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縦型動画を中堅・中小企業のマーケティングの武器に!スピーディーなPDCAで“勝ちサイクル”をつくる /「TATE-AGE」メンバーインタビュー
縦型動画を専門に研究・導入推進を行なう組織「TATE-AGE」。
広告クリエイティブの制作を専門とする「クリエイティブ本部」と、SNSの広告運用を専門とする「プラットフォーム戦略推進本部」が組織横断で取り組みます。
組織名「TATE-AGE」には、シンプルに、「縦型動画で成果を上げる」という意味を込めました。また、 縦型動画でアプローチしていく商材のターゲット層と、本組織のメンバーどちらも若手であるところから、「新世代」の意味合いも込めて「-AGE」で強調しています!
今後の目標は?縦型動画のクリエイティブや運用でわかってきたことは?チームメンバーにインタビューしてきました。
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縦型動画の研究・導入を推進する組織
導入ハードルを下げ、スピーディーな検証で成果を出す
─── プロジェクトオーナーの亘理さん、TATE-AGEの立ち上げの背景を教えてください!
亘理:縦型動画は、昨今視聴するユーザーが急増しており、それに伴い、デジタル広告市場でも注目度が高まっています。企業のマーケティング施策のなかでも重視されるようになってきました。
縦型動画の広告は、没入感があり視聴完了率も高いという特長から、知名度や認知度の向上を目的に配信されることも多いです。一方ソウルドアウトでは、中堅・中小企業さまを中心にご支援しているため、売上に直接インパクトがある広告の配信がメインです。そのため認知ではなく、獲得(コンバージョン)を目的とした縦型動画の広告に焦点を当て、研究するチームを組成しました。
獲得目的の縦型動画を攻略できれば、売上成長につながる武器になると考えています。
─── TATE-AGEがはじまる前は、ソウルドアウトのお客さまである中堅・中小企業さまでは、縦型動画の広告配信はあまりできていなかったのでしょうか?
梁:そうですね、以前は縦型動画に取り組めているアカウントは限定的でした。
ですが、例えばMeta広告では、縦型動画配信比率は1年前の2023年3月時点と比較して約3倍と、かなり伸長しました。
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大長:それこそ1年前には、制作担当者をアサインしての動画制作に注力できていたのは、ご予算の大きいごく一部のお客さまのみでした。
少額でご出稿されているお客さまが大半のため案件数が多く、すべての案件に制作担当者をつけて取り組むリソースが組織としてなくて……。仕方がないので私自身、運用の片手間に自分で撮影しに顧客を訪問したり、動画制作をしたりしていた時期もあって、かなりしんどかったです(笑)。
また、動画に挑戦しても継続する体力がなく、検証を重ねられないまま単発で取り組みが終わってしまう、といったことも多かったですね。
亘理:1年前でも業界内では動画の注目度はすでに高かったため、縦型動画の重要性を感じているお客さまは多かったんです。
しかし、実際に成果が出るのかわからないから、制作費を投下することができないとか、静止画で十分な成果が得られているから、リスクを取ってまで動画に挑戦する必要性を感じないとか、様々なハードルがあり導入が進んでいませんでした。
ですが、まずは導入しないことには、良いも悪いも判断できません。なるべくリスクをなくした状態でチャレンジできるよう、まずは無償で縦型動画を制作できるキャンペーンとして、TATE-AGEを始めました。とにかくハードルを下げ、スピード感をもって導入から検証までを行ないます。
それが成果の創出につながっていますし、最初は迷われていたお客さまも、縦型動画が売上に直結するという確かな実感をもってその後の投資判断をしていただけていますね。
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─── とにかく動画広告の配信を経験するお客さまを増やし、縦型動画を攻略していこうとされているんですね。TATE-AGEではどのような目標を掲げていますか?
亘理:先ほども話したとおり、まずは縦型動画の導入数を増やし、浸透させていくことです。
様々な媒体がありますが、最初はSNS媒体のなかでも特に優先度が高いMeta広告から導入を進めています。「Metaで成果が出たから、TikTokにも挑戦しよう」というように、縦型動画は、一つの媒体で攻略できれば次々に媒体を広げていくことができます。
また、成果事例を創出し、制作Tipsやノウハウを蓄積していくこと、制作面や素材面において大量生成ができる体制をつくりあげることなどを目標にしています。
これらの目標を達成するために、広告クリエイティブの制作を専門とするクリエイティブ本部と、広告運用を専門とするプラットフォーム戦略推進本部が組織横断でプロジェクトを遂行しています。
制作チームと運用チームが一緒に取り組み生まれる相乗効果
─── 制作チームと運用チームが組織横断で取り組まれているのはどうしてでしょうか?
亘理:どちらかの考えに偏ってしまうのではなく、両者が意見を出し合うことで成果の創出につながると考えているからです。
例えば、広告配信において運用者が主体の場合。動画と静止画を配信した結果、静止画で成果がいいとなれば、制作工数があまりかからない静止画だけで配信を続けていくかもしれません。反対に制作者が主体の場合、実際の運用ノウハウを知らないので、成果に関わらず、自分の理想のアイデアに沿った動画ばかりを作ってしまうかもしれません。
制作チームと運用チームのバランスが大事です。制作力と、媒体への知見の深さ、成果を出すための検証力。これらの強みがかけ合わさることで、このプロジェクトは成功に近づきます!
─── なるほど……では、どのような相乗効果が生まれているのでしょうか?具体的な取り組みを教えてください!
亘理:縦型動画における成果改善のPDCAのスピード感アップ、クリエイティブの大量生成のスキーム構築に取り組んでいます。
前者については、隔週で会議を開いて情報共有を行なっています。共有する内容は、例えば媒体が推奨している縦型動画の制作ポイントや、社内の成果事例など。これによりメンバー全員に情報が循環していくようにしています。
ほかにも、案件ごとに、制作チームと運用チームが参加する「改善ミーティング」という会議を設けています。広告を配信したあと、次はどのような検証を行なうのか、制作方針を決める場です。
大長:改善ミーティングを実施するようになってから、トレンドを盛り込んだクリエイティブや、媒体推奨に沿ったクリエイティブが作れるようになったと感じています。
これは運用者がもっている最新のトレンド知識や、実際の配信結果から得られた傾向を制作者に直接伝えることで、次の制作に反映してもらいやすくなったためだと考えています。クオリティが上がりましたね。
誰に頼んでも成果が出るクリエイティブを作ってもらえるようになり、成果を出しやすい環境ができていると思います。
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─── では、後者の「クリエイティブの大量生成のスキーム構築」についてはいかがでしょうか?
亘理:まだ道半ばではありますが、AIを活用した動画制作に取り組んでいます。
博報堂DYグループが開発する「HDY ChatGPTプレイグラウンド」という、個人情報や制作物の機密情報がOpen AIに学習されることのないChatGPTソリューションを活用しています。このAIと動画制作ツールを組み合わせ、簡単に大量生成できる仕組みを構築中です。
縦型動画を中堅・中小企業の武器に
業種・業界に関係なく、縦型動画を攻略
─── Meta広告を専門に運用されている大長さんは、プロジェクトを進めるなかでどのような変化を感じていますか?
大長:縦型動画の導入が進んでいなかった業種・業界で、一気に配信が増えていると感じています。
一般的に、エステや脱毛などの女性向け商材や食品などの単品通販は、動画素材が豊富にあり、ビジュアルで惹きつけることができるので、縦型動画と相性がいいといわれています。一方、私たちのお客さまにも多い無形商材のBtoBサービスや人材サービスでは、動画の導入はまだまだ進んでいません。
この業種・業界で縦型動画を攻略できている企業が少ないからこそ、攻略できるとかなり強力な武器になります。私たちソウルドアウトでは、今後も様々な業種・業界のTipsやノウハウを発掘していきたいと考えています。
意図をもったPDCAが成功のカギ
─── では、攻略のためには、どのようなことが大切なのでしょうか?
大長:仮説や意図をもって検証を行なうことです。PDCAのパターンを確立できているかどうかが成功のカギになってきます。
第1弾の配信では何を検証し、第2弾、第3弾は何を検証していくのか。先ほど話した改善ミーティングでは、制作者と運用者は広告の配信結果をもとに、次のクリエイティブの制作方針を決めます。
例えば、縦型動画は、冒頭が勝負だといわれています。ですので、冒頭の検証は特に大事になってきます。冒頭の素材だけを変える検証をしたあとは、冒頭の素材は一緒で、テキストを変えたパターンの検証をする。毎回まったく新しいクリエイティブを作るのではなく、良かったものから派生して次を作っていくんです。
検証の軸が明確に決まっている案件では、成果を出し続ける波に乗れている感じがしますね。
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長期的な視点で「勝ちサイクル」をつくる
─── 動画に限った話ではありませんが、何を検証するのかを決めるという基本が大事ですね。
大長:そうですね。こういった、意図をもった検証ができている案件では、成果を出し続けることができています。一度成果が出るようになると、好循環が生まれるんですよね。
Meta広告のアカウントには、配信をはじめてからこれまでのデータが蓄積されています。そのデータをもとに学習が行なわれ、広告が配信されるんです。なので動画で成果を出すためには、ある程度の時間をかけて「動画でターゲットユーザーに効率よくアプローチできる」ということを学習させる必要があります。
そうすれば、動画で成果が出る「勝ちサイクル」が回り続けていくんです。
梁:長期的な視点が大事ですよね。配信して最初の成果が悪いからといって止めるのではもったいないです。成果が出るサイクルができあがるまで、辛抱強く地道にPDCAを回していく必要があります。
ある案件では、獲得単価ではなく動画の配信比率をサブのKPIとして設定し、配信量を伸ばしてPDCAを回し続けたことで、成果を出せるようになりました。お客さまに継続的に動画を配信していくことに価値を感じてもらえれば、結果的に縦型動画の攻略につながります。
「TATE-AGE」今後の展望
様々な広告媒体に展開していく
─── 現在はMeta広告を中心に取り組まれていますが、今後ほかのSNSへも広げていく予定はありますか?
梁:もちろんです!まずは、Meta広告だけではなく、TikTok、LINE VOOM、YouTube ショートというように広げていきたいと考えています。
Meta広告用に制作したクリエイティブは、TikTokへそのまま展開することができますし、成果も好調なケースが多いです。実際にTATE-AGEをはじめて、TikTokの配信にチャレンジするお客さまが増えています。
また、LINE VOOMに関しては、獲得率が高い配信面だといわれているので、しっかり攻略していきたいですね。SmartNewsやXでも、縦型動画に特化した配信面がリリースされています。どんどん新しい広告媒体に広げていければと考えています。
*参考
SmartNews:https://about.smartnews.com/ja/20240306
X:https://business.x.com/ja/blog/introducing-vertical-video-ads.html
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── 様々な広告媒体で縦型動画の広告配信ができるようになってきているんですね。
梁:そうです。様々な広告媒体での配信は、新たなユーザー層を獲得する機会につながります。今後はより一層、ユーザー属性や配信目的に合わせた広告のプランニングが重要になってきますね。
亘理:縦型動画の運用の基礎的な方法を確立させ、新規施策や提案に入れることを社内のスタンダードにしたいと思っています。
SMB領域で再現性のあるTipsを創出
─── 様々な媒体への展開、楽しみです!今後はどのようなことを目指していきますか?
大長:縦型動画を「やれば有利」の時代は終わったと思います。直近は縦型動画の競争が激化しており、よりクオリティが求められるようになってきています。結果を見定め、分析力を磨き、成果を出し続けられる状態をつくっていきたいです。
亘理:最終的には、縦型動画でお客様の売り上げ成長にインパクトを出せるレベルにまでなっていきたいですね。
私たちソウルドアウトが向き合っているSMB領域で、たくさんの成果事例を創出し、再現性のあるTipsをつくっていきます!
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【インタビュー・執筆・編集:みやたけ(@udon_miyatake)】
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