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海外進出の日本人デザイナーたち。ダッチデザインウイーク2024 、大歓迎の様子

PIET HEIN EEKでは?


今回は若手の日本人デザイナーさんたちの出展が目立つほど多いダッチデザインウイークでした。
ミラノのサローネの出品をやめてこちらへという会社もあれば、最近他の国からオランダへデザイナーとして移住してきた人、オランダのデザインの学校を卒業したデザイナーたち、日本の大きなイベント会社の人々もオランダ視点を作るため参加。このダッチデザインウイーク、知名度が日本でも上がってきたように見えます。

思い起こすこと2007年。私もDDWに参加しました。一つはアプライが通りテンポラリーアートセンターで写真パフォーマンスのショー。この頃はデザイナーだけではなくて、アーティストも参加していました。
クロックへバウという今でもメイン会場で、写真を売ったりと二ヶ所で。(そんなことができる時代!)
この頃は一人ポッツリ日本人参加でした。アジア人自体が少ない時代。

翻って、最近はITの有名会社ASMLがあるせいかアジア系、(特に中国人、インド人)が溢れるようにこのEindhoven市に移住。市自体が目を見張るほどの大変化が続いています。それに伴いここに居着くアジア人も多くなりました。オランダ全体が極右で、外国人を削除傾向にありますが、Eindhoven市は他の都市とは反対に、この働くIT外国人の移住がますます多い為、移住者が住むための住宅も緊急で作っています。

で、話を元に戻します。日本人はSectie CとPIET HEIN EEK展示をしていましたが、私が見ることができた方、PIET HEIN EEKだけにスポットを当ててみたいと思います。


ここは、昔陶芸の工場だったところをPIET HEIN EEK氏が買い取って、大掛かりに改造。初めの頃は家具のショールームと家具作りの工場、ブティック、カフェレストラン、デザイナーのアトリエ(賃貸)などがメインでした。今はそのデザイナーたちのアトリエも増え、食関連の小さなお店、そして、アートギャラリー、ホテル、バーと、事業が拡大しているようです。
そう、PIET HEIN EEKさんはとても事業上手な方です。

新しいカフェバーエリア

ここでは6人の日本人デザイナーの方が展示していましたが、お会いした方と、気になったブースだけを紹介します。いつもながら僭越すぎる私の考えも入っていますが、そのところ、よろしくお願いします。。。

Maori kimura


まず最初の紹介。なんだか5年前から美術館で知り合ってから必ず年に一度はお会いする、木村 茉央里さん。ロッテルダム在住。
オールアラウンドで色々作られていますが、今回ここで展示していたのは、椅子。少し前はロッテルダムのMONOJAPANで、バッグを出展していました。
コンセプトは持続可能性で、ネームタグの織物工場からでてる廃棄部分を使い、椅子にぐるぐる巻きつける作品。本人がそこにいてパフォーマンスをしているので、大人気でした。

笑顔が可愛い
彼女のデザインの特徴はファッショナブルであること

このFRINGE FRIENDS、再生した椅子はファッショナブルでニューヨークやミラノで売れそうです。
@dezeenで、「オランダデザインの申請による6つのステートメントプロジェクト」の一つとしてピックアップされました。

Yasta


その横には、ミラノのサローネをやめてこちらに来たという、YASTA
突板を利用したオーダーメード
の大阪の会社。その場ではどういうデザイン会社なのかよくわからなかったのですが、WEBサイトを見てよくわかりました。ちょっと子供受けを考えたユーモアな見せ方だったので、全く私には通じず、イケヤ風に見えてしまった。(子供はかなり集まっていた)

これは私の単なる僭越すぎる感想ですが、せっかくの素晴らしい会社なので、オーダーメイドします、というところを打ち出した見せ方のほうが良いのではないでしょうか。

もしかしたら、複雑なマーケティングでのショーなのかもしれませんが多分、オランダ人には通じないかと思います。オランダは、着るものより住まいにお金をかける人たちです。需要はあります。

あとで、大阪出身の友人がここへ行って社長さん(?)と話したということでした。とてもいい会社と、社長さんの人柄なようなので、ぜひオランダに支店を作って欲しいと思いますが、ぜひ、このブランディングは変えたほうがいい気がします。もっとストレートに! 
#期待の会社

と書いたところで、社長の安多さんからコメントをいただきました。
どうやらかなり私の考えていたことを意図しない展示だったため、私の理解が及んでなかったことがわかりました。(反省!)🙏 ぜひ皆さん、コメント欄を参照してください。

やはり、ブースの場所って大切。どうせなら大きなブースでやって欲しいと思います! ミラノサローネの方も継続している様子。応援します!


#intereriorchildren #antidesign #antifation


SHO OTA


そして、一度お会いしたことのある、Sho Otaさん。声をかけられ、本人とその横にいたLEOさんと、オランダ事情について喋りすぎて彼の作品の写真を撮るのを忘れたという失敗。申し訳ありません。

SHOさんはデザインアカデミーを卒業後、Eindhoven在住で頑張っています。パリや、東京でのデザインフェスで作品を見ることができる程大活躍している一人。頼れる兄貴的な貫禄が若いのに既に漂っていました。

今回私が見たのは木製の椅子なのですが、これはアートなのかデザインなのかわからない。職人の緻密さがあるのに、アブストラクトなデザイン性があるフォーム、西欧のデザイナーとはすぐに違いがわかります。

彼の作品はここから。とてもオリジナルな作品で、深みがありどれも私は結構というかかなり好きです。

ところで、記事をアップしてから上で紹介した茉央里さんが、撮影したショーさんの作品を使ってくださいと申し出てくれました。感謝。🙏 



彼の作品は、現在日本   Design tide tokyoでも展示中。
#functionalart

LEO KODA



日本とスイスの学校を卒業した後アイントホーフェンに移住してきたLEOさん。3Dプリントと、暖かいお湯を使って完成させるデザイン


『In Fill Out』SICF23のMARKET部門でグランプリ
茹でて完成

  彼の面白いところは、初めから量産性のデザインに挑戦していること。真織さんにも通じる、色彩の軽やかさ。とてもいいと思います。 
作品的にも、温水が触れたところは色が変わったりするので、3Dプリントなのに、オリジナル性があります。
いい先生が集まっていそうな学校、ローザンヌ州美術学校は、#_ECAL

KAORI TO KIOKU(香りと記憶)


外のブースに人がいなかったので喋れる機会がありませんでしたが、日本とオランダで活躍している方のショー。なかなかいい香りが。でもこのお線香系の匂い、こちらの人はどう感じるのでしょうか、エキゾチック?

とにかく美しい!


というわけで、いくつかのブースを周りましたが、今回紹介できなかった日本人の方、すいません。またの機会に?
他、気になったブースの写真を載せておきます。

ドイツ人 Cengiz Hartman なんか素朴で好き
ガラス造りのパフォーマンス


男の子の世話はお祖父さんが、見慣れた景色に

それでは、また、また。このように時々アートやデザイン関係はレポートしたいと思っています。記事が良かったら、いいねを押していただけると嬉しいです。




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