D×Pはサポーター(月額継続寄付者)さんが1149人おり(本日時点)、サポーターさんの寄付で年間予算の4割弱が今年度はなっています。

また、solioの寄付先のひとつである「子供が売られない世界をつくる」認定NPO法人かものはしプロジェクトさんは2019年度の年次報告書によると継続寄付会員さんの寄付だけで予算の6割以上となっています。

かものはしさんや他のNPOさんの話を聞いていると、継続寄付会員さんの継続率は平均で数年単位。そういった方が支えてくれている状況を見ると、「寄付は安定財源ではない」という言葉は事実と少し違うと思っています。ただ、やはり大半のNPOは継続寄付を集めることに時間をさけていない、とヒアリングをしながら思っています。また、平成29年度のNPOの経営調査をみていると

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事業規模が1000万未満のNPOは全体として39.9%なので、かなり小規模な法人多い現状です(個人的には認定と特例認定法人でも1000万以下が32%も多いと思う)。そして、

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NPOの収益の内訳は全体的には寄付は8%しかしか占めていません。寄付控除が受けれる認定・特例認定法人でさえも15.9%です。また、極め付けはこれで

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1000万以上の寄付をいただいているNPO法人は0.8%、認定・特例認定法人で18.8%しかありません(出典 内閣府「平成29年度 特定非営利活動法人に関する実態調査」)。

個人寄付と法人寄付合わせて1兆6000億円弱ぐらいある日本です。

にも関わらず、なかなか新しく立ち上げたNPOの起業家たちは寄付を集めることはできません。企業が参入してこない市場がないサービスを立ち上げようとしているから、ハードルは高い。しかも、国側が課題解決していない(予算をつけていない社会課題)課題を対応をしようとしていることがNPOは多いので、なおさらハードルも高い。

さらに、メイン事業では稼ぐことができずに寄付を集める必要性が高いので、立ち上げでメイン事業を作りつつ、寄付を集めつつ管理面にもコストをかけなければいけないという状況になりがちです。

solioの寄付先には入っていませんが、栃木のNPO法人キーデザインの土橋さんと話を聞いた時に「現場に集中しているため、同時に寄付を集めることが難しいです。寄付があることで、お金が払えずとも困っている不登校の子や親の相談にも乗れたりもできるんですが、なかなかむずかしいです」と以前話していました。

solioはこのNPO側が寄付を集めにくい現状を変え、「寄付は安定財源にならない」を変えてきたいと思っています。裾野を広げつつ、月額の寄付でジャンルごとに寄付する #ソーシャルポートフォリオ で1000円を毎月5万人が寄付するようになったら、年間で6億円、それぞれのNPOに提供しながらNPOの事業をバックアップすることができます。NPOは年間数千万単位〜数億単位であったとしても国へ提言して社会の変革を起こしてきた歴史があります。そうしたNPOを1割でも増やすことができれば、より無視されてきた声を拾い上げて政策に転換していける可能性も出てきます。NPOそれぞれの活動を寄付で支えること以上に、solioはそういった社会の変化を促せるサービスになっていきたい。

寄付は単なるお金ではなく、社会を変えていく、作っていく資本とはこのことです。あなたの500円や1000円は毎月積み立て、そして人が増えていくことで社会への影響力が大きくなります。ツイッターの #ソーシャルポートフォリオ の公開はより寄付のハードルを下げるはず。そういったことを夢見ながら、サービスをこれからも作っていきます。

さて、今日からsolioを始めてみませんか?


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