LINE予約だと、何度も予約以外の問い合わせもあって大変そう…
【質問】LINE予約も可は、相談者さんによっては予約以外も何度も連絡ありそうにも思え、大変そうと想像したのですがどんな理由からなのでしょう?
そういうツールの選び方や連絡回数も見立てに加味されるのでしょうか(だとしても大変に思うのですが...治療者の鏡...)
【お返事】予約以外の日常の気持ちをLINEに書く人もいらっしゃいます。その1つ1つに返事はできませんが、一応目は通しています。それで安心する方もいらっしゃるからです。これは、日々、緊急事態に直面している人もいるから、そういうこともOKにしています。
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■リネハンの弁証法的行動療法のスゴイところ
リネハンの弁証法的行動療法は認知行動療法ですが、彼女たちのスゴイところは、なんと!電話を24時間待機中なのです。実際セラピーとしても構造化されており素晴らしいのですが、それ以上に24時間待機はスゴイ。
深夜でも早朝でもクライエントからの電話を受け付ける。それを聞いて唖然としました。アメリカはそこまでやってるんです。日本の認知行動療法家もそこまではやっていないでしょう。
確かに、境界性パーソナリティ障害だけに限りませんが、こころに不安を抱えた人々の多くは、夜半過ぎに感情が不安定になります。そこを「電話してもいいよ」とサポートしているんですね。
認知行動療法というのは、非常にクールで厳しい心理療法ですので、ここまでやっていること自体、驚き、というより、そういう関係性がこころの病を治していくのですね。それが本質です。認知行動療法家は、認知の歪みを修正することしか言わないですが、実は、この人間同士のかかわりが治療を進めるのです。認知を変えるというより、人間性のつながりの安心感を提供しているのです。それをリネハンはちゃんと理解しているのですね。治療家として優れています。
それをやるためには、そういう仕事の体制を整えるために、お金もかかるし、人員の配置(深夜シフト)も整えないといけないので、どのカウンセリングルームでもやれることではありません。相談料もかなり高額になってしまいます。
そこまで私はできませんから、LINEくらいでかんべんしてもらっています☺
リネハンのDBTについては関連記事でチェックしてください。
■ソレアの時間外対応(カウンセリング)の変遷
ソレアでは、通常の対面やオンラインによるカウンセリング以外に、どのような対応をしてきたのか、その変遷をご紹介します。
・メールOK
・留守番電話OK
・LINE OK
メールをOKにしたのは、Webサイトを開く(2007年)前からですので、2001年~2011年くらいまででしょうか。10年くらいですね、意外と長かったです。かなりがっちりと返信していたように思います。時間もあったし、体力もあったのだと思います。いまでは考えられません笑。この10年の前半は催眠療法をやっており、かなりスピリチュアルな話も多かったですね。
留守電OKは、最近までですね。2010年~2018年くらいでしょうか。これが一番、良かったみたいです。留守電の1回の通話は3分程度ですが、言いたいことを話せます。複数回に分けて留守電される方もいました。それを私が後から聴く形になりますが、話せないけれど私が聴いているという安心感があるのでしょう。
留守電方式は、こちらから電話することはありませんが、この方式は、エクスナーのロールシャッハテストの中村紀子先生から教えてもらった方法です。確か、アメリカでやっていた方法を日本にも導入したのだったかと思います。
そして2019年以降はLINEです。私がLINEの公式アカウントを開局したのもあります。そしてLINEは送りやすいというメリットがあります。しかし接近しすぎるというデメリットもあって、どっちをとるか。緊急度の高さを考えれば有用と思います。今のところ。
全員の方がLINEしてくるわけではありません。また、LINEはいつでもOKと、Webサイトにも記載しているわけでもないので、こういうことが出来ています。LINEしてもいいですか?と質問された場合、「返事はできないけれど、読んでいるので、それでよければどうぞ」ということにしています。それで安心する人もいるからです。
これをWebサイトに書いてしまうと、多くの人がLINEしてくるでしょうから、こういうところでひっそりと言う程度にしているわけです。私自身、売れっ子カウンセラーではないので、それが可能になっているわけです。今くらいの認知度がちょうど良さそうです。
今後LINEから、どのように展開するのかは、分かりません。しかしSNSは常にアップデートされているので、もっと使い勝手の良いアプリが出てくるでしょう。数年後には、違うフォーマットを提供できるでしょう。年齢的には、LINEの次に出てくるアプリで打ち止めになるでしょう☺
■LINEの情報はどのようにカウンセリングに活かしているか?
LINEの内容やLINEしてくる回数で、その人を見立てるようなことはしていません。それを見立てに使うのは、なんだかイヤらしい感じがしてしまいます。見立ては、カウンセリングの枠組みの中で行われることのみを使うべきでしょう。
その人の日常の「いま」を知るだけで十分です。見立てはすでに出来上がっていて、その見立ての人が、日常生活の中でどう苦戦しているのか。そういうことは臨床に活かせます。つまりは、わたしは臨床オタクなのかも☺
ですからカウンセリングでは、「LINEにこう書いてあったけど」なんて話題の振り方はしません。相談者が聞いてきたら、そのことについて話し合うだけです。そうやって、「カウンセリング空間」と「相談者の日常空間」は不連続な確実に違う空間であるという切り離しというか、差別化を行っています。この不連続性の切り離しによって、LINEとカウンセリングの差別化が行えます。
またSNSを使った、SNSカウンセリングというものが生まれてはきていますが、それを実際のカウンセリングに活かすことは、まだ考えていません。実際のカウンセリングの補助で使うという位置付けです。
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