教育業種のLP・クリエイティブ傾向分析をご紹介。でも実は“この業種以外の方”にこそ読んでほしい。なぜなら…【業種特化分析シリーズ④】
このシリーズを全部読んでくれる人がどれだけいるのか気になる、CRS(クリエイティブストラテジー)Gr.グループ長の白戸です。
LP300本のnoteに始まり、業種特化で4本続けて発表してきましたが、今回で一区切り。
さて最後は教育業種編。
教育としてカウントしたのは、語学やITスキル系が多いです。ひとつだけ大学が含まれているのですが、これがおもしろい取り組みをしていたので後ほど紹介しますね。
今回も「教育業種の関係者」はもちろん、同じくらい“他業種の方々”に向けて書いております。
過去の記事をすべて読まれた方は業種ごとの違いを、自分なりの解釈でまとめてみると良いかもしれません。
実は“他業種の傾向や成功事例”にも、たくさんのヒントがあるんですよね。
だからこの“たまたま知ったnote”をきっかけに、他業種の事例に目を向けてほしい。そういう想いを込めて少しでもお役に立つような情報をご紹介します!
教育業種のトレンド・実態を“数値”で公開!
LP300本集めて分析したnoteでは、複数業種で計300本というそれなりの母数がありましたが、今回は業種に絞っているため母数は多くありません。
それでも参考にはなるかなと。集めた情報がこちら。
これらの情報を教育業種で絞ると、どうなるのか?項目を絞ってみていきましょう。
FVで使われている素材
教育ということで「講師」がいるサービスが多いため、講師をFVに使うケースがよく見られました。
ひとつだけあった動画は、ビジネス特化型オンライン英会話で「学んでいる」ところから「活用している」ところまで流れで見せています。こういう動画の使い方は、他でも取り入れやすいですよね。
一方でいろいろな語学のLPを見ていると、「語学」だからこそ本当は「音声」まで入れられるとイメージしやすいよなぁと思いました。
ただLPで急に音が流れると驚いたり、不快感を与えたりする可能性がありますし、LPに埋め込む場合は容量も重くなる。Youtubリンクを入れるパターンならON/OFFが効きますし、ありかもしれませんが…ユーザーの反応が気になるところ。
事前にテストアップした状態でリサーチサービスを使って確認した上で試したいですね。
フォームの形式
ほとんどは定番のリンクでフォームに飛ばす形式ですね。
その他というのは「LINEの公式アカウントを友だち追加する」というもの。今回集めたなかには1件のみですが、資料(情報)を送る・講座動画を見るというパターンのサービスではよくみられる導線です。
例えば健康食品や美容だと、LPの離脱防止の一環として「友だち追加」に誘導するケースが多いですよね。
弊社も「SOヨビコミ for LINE」というプロダクトを持っており、成果事例のnoteも公開されています。興味がある方はこちらもご一読ください。
余談ですが実は私、数年前にこの「SOヨビコミ for LINE」の前身にあたるプロダクトに関わっておりました。
取り組んでいたのは数か月でしたが、私が持っていた案件でもしっかり獲得がついて底上げに貢献していましたね。あの頃に比べると遥かにパワーアップしており、社内でもよく成果事例を聞きます!
ちょっと長くなったので今回はオファーの形式は割愛。オンラインサービスは申し込み、店舗サービスやセミナーに近いものは予約が多かったです。
王道・定番を押さえるのは必須。だけどちょっと他業種を覗いてみると……これ使えそうじゃない!?
ビジュアルは実写が多く、コピーは比較的シンプルな印象
「学ぶ」という点では講座の様子などを見せるのも効果的に思えますが、実際は人のビジュアルを見せるだけのケースが多いですね。
⑤のように学んでいるシーンを画にして載せられるとイメージがつきやすくなりそうです。
特にオフラインで受ける場合は「受ける場所の雰囲気」「建物のキレイさ」「講師との距離感」なんかも選ぶ際に影響しそうなので、自信があれば見せた方がユーザーの判断に良い影響を与えられるのでは?と考えています。
FVではありませんが、コンテンツとしてYoutubeに紹介動画をあげて掲載しているものがありました。それがこちら。
今回取り上げたなかにはありませんが、子ども向けの教育サービスでは子どもが楽しく学んでいる様子を見せるケースが多いですね。
自分のことより子どもの時の方がより慎重になるでしょうから、講師と子どものふれあいの様子というのは、サービスを決めるにあたって重要になるのも頷けます。
単品通販でよく使われるインスタの投稿を引っ張るコンテンツ
講師の人となりや授業の分かりやすさなどは、単に説明しても伝わりにくい部分ですよね。そういった要素を「リアルな声」として紹介できると、ユーザーの判断を左右しそうだな~と思うのですが…。
難点としては教育サービスだと、単品通販ほどビジュアル的に分かりやすくないため投稿自体が少なくて扱いにくい、というのがありそうです。
一方で私がとある新規提案でXにてリサーチをしていたところ「学んだおかげでより趣味を楽しめるようになった」など、喜びの声もいくらか見つかりました。
受講者インタビューのようなコンテンツはよくみられるのですが、これはあくまでも「聞かれて答えている」感があるんですよね。もっとリアルな、学んだあとの生活がイメージできるような生々しさがあるといいなと思います。
複数の学べること(選択肢)があるならアンケート・診断コンテンツは試す価値あり
たびたび登場するアンケート・診断コンテンツですが、教育の場合はサービスのコンテンツ次第ですね。
例えば学べること(選択肢)が複数あるなら、設問と回答の作りによって進めるうちに「自分はこれを学びたい」「これを学べば何かを得られそう」と自分事化させるのは十分に可能だと考えます。
あるいは「趣味をもちたい」「子どもに習い事をさせたい」といった漠然とした思いがある人には、選択肢を提示するという意味で効果的かもしれません。
2年近く前ですが、子どものためのサッカースクールのアンケートLPを見たことがあります。まだ表示されているのでご紹介。
他には最近よくみかける「リスキリング」。政府が補助金を出していることもあり、私のMetaにもよく広告が出てきます。
私自身もそうですが、読んでいる方のなかにもリスキリングという言葉が聞かれるようになって漠然と「何か学ばないとまずいかな」と危機感を覚えていませんか?
明確に「これを学んでスキルアップしよう!」という人もいますが、「スキルアップしたいけど何を学んだものやら」という人も一定数いますよね。そういった悩める人たちにはアンケートや診断で自分ごと化をする機会を提供すると、潜在から顕在に変わる可能性が出てくると思います。
既に顕在化している人たちを待つだけでは早々に限界がくる。そんなときに潜在から顕在に変わるきっかけを与えられるサービスが生き残るかもしれません。
もし少しでもアンケートLPに興味をおもちであれば、ぜひ私の過去のnoteをご一読ください。考え方やコツを紹介しています。
読んでもよく分からない、実際にチャレンジしたい方はお気軽にお問い合わせください。
同業種の方も他業種の方もちょっと見てほしいLPがあって…
教育業種で集めたLPのなかで、私が個人的に特にすごいな、良いなと思ったLPを勝手ながら紹介させていただきます。
大学のオープンキャンパス用のLP(サイト)なのですが「推せる大学」というテーマと、そのテーマに則したデザインがよくできているなぁと思いました。
ですが注目したいのは「アクセス」のコンテンツ。
縦型動画で駅から大学までの道のりを紹介しているんですよね。これがとても分かりやすくて、他業種にも活用できる!とピンときました。
例えば来店サービスまでなら店舗までの導線を見せる動画。立地によっては不要ですが、ちょっと奥まっているくらいでも、Googleマップでは十分に分からないことはよくある話かなと。動画の方が理解しやすいですよね。
特にインバウンド需要を見込んでいるなら、導入の価値は高いと思います。外国の方でも動画として導線を見せれば、日本語が話せなかったり読めなかったりしても、簡単に道順をなぞれるんじゃないかな~と。
字幕なら翻訳を頼れば英語でも載せられますし。視覚のサポートがあれば多少翻訳が変でも伝わると思います。
ちなみに私は縦型動画で似たことをやりました。導線までは見せていませんが、店舗付近を映したり、店舗が入っている商業施設を見せたり、といった形です。その影響…かまでは判断しにくいですが、それなりに成果が出ました!
LP以上にクリエイティブ(静止画・動画)は業種ごとの特色があります
教育業種のクリエイティブも集めてみました。
ではさっそくご紹介しましょう。
特に偏った傾向はみられず、様々なフォーマットのクリエイティブが確認できました。
リスキリングは転職に紐づく教育、という点もありBefor/After(年収の変化など)を載せるケースも多くみられます。子ども向けの教育サービスはやはり「子どもが学んでいる姿」を見せて、ひと目で親の興味を惹く作りが目立ちますね。
今回のリサーチでは、大人向けの教育サービスで「学んでいる姿」を見せているようなクリエイティブは見つかりませんでした。検証した上で効果がないからみられないのか、素材の用意が難しいのか、個人的には意外な結果です。
来店サービス、特にジムやフィットネスでは当たり前の「ユーザー×スタッフ」のクリエイティブは試す価値あるのでは?と。大人でもどんな環境で、どんな人に教わるのかは気になるポイントのように思えますが…。
学んだあとの変化を伝えるという意味では長文のフォーマットの相性も良いと考えていますが、これもあまり見つけられませんでした。
そもそも弊社のいう長文は、弊社以外だとそこまで注力している企業がないのかもしれませんね。
ユーザーインサイトを理解することができれば、これほど無限の可能性を秘めるフォーマットもない…と個人的に思うのは、私が「書く」のが好きだからからも…笑
「実際の会話」を音声で流せたら競合より一歩先に行く…?
今回はTikTokクリエイティブセンターより動画を引用してきました。
アカウントがなくても少しはみられますが、アカウントがあればもっと自由にたくさん見つけられるのでアカウントを作ってみることをオススメします!
Meta広告ライブラリ同様、媒体が公式で用意してくれているのは大変ありがたいですよね。まだ使ったことがない方はぜひ使ってみてください。TikTokクリエイティブセンターは結構細かいところまで見られますよ。
音声つきで見てもらえる縦型動画は教育と相性が良いと思うのですが「実際の会話」が聞けるケースは多くありません。
①は子どもが学んでいるシーン中心ですが、教師と子どもの会話の音声はないですね。
Befor/Afterまで追いかけて素材を用意するのが無理でも、教師と英語や韓国語で会話しているシーンを音声ごと載せたら、よりリアルに伝わると思いませんか?特に「発音」は聞いてもらわないと違いが分かりませんし。
②のなかで流れる「学んでいるシーン」は静止画よりも臨場感があっていいですね。動画だからこそ伝わるものって感じがします。
音声ありで動画を作ってみたい方がいらっしゃったらぜひ弊社にお問い合わせください。撮影から制作まで受けることも可能です!
また弊社は“TATE-AGE"という専門組織を立ち上げており、noteで紹介しているのでよろしければ併せてご一読ください。
他業種の王道・定番は自業種の斬新さ・チャレンジに変わる
改めて業種特化の記事を4本書いてみると「業種を問わずに広くLP・クリエイティブに触れること」が、いかに自分の知見を広げ、引き出しを増やすことにつながるか実感します。
そしてもうひとつ「思ったほど分かりやすい偏りはない」という気づきも得られました。
最終的にそこ!?となるかもしれませんが、これだけWeb広告、縦型動画が浸透している時代です。はじめは新しかったことも、今では王道や定番になっている。施策に行き詰まれば、王道や定番から逸れたこともしやすくなりますし、その結果、業種ごとに「明らかな偏り」はなくなった…と推察。
とはいえ「まだまだやっていない・攻略できていない」ことも目に見えて分かります。そこにチャレンジするのか、しないのか。そこが転機になる可能性はありますよね。
私のシリーズ記事はこれで一旦終わりとしますが、またの機会があればぜひそのときも読んでいただけますと幸いです。ではまたいつか!
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