スピ話 -1- あなたは、見える? 見えない? それとも見ない?
自分には見えているのに周りの人には見えていない、というようなご経験はお有りでしょうか。
或いは、昨日と今日では何故だか世界が違っている、みたいな。。。
占いをしていると、時としてこのようなお悩みを打ち明けられる方がいらっしゃいます。
「見える」という他にも、聞こえたり、飛んでしまったり、壊してしまったり、いろいろな悩みがあるようです。
かく云う私にも、似たような体験がありますから、当人として大変なのは分かる気がします。
本人としても慣れない体験に驚きますから誰かに相談したいのですが、相手にされなかったり、それだけならまだしも、心の病気を疑われたり、使ってもいないクスリを疑われたり、頭から否定されて拒絶されたりというケースが多くて、誰にも言えずに悩んだりします。
体験内容がハイならば(風と一体になった、神様に会った等)気持ち良くて結構なのですが、バッドな内容になると恐怖を伴なう事になって逃げたくもなります。
こうした体験が起きることを、スピリチュアル・エマージェンス(Spiritual Emergence)と呼ぶのですが、あまり知られていないようです。エマージェンスという言葉は、非常口に書いてあったりするので、常ならざる状況というのは伝わると思うのですが、非常事態になったと慌てる必要はありません。「突然起きる」というような意味です。
話を聞く方にも、それなりの準備が要ります。とりわけ「共感的理解」のためには、まず体験した人でなければ共感のしようがないので話にならないのが実情です。知ったかぶりをしても、何しろ見えないものが見えるような人ですから、すぐにバレてしまい、馬鹿にするなと怒られてしまうのがオチでしょう。本質的な話をするためには、正直でなければなりません。
体験を乗り越えた方は、たいてい自論をお持ちのようです。瞑想や占いをする方には体験をお持ちの方も多いようですから、ケースバイケースではありますが、そうした御相談も宜しいのではないかと思います。
私の場合、初めてオヤッと思ったのは車を運転している時の事でした。
バックミラーに写らない死角なのに後ろの状況が判る(見える)、それだけではなくて1キロ以上先の未だ見えていない所の交通状況が判る(見える)ということが起こりました。
都内を走っていた時の事でしたが、あまりにも当然のように起きていたので、始めのうちはいつもと違うことに気付いていませんでした。暫くしてから、それまで数十分のドライブの間に一度も赤信号で止まっていないことに気がつきました。
都内の道路は数百メートルおきに信号があって交通量も多いので、渋滞していなくても数分おきに止まるのが普通ですから、気がついた時には非常に驚いたのを覚えています。
気がついた後も青信号が続いて、結局1時間以上に渡ってスムーズに走り続けられました。
この体験は気持ちの良い体験でしたし、自分がなんだか特別な能力を身につけたような気がして、舞い上がるような気分にもなりました。
帰宅してから、落ち着いて振り返りました。
私は車を運転するのが好きで、若かったその頃はレースの為のAライセンスも持っているようなタイプだったのですが、レース中や練習走行中には、似た体験があった事を思いだしました。信号機は無いですけれども、コーナーの手前で瞬間的に、そのコーナーの中で車がどのような挙動を起こすか、その結果どのようなコーナリングラインが生まれるかというような事が事前に判ってしまうのです。
私だけではなくて、レーサーには後ろを見なくても車庫入れできるような人もいて、競技中には時速200キロを越える速度で走りながら路面の小石も見逃さない、メインスタンドのどこでスポンサーの某が見ているのが判るとかいった経験談は多くのレーサーが持っています。が、あまり話したがらないのも事実です。レーシングカーは好きでも、黄色い救急車に乗せられるのは嫌ですから。
気持ちの良い体験だけならば良かったのかもしれませんが、私には不思議な事がその後も続き、いわゆる霊が見えるというようなこともありました。御先祖様と話をするとか、なんといえば良いのか、まぁ、人様にお話しするのはホドホドにしておかないと黄色い救急車に乗せられてしまいそうで、人には言えない事がいろいろありました。
UFOを見たという話は、最近ではカミングアウトする人も多くなったので、場所さえ選べば話しやすくなりましたけれど、それでも相手を間違うと今でも怪しまれます。
そのせいで、私は「普通の人」と見られるように振る舞うことに気を使うようになってしまい、占いをするときも魔法使いのような格好をするのは気が引けて、なるべく「その辺のオッサン」に成りすましたいのが本心です。
占い師紹介のホームページに載せるための写真を撮っていただく機会がありましたけれど、神秘的な雰囲気のある格好の方が営業的には良い効果を生むそうです。
それは私もよく分かるのですが、本当にそれで大丈夫かどうか悩みながら、ある種妥協しながら撮影していただいたような次第でした。
さて、個人的なお話が長くなってしまいました。
本題は、どうしたら良いかという事ですが、そのお話は次回に続けたいと思います。
ありがとうございました。
-つづく-
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?