ペーターのようなヤギ飼いになる
今年の春ごろから僕は、ようやく頭を切替えられるようになって、開店休業状態でどうしようもなくなって、ただぽっかりと空いた時間をなにか有効に使おうと思い始めた。
そのひとつが以前からアカウントは持っていてなんとなくたまに書いていたnoteにこうして真剣に取り組み始めたことだが、もうひとつ、若いときからできなかったことにチャレンジしてみるということを考えた。
ずっと、出来たらいいなと思いながらもあきらめていたことがある。
それは、『指笛』
「アルプスの少女ハイジ」のペーターが、とても大きく遠くまで届く音で吹くあの指笛である。
テーマソングで、「口笛はなぜ、遠くまで聞こえるの?」といっているあれである。
コンサートなどで盛り上がると誰かがピーーッっと吹くあれである。
あれをできるようになりたいと思い立ったのである。
「え?そんなこと?」
そう、他愛のないことのようだが、意外とこれはできる人は少ない。
これまでも、ちょっと真似してみたことはあるものの、
フーッと息が空振りするだけで音はウンともスンとも鳴らないので、「自分には出来ない」とあっさりあきらめること過去に数十回。
ところが、今ではネットで文字でも吹き方を教える記事もあるし、
なにより今は、YouTubeで山ほど教える動画がある。
お客の来ない店で、なんとなくいろんな動画を見るうちに、
指笛を教える動画をたまたま見たことで、その気になった。
そして、いろんな人の紹介動画をさんざん見倒してわかったことは。。。
『毎日練習あるのみ』
1週間もやれば音は出るという言葉にそそのかされて、こっそり練習を始めた。
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1週間ではなかった。
ただ音が出るまでになるのに2週間かかった。
でもそれは偶然のようにでただけで、1発でピーとなるわけでなく、口に指を入れて、こうかなこうかなとやっているうちになんとか一瞬だけでるという状態。
コツが分からない状態がそこから続く。
で、ようやく最近、さあ吹いてみるぞと口に指を入れてすぐに出るまでになった。
ここまでおよそ4か月。
まだ甲高く、ペーターのようには出ない。
このままではまだ山羊飼いにはなれない。
でもある程度出るようになって今は結構うれしい。
そういえば、まだ小学4年生のころだったが、普通の口笛をいつも練習していた。
学校の行き帰りに始終口笛を吹いていた。
だいたいそれで好きな曲を吹けるようになった。
高校生のころ、ビリージョエルのストレンジャーを聞いていたら、自分の口笛とは雲泥の差ということに気が付き、また練習した。
どれだけ練習したかなんて関係なく、気が付けば口笛を吹いていた。
計算するわけでなく好きだからただなんとなくどうしたら上手く吹けるか試行錯誤を繰り返していた。
そうなのだ。好きなことはずっとやり続けるし、上手くなりたいと思ってやり続けていたら、いつか上手くなる。
指笛ももう少し練習を続けていたら、僕もきっとペーターのような遠くまで聞こえる指笛が吹けるに違いない。
今は毎日指笛を吹くことが楽しみの一つになっている。
コロナが収束したら、アルプスで山羊飼いになれるかな。
それとも、沖縄でエイサーを踊っているだろうか。
いや、コンサートでピーピーいわせているのかな。
とにかく楽しみだ。
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