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アンケートLPを“100本”集めて分析した結果「知らずにはいられない」事実がわかりました。それは……

こんにちは!ADクリエイティブ戦略Gr.グループ長の白戸です。

前職からソウルドアウト入社~現在に至るまで主に「記事LP・アンケートLPの制作」に携わっています。💪

白戸 真一(プラットフォーム戦略推進本部 ADクリエイティブGr.)
ソウルドアウトは3年目。記事LPはおよそ4年、アンケートLPはおよそ1年半経験しています!現在はグループ長として実制作のほか、バナー含むクリエイティブの制作体制の構築などに注力しています。

*以前、noteではADクリエイティブ領域の取り組みをインタビューしてもらいました📢

今回は基礎的な「そもそもアンケートLPって何?」という話から、「アンケートLPを100本集めて分析してわかった事実」まで【アンケートLPのイロハ】をお伝えします。

同じ役割を持つページに記事LPがありますが、薬機法が厳しくなる中、記事LPを作り上げるのは結構大変。ユーザーの体験談を集めたり、法令遵守の中でユーザーの心をゆさぶるコピーを考えたり……一筋縄ではいきません。

そんな中で輝くのが【アンケートLP】です。マーケティング経験者には記事LPよりもアンケートLP。なぜかは最後まで読んでいただければご理解いただける自信があります!

体感的に「知っているよ」という方も数字を目の当たりにすれば、自分の知見が間違っていないことがわかりますよ。ぜひ、最後までご覧ください。👀

そもそもアンケートLPって何?

アンケートLPを説明するにはまず“クッションページ”の紹介が必要ですね。ご存知の方はどうぞ次のコンテンツにお進みください!

クッションページとは「広告と商品ページの緩衝材(クッション)となり、ユーザーの購買意欲を高めるための仕組を持つページ」の総称です。

主に「記事LP」「アンケートLP」を指しますが、最近では複合型の「記事アンケートLP」も出てきますね。

今回メインでお話するのはアンケートLPですが、比較のために3種類のクッションページを簡単に紹介しましょう。

どれも「購買意欲を高める」ことは共通していますが、手法・機能が違っています。

アンケートLP最大の特徴は「クリック(回答)するというアクション(行動)によって購買意欲を引き出す」こと。

人は心理的に、回答すると途中でやめたり、後に引いたりしにくい傾向があると言われています。回答してもらうことで最後までLPを読んでもらいやすい・興味を持ってもらいやすく、記事LPと違って重要なのは「読ませるのではなく、答えさせること」

さっそく世の中にある実際のアンケートLPを見てみましょう。

世の中にはどんなアンケートLPがあるのか?

今回紹介するのは、私が実際にYahoo!やLINE、Facebook、Instagram、SmartNewsなどの主要媒体の広告で見つけたアンケートLPです。

これらはあくまでごく一部ですが健康食品・美容品はもちろん、ビールや食品、店舗来店型サービスまで、さまざまなジャンルでアンケートLPが導入されています。

▍富士フイルム/アスタリフト
https://kirei-journal.jp/ab/001
▍小林製薬/エディケアEX
https://www2.kobayashi.co.jp/seihin/lt/dt/edicare/enquete/1half/
▍キリン/スプリングバレー
https://drinx.kirin.co.jp/lp/enq2105/002/

※2022/02/09現在は表示確認していますが、エラー表示になる可能性があります。

注目してほしいのは「誰もが知るような名のある企業」もアンケートLPを使っている点。

記事LPに比べるとアンケートLPは体験談やライティングスキルがなくても【商品の魅力とユーザーインサイト】が揃っていれば武器になることから、名のある企業も導入しているものと、私は推測しています。推測の理由は後ほど!

私はアンケートLP制作の効率化・高速化、再現性を求めてこういった他社のアンケートLPを地道に100本集めて分析してみました。

肌感では捉えていたが数値を見て確信できたことから、集めたからこそわかった傾向まで。包み隠さずお伝えします。

他社のアンケートLP100本集めて分析した結果

スプレッドシートに項目を設け、地道にチェックしていきました。もっといい方法があると思いますが、手を動かすことで頭に入ってくるという利点も。

各項目を集計してみると、いろいろ見えてきました。

こんな感じで、100社分析しました🔥

自分が制作や運用に携わっている範囲だと、「YDAはアンケートLPとの相性が悪い」「Instagramは相性がいい」と感じていましたが、媒体出稿数は意外とトントン(実際には複数媒体に出しているケースも多いため一概ではありません)。

ほかにも、「3問」と「5問」がベーシックだと思っていたのですが、最近の傾向なのか「4問」がとても多いのです。

3問といっても、実際は「2つの質問と商品の魅力を聞く項目」で3問というケースがほとんど。これだとユーザーの心を動かすギミックは「2つの質問」にかかっています。

対して4問では心を動かすギミックに「3つの質問」を使えるため、よりユーザーの興味関心を引き出せるのでは?というのが私の推論。5問では長すぎてユーザーが飽きやすい・離脱しやすいのでしょう。

設問数ごとの傾向も分析しました!

またアンケートLPは「価格の安い商品と相性がいい」という通説もありました。集計結果を見ても「お試しオファー」がダントツで多いです。

本品オファーで価格が高い商品では金額を伏せるケースも。これに関しては私が担当したある案件でも、オファー記載と割引率だけの記載でテストしたところ、後者の方が圧倒的に遷移率が高かったですね。

既にアンケートLPに取り組んでいる方々からすると「知っていた」ことかもしれませんが、実際に「データ」として見たことは、あまりないのでは?

数値になると肌感が現実になります。それだけでも集めた価値を感じていますが、まだまだこれだけではありません。実は「アンケートLPの構成」も見比べて分かる類似性・再現性があるのです!

アンケートLPの構成には“明確な類似性・再現性”があった!

記事LPにしてもアンケートLPにしても「ライティングスキルがないと難しそう」「どうやって考えればいいか分からない」「制作依頼したいけど、どう指示すればいいのか」と悩まれる方は少なくありません(もちろん弊社内でも…!)。

記事LPも構成のテンプレやフォーマットは探せばいくらでも見つかりますが、それに当てはめるだけで完成するかといえば……難しいですよね。商品の魅力を訴えるには、それなりのワードセンスや問題のないリアルな体験談が求められます。

ですがアンケートLPは別。ポイントを押さえればワードセンスはいりません。(あるにこしたことはないですが(笑))。

なぜ言い切れるのか?それはアンケートLP100本の構成には類似性・再現性がはっきり見えるからです。

▍ファーストビュー画像で必要不可欠な4要素

まずは【ファーストビュー画像の作り】から。

見ただけだと気づきにくいですが、どのファーストビューも【共通した見せ方】をしています。テキストで書き出すと下記の通り。

実はこの4つの要素を取り入れれば、アンケートLPのファーストビューは合格点!もう一度画像を見てみましょう。どれも事実ベースのテキストで、センスあるコピーや薬機法や景表法に抵触する恐れのある表現はありませんよね。

4つの要素に加えて「商品で解決できる悩みを想像させる画像」「開封や使用感が伝わる動画」を使うケースもあります。

デザインのクオリティもこだわっているものから比較的シンプルなものまで様々。私の担当案件では4つの要素を踏まえていれば、シンプルなデザインでも効果が出ています!

▍オファー画像は必要最低限の要素で十分

次は【オファー画像の作り】。これも実にシンプルな構成が多く、デザインに頭を悩ませなくてもいいことがわかります。

記事LPでは「今すぐ買わないと売り切れるかも」「在庫切れの恐れがある」といった表現を用いることが多いですが、アンケートLPは強い言葉で背中を押す必要はありません。

ご覧の通り、あえて価格を伏せたり、細かい説明を省いたりするケースも多いです。

アクションを起こしたユーザーは自然と「ここまで回答したんだし、せっかくだから」とCTAを押したくなっているからシンプルでも十分!

▍設問を考えるのに押さえておきたい訴求パターン

次はもっとも肝要な【設問の内容】についてお話します。これも100本分析してみれば傾向的にはいくつかの訴求パターンに収まりました。個人的に最近注目している「4問」アンケートで説明します。

本当は「回答ははい・いいえの2択がいいか」「複数の選択から選ぶ方が良いか」という点でも語れるのですが、深堀りするのはまた別の機会に。

より簡略的にまとめるのであれば【商品の魅力・強みから逆算し、ユーザーインサイトに合う形に落とし込む】といったところ。

最初に「マーケティング経験者には記事LPよりアンケートLP」と記載しました(覚えてもらえていたら嬉しいです(笑))。

その理由は単純でマーケティング経験者なら【商品の魅力・強み】は当たり前のように把握していますよね。そして、商品を届けたいユーザーインサイトも様々なツールを使ったり、口コミサイトを見たりして分析しているはず。

新しくライティングスキルを学んだり、コピーを考えたりしなくても、すでに【マーケティング経験者のあなたはアンケートLPを作れる】状態にあるというわけです。

記事LPよりもアンケートLPの方が作りやすく検証しやすい

アンケートLPは設問ひとつ修正するだけでABテスト・訴求検証の役割を果たせます。記事LPもファーストビューのみ変更で検証することもありますが、ファーストビューだけで訴求レベルでの比較をするのは難しい。

記事自体を訴求別にリライトするには工数もかかりますし、htmlファイル上でテキストだけ触るのも、案外面倒くさいもの(コードが混ざりますからね)。

ユーザーに届きやすい設問(文章)の書き方は必要なので、そこは慣れが必要かもしれません。とはいえコピーを考えるより、記事LPを書くよりははるかに簡単な道のり。

さらにはヒートマップを導入すれば簡易的に「設問のクリック数からユーザーの傾向分析、気にしている魅力を分析」することも可能です。

個人情報を取得するような機能は、本格的に作らないと難しい点はご注意ください。あくまでアンケートLPは【アンケート風の作りをしたLP】だと思っています。

さて、ほかにも「現在の設問数を見せる画像」や「オファーへ視線を誘導するための画像」に「設問の補足をする説明コンテンツの有無」など類似性・再現性で語れることは盛りだくさん。

とはいえ長々と読んでいただくのも大変ですし、今回は割愛させていただきます。詳しく知りたい方はぜひ、ソウルドアウトまでお問い合わせください!

もちろんアンケートLPを試したいという方々からのご依頼もお待ちしております!

あとがき:分析結果をFMT化して制作を効率化!

私は今回の分析結果をもとに【構成案】と【htmlファイルのテンプレ】を作りました。どんな商品でも構成案のパターンに当てはめ、テンプレのhtmlファイルを書き換えるだけで、あっという間に納品できるアンケートLPが完成します。

従来はコーディングしてもらっていましたが、簡単に触れる範囲だけの修正で済むので、制作工数を削減できました。

これからぶんぶんPDCAを回していきます。一緒に高速でアンケートLPの検証に取り組みたい企業の方いらっしゃいましたら、ぜひお声がけください!

PS:
今回はアンケートLP推しですが、ソウルドアウトは記事LPにも取り組んでいます!
違う部署のメンバーですが、元は同じクリエイティブ本部の仲間。貝瀬さんの記事LPの話もぜひご一読ください。

【執筆:白戸 真一】


*本記事は、Twitterでもたくさん取り上げていただきました👏
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