「ペスト」は難解な文章も多く、情緒よりも思考に訴える作品です。しかし、かくも熱狂的な読者を世界中に持つ理由は何だろう。それは、此のフィクションが、明らかにフィクションであることが誰の眼にも明らかであるにも関わらず、最後の一節まで読み終えた私たちにとって、ここに書かれている全ては明日にも現実化する恐怖として強く訴えてくるからに他なりません。 カミュ様 恐れ入りました。脱帽
「罪を犯した人間のことを考えるのは、死んだ人間のことを考えるよりもつらいかもしれない。」 「ペスト」の主人公である医師のベルナール・リウは、物語りの終盤(数えきれない患者の死を看取ったあげくに)3度も悲劇に苛まれる。その淡々とした語り口が実に効果的にベルナールの悲しみを表現しきっている。
「人間のあらゆる不幸は、彼ら(人間)が明瞭な言葉を話さないことから来るのだ」 「ペスト」に登場する若い思想家の独白には、言語以外の術を知らない人間の限界を彼自身の著作(言葉)で表しているカミュの不条理感が宿っていて印象的。 カミュは自らの作品も、うっかりすると「明瞭」では無くなると悟っていたのでしょうか?
(日本を脱出したり見直して帰ったりして) この地に生きてきた最大の幸運は「死を恐れず、いつでも受け入れる」心境が出来たこと。こりゃ宗教でも悟りでも無い。一番近いのは悩みを知らない子供の心境かな 利点は幾つもある。 売名欲、拝金主義、我さき、我よし、等の執着からの解放。ストレスフリーの毎日 人との勝ち負けに拘る日々の終わりと、純粋に自分の好きな事に熱中できる毎日 夜寝れなかったり、「思い悩むこと」は無い。 恐れを持つのは、他人や他の存在を傷つける自分自身の危険性。真
5月末まで緊事宣言が延長されて、中小企業、飲食店、小売は債務超過で倒れはじめる。コロナによる死者は400人に満たないが、日本の自殺者数は平常時で年間30,000人だ。恐慌経済は恐らくは例年を超える自殺者を誘発するだろう。苦しんで死ぬのと喜んで死ぬのとは大違いなのに、教育が無い。