LINEを活用して店舗での顧客体験を高めるには? - LINEミニアプリ・LINE通知メッセージ - ウェビナーレポート
こんにちは!公式note編集長のみやたけ(@udon_miyatake)です。
先日、「店舗における顧客体験をLINEで繋ぐ - LINEミニアプリ・LINE通知メッセージの利活用シーンを探る -」というテーマで、アプリ開発やマーケティングを通じて企業のOMOやDXを支援する株式会社アイリッジと共催でウェビナーを行ないました。
店舗ビジネスにおけるデジタル活用においても注目される「LINE」。国内MAUはなんと9,200万人(※)を超えます。そのLINEのマーケティングソリューションの中で、ここ1年ほどよく話題にあがっていたのは「LINEミニアプリ」と「LINE通知メッセージ」ではないかと思います。
※参考:Zホールディングス株式会社決算説明会 - 2021年度通期及び第4四半期
一方で当社のようなデジタルマーケティング支援会社に身を置きながらも「LINEミニアプリ」、「LINE通知メッセージ」を聞いたことはあるが、よく理解しているか?と言われると自信がないというのが大多数です。
そこで今回、私たち自身も理解を踏めるために本ウェビナーでは、当社の事業プレス(広報)の矢萩 美咲(@soldout_misaki)が登壇者へ不明点をぶつける”社内勉強会”形式で開催いたしました📢
登壇者
LINEミニアプリ
( ˘⊖˘) 。o(LINEミニアプリってなに? )
LINEミニアプリとは?
矢萩:中村さん、早速ですが「LINEミニアプリ」について簡単に教えてください!
中村氏:「ミニアプリ」とは「スーパーアプリ内のアプリ」のことです。「LINE」「PayPay」「au Pay」などを「スーパーアプリ」といい、その中にあるのが「ミニアプリ」で、ストアからダウンロードする必要がないアプリケーションです。
LINEミニアプリは、デジタル会員証やポイントカード、モバイルオーダーなどに利用されています。
矢萩:ミニアプリは、わざわざダウンロードする手間が省けるので便利ですね!、ちなみにLINEミニアプリってどこで見つけられるのでしょうか?
中村氏:お手元のスマホでLINEを開いて、ホーム画面の検索窓に「ミニアプリ」と入れてみてください。すると「サービス」の検索結果に、たくさんのミニアプリが出てくると思います。現在、1000個以上のミニアプリがリリースされています。
実際の利用シーンは、①LINE公式アカウントのリッチメニューから遷移するか、②店内POPやチラシに印字されたQRコードを読み取ってアクセスする場合がほとんどですね。アプリを使っているという感覚なしに、LINEと同じように気軽に使えることが最大の特長ですね。
導入事例
矢萩:1000個以上のLINEミニアプリがあるとは驚きです!少しイメージをもちたいのですが、具体的な活用事例を教えていただけませんか?
中村氏:京王百貨店様の事例(※)をご紹介しますね。京王百貨店様では、もともとプラスチック製の会員証カードを活用されていました。今回、その代替として「LINEミニアプリ」をご提案させていただきました。LINEミニアプリによって会員証カードを持っていなくてもLINE内でポイントを付与できたり、クーポンを使えたりする機能の実装を実現しています。京王百貨店様の熱心なご案内もあり、会員数はかなり好調に増加していますね。
※参考:京王百貨店がLINEミニアプリ活用で“ファンづくり”。会員160万人へのOne to Oneマーケティング(ネットショップ担当者フォーラム)
LINE公式アカウントとの違い
矢萩:LINE公式アカウントとはまったく別物だと思いますが、一緒に使うことでのメリットはありますか?また、その活用法を教えてください!
中村氏:LINE公式アカウントとLINEミニアプリは、併用することで相乗効果が生まれます。
LINEミニアプリでは、サービスを利用したユーザーの行動データを取得できるという特徴があります。そのため、取得したデータをもとに、LINE公式アカウントでユーザーへメッセージを配信し、リピート利用を促進するという循環をつくることが可能です。
矢萩:一人ひとりのユーザーに寄り添ったコミュニケーションを取れるということですね!LINEミニアプリの導入を検討する際、どれぐらいの金額感で始められるのでしょうか?
中村氏:難しい質問ですね……。ミニアプリはすべてを自由に作ることができるので、ニーズに合わせて金額がまったく異なってきます。たとえば、会員証の連携をしようとすると、企業の保有するデータと繋ぎ合わせる必要が出てくるため、連携方法によっても金額は変わってきますね。
導入メリット
矢萩:求める機能によって制作にかかる工数は変わってきそうですね。企業の導入メリットを教えてください!
中村氏:LINEミニアプリはダウンロードの必要がないので、一度だけお店に来たことがある、といったライトな層にもアプローチができます。アプリの場合はダウンロードが必要になるので、どうしてもお店に何回も来ているようなコアなお客様にしか利用されないといった現象が起きがちです。ですが、LINEミニアプリの場合、アプリという意識がない分ライトなお客様にも利用していただけます。
浅見:企業の中には、アプリのデジタル会員証や、Webサイトでログインしてバーコードを表示するようなケースもあると思います。あえてLINEミニアプリを使うというのは、ダウンロードの必要がなく会員登録率が高まる、といった効果が見込まれるからでしょうか?
中村氏:おっしゃる通りです。加えて、LINE公式アカウントを使って顧客へアプローチできることもWebではなくLINEミニアプリをおすすめする理由です。
Webの場合、メールアドレスを入手できていればメールでアプローチすることができます。しかしLINEミニアプリの場合はLINE IDの取得ができるので、あえてユーザーから情報を取得しなくても、LINE IDを使ってLINE公式アカウントを通した効率的なアプローチをかけていくことができます。
浅見:今回のウェビナーのテーマにもあるように、店舗ビジネスにおいて顧客との接点を強化するためのLINEミニアプリの用途としては、モバイルオーダーやテイクアウトで利用しているケースが多いのでしょうか?
中村氏:最も数が多いのがモバイルオーダー、その次にデジタル会員証ですね。モバイルオーダーは店舗ごとにLINEミニアプリが存在するので数が多く、デジタル会員証はブランド共通なので数は少ないですが利用者数はモバイルオーダーより多いと言われています。
矢萩:LINEミニアプリの位置づけと活用シーンが明瞭になってきました。これでLINEミニアプリについて説明ができそうです!続いては、LINE通知メッセージのパートへ移っていきます。
LINE通知メッセージ
LINE通知メッセージとは?
矢萩:浅見さん、LINE通知メッセージについて簡単に教えてください!
浅見:LINEユーザーの電話番号データと企業が保有する顧客の電話番号データをマッチングすることで、まだ友だちになっていないユーザーへ企業からメッセージを配信できる機能です。
導入事例
矢萩:電話番号をもとに、まだデジタルで接点をもっていないユーザーへメッセージを送ることができるんですね!私も、荷物が届いたときに宅配業者さんからメッセージを受け取ったことがあります。では、導入事例を教えてください。
浅見:サービスの開始当初は、ヤマト運輸さんや東京電力さんなどインフラ的なサービスを提供している企業が先行して使っていたようです。直近1、2年では幅広い企業で導入されはじめています。
例えば、メガネのJINSさんではECにおける購入完了通知として、不動産ポータルサイトのLIFULL HOME'Sさんでは問い合わせ完了通知として、総合通販のディノスさんでは発送完了通知として、利用されていますね。
矢萩:購入完了、問い合わせ完了、発送完了など、何かしらの「完了」をお知らせする用途で使われることが多いのでしょうか?
浅見:ユーザーのアクションのステータスに応じてメッセージを配信できるというイメージですね。しかしここで注意すべきなのは、メッセージの内容には決まりがあることです。例えば、販促目的ではご利用いただけません。また、かなり厳格なフォーマットや文言の指定もあります。
前提としてLINE通知メッセージは、まだ友だちになっていないユーザーへも通知ができるサービスです。なので、ユーザーにとって利便性が高い、利便性が高まる用途ではないと配信できないことになっています。
現在は、LINE社が規定している22の利用目的に限ってご活用いただけることになっています。
導入メリット
矢萩:これまでメールや電話で来ていた完了通知がLINEで受け取れるとかなり便利ですね!販促目的のメッセージを送ることはできないとのことでしたが、企業の導入メリットを教えてください。
浅見:やはり一番のメリットは、友だちになっていないユーザー、これからのお客様に対してメッセージを届けられることです。ウェビナーのテーマでもある、顧客とのデジタル接点の強化に繋がります。
「Webサイト上の予約フォームに入力して後日店頭に行く」という流れがあるとき、来店前のタイミングで友だち追加をしていただけて、デジタル接点のある状態で来店していただくことができます。
すると、接客やサービス提供の仕方が変わってくると思いますし、その場でLINEミニアプリの紹介をすることもできます。
矢萩:では、導入をしていく際、どうやって進めていけばいいでしょうか?
浅見:前提として、LINE通知メッセージはLINE社が提供しているサービスです。なので、LINE社に申込みをして、承認を得ることがまず第一段階です。
ただし、メッセージを送るためには配信ツールが必要です。企業の保有する電話番号のデータベースと、LINEユーザーの電話番号を繋ぎ合わせる配信スタンドです。多くのケースでは、セグメント配信やチャットボット用のLINEのAPI連携ツールでオプションとしてLINE通知メッセージの配信機能を提供されているので、そちらをご利用いただくのがベストだと思います。
LINE通知メッセージのみをやりたいという場合、弊社ではLINE通知メッセージに特化した配信スタンド「ReachLine」を開発提供していますので、そちらをご検討ください。その場合、私たちで導入までのステップをサポートさせていただきます。
LINEミニアプリ・LINE通知メッセージの連携余地
矢萩:ありがとうございます。それでは最後に、この2つのソリューションの使い分けや、連携したときのメリットを教えてえください!
浅見:実は、LINEミニアプリとLINE通知メッセージを併用している例を今のところ聞いたことはありません……。しかし連携余地はあるかと思っています。LINEミニアプリは店舗での顧客体験をよりよくし、その後の再来訪を促す目的で利用されます。
一方、LINE通知メッセージはその前段階です。例えば、予約が伴うような店舗ビジネスをしているエステやカーディーラーの場合。来店予約をするタイミングでLINE公式アカウントの友だちになってもらい、来店のタイミングでLINEミニアプリを使ってもらえれば、店内での顧客体験を高めることができます。そして、また再来店してもらうために、LINE公式アカウントでアプローチして追客をしていく、といった方法が考えられます。
このとき、LINEミニアプリに蓄積されたデータをもとにコミュニケーションを取れれば、従来の接客ではできなかった顧客体験の世界観をつくることができそうです。連携余地は十二分にあるかと思っています。
矢萩:LINE公式アカウント、LINEミニアプリ、LINE通知メッセージを使いこなせば、かなり精度の高いコミュニケーションを取ることができ、店舗における顧客体験を高められそうですね!
アーカイブ視聴のお申込み
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※承認後、閲覧可能となります。
さいごに
ここまでお読みいただきありがとうございました!
今や企業のデジタルマーケティングを考える際、絶対に見逃せないLINE。
LINEの利活用において少しでも参考になれば幸いです。
今後のセミナー・ウェビナー情報は、矢萩のTwitter(@soldout_misaki)でも呟いていきます。
\有益な情報のご提供とワクワクするセミナーを企画していきます!/
【執筆:みやたけ(@udon_miyatake)】