人の目が気になる|症状別に解説
人の目を気にするのは、日本人だけに限ったことではありません。欧米人も同じように気にする人は多いです。でも、なんとなく、欧米人は平気っぽい印象がありますよね。でも実態は同じです。
質問者さんの定義はよく考えられていますね。それを整理しつつ、各病態に合わせて、私もメモ程度に考えてみました。
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※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■人の目を気にすること
統合失調症
統合失調症の場合は、妄想的です。明らかに現実的でない妄想に発展します。例えば、部屋の至るところに他人の目を感じて、恐怖におののきベッドから出られない等。
統合失調症患者の描く絵には、無数の目を見ることもあります。「自分のこころの底まで暴かれている、自分が分かられてしまっている」そんな恐怖があります。自他の境界が崩壊して、外界が自分の中に流入してくる感じです。それが視線となって突き刺さります。
草間彌生は水玉アートで有名ですが、私の勝手な想像ですが、あの水玉は「目」が変形したものと見ると、統合失調症の治療過程が見えてきますね。
統合失調症でない場合も、一時的に妄想的になることもあります。ここは注意していないと、誤診するおそれがありますね。幻聴とか幻覚の話をすると誤診率がアップします。
たぶん、医者側の恐怖もあるのでしょう。彼らの恐怖が喚起され、統合失調症と誤診する。
統合失調症になるには、もう何年も前から、おどろおどろしい妄想的な体験をしているものです。スキゾタイパル的な人格障害のような体験が長いのです。それが認められない場合は、一時的な妄想と思ってもいいでしょう。
愛着不全
愛着不全は思春期心性なので、他者との比較、優劣性にこだわります。他人と比べて、自分の優位性を保とうとします。
この前段階として、他人の目を気にします。八方美人的な行動もしてしまいます。自己主張をせず、見捨てられないように相手にヘコヘコしてしまいます。自分を大きくみせようとしてイタイ行動にでることも。つねに焦っているので、それらの行動の多くは失敗します。
愛着障害
愛着障害は、人の目が気になるというよりも、人自体が怖い(対人恐怖)のです。他者との比較はあったとしても、表面的なものです。特に、何度も申し上げていますが、人と親密度がアップするときが怖いのです。
最初は面白いと思って通っていたサークルも、回を重ねるたびに、だんだんと「よし、行くぞ!」と意を決して行くようになります。結果、安全基地だったものが、そこから遠ざかるという事態になります。
このときは無理をしないこと。そのサークルの会が5時間あるなら、親密度が増す後半部分を早退することも戦略になります。そうやって、安全基地になろうとしているものを大切にしていくのです。こういう行動をとらずに全部出ようとしていると、帰宅してから疲労度がものすごいし、恥ずかしさもわいてきて、「死にたい」となってしまいます。
ASD, ADHD, MR
ASD, ADHD, MRは、人の目が気になりません。基本、空気が読めずマイペースです。これは強みにもなりますね。普通の人は、大なり小なり人の目が気になります。発達に問題のある人は空気が読めないという弱点はありますが、人の目によるストレスをさほど感じません。
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◇ラジオおやすみカフェ:5月の晴れた日、バイクで京都へ向かう…詳細はラジオをお聴きください。
■他の助けを求めるのもいいでしょう
もし、人の目が気になってどうしようもないときは、臨床心理士などの心理の専門家にアドバイスを求めるとよいでしょう。いまのカウンセラーがいまいちなら別のカウンセラーを探しましょう。あなたにとって良いカウンセラーはあなたの一生の財産になります。あなたのカウンセリングがうまくいきますように。
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