カウンセリング中にカウンセラーが自分のこころを守る方法は?|日常生活では90%スルー術が良い
【お返事】ご主人の話を聴くことですが、結論はシンプルで、「真剣に聴かなくていい」ということです。もうちょっと丁寧にいうと、次になります。
(精神年齢が)成人期のパートナーなら、悪口が止まらなくなることはないので、普通の会話ができるでしょう。
(精神年齢が)学童期(若い)のパートナーだと、自分を分かってほしい気持ちが強いので、相手のことが見えなくなるので、質問者さんのような関係になります。パートナーがこの場合のみ、真剣に聴かなくて良いのです。
上の2つを分けましたが、カウンセラーはどんな相談者がやってくるか予測できませんし、選り好みはできませんので、ちゃんと聴いてあげましょう。そして、どんな場合でも、相談者のツライ話、モヤモヤする話も、同じように聴く技術が必要です。
これを「自分の心を守るような訓練」といえるかどうかは分かりませんが、順を追ってお話しましょう。
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■真剣に聴かない方法とは、90%スルー術で。
精神年齢が若い人の話を真剣に聴かないとは、どうやってやるのか?
それは、あなたが思春期の娘になった気分で、半分というか、90%くらいスルーして聴いていましょう。カウンセラーのように真剣に聴くと、あなたの身がもたないですよ。
ご主人は他人ですので割り切りが必要です。これが子どもだとそうはいきません。90%スルー術は利きません。子どもと同じように悩みましょう。
■カウンセラーが自分を守るスキル
カウンセラーが相談者の話しをどのように聴いているか?
自分のこころを守るように聴いているのか?というと、そういうことはありません。別に自分を守ろうとはしていません。
体験談になりますが、私がカウンセリングを始めた頃は、どうやって自分の精神を守ろうかと本気で考えていた頃がありました。それは、カウンセリングの度に、自分が具合悪くなっていくのが手に取るようにわかっていたからです。しかし、そのようなスキルはありませんでした。
スピ的な話になりますが、私は気のボールの使い手(笑)ですので、それを使って面接中に結界もどきを張ったりしていましたが、効果はほとんどありません。
また、カウンセラー側がそのような防衛に入ると、その防衛姿勢は相談者に必ず伝わるんですね。カウンセリング自体が暗礁に乗り上げる。万事休すといったところです。
■自分を守らずに、自分を守る【専門家向け】
ではカウンセラーは、自分のこころを守っていないのか?というと、そういうわけでもありません。これはカウンセラーによって言うことが違うかもしれませんが、私が自分の臨床で身に付けてきたことは、次の通りです。言葉は違っても、長年カウンセリングをやっている人は同じことに収束していくと思います。これは専門家向けの話になります。
「相手のことをよく理解しようとすること」
この1点かなと思います。よく理解するには、心理臨床についての深い知識と体験は必要です。その上に理解は積み上がります。そのために臨床家は毎日勉強すること、毎回のセッションに対して自己内スーパービジョンを行うことが必要、ということなのかもしれませんね。自己内スーパービジョンについては関連記事を見てください。▼
相手をよく理解できれば、疲れることもありませんし、自分がヤラレルこともありません。相手の深い理解は、カウンセラーでないとできないかもしれませんので、普通の人にはお勧めしません。普通の人は、上述の「90%スルー」する能力を身に付けましょう。
■まとめ
学童期のパートナーの話は、真剣に聴かなくてよい。90%スルー術が良い。
カウンセラーが自分を守るには、相手をよく理解しようとすること。これは専門家向けです。
◇ラジオのおやすみ談話室:精神年齢が進み出す話。①世代ごと進む(鉄道員)、②世代が入れ子状態で進む
■他の助けを求めるのもいいでしょう
もし、あなたがストレスを抱えていて、上記の対処法では不十分な場合は、臨床心理士などの心理の専門家にアドバイスを求めるとよいでしょう。あなたが様々なストレスにうまく対処できるように、心理士は特別なトレーニングを受けています。
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