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スピ話 -2- スピリチュアル・エマージェンスを乗り越える

前回で、スピリチュアル・エマージェンスと呼ばれる現象あるいは経験があって、それはハイな体験であったり、バッドな体験であったりするというお話をしました。
今回はそれに続いて、どうしたら良いのだろうという事を書きたいと思います

御相談に来られる方は、だいたいバッドな体験で困るというのが動機になるようです。
この場合には、ご本人になんとかしたいという気持ちがハッキリあるので先に進みやすいのです。

難しいのは、ハイな体験をされている場合です。
ご本人としては「気持ち良いからOK」な訳で、わざわざ相談したりはしないでしょうし、やめる気にもなり難いので先には進みません。これも一つの執着ではあるのです。
これはクスリでハイな体験をした場合に似て、中毒性とも言えます。

実体験からお話をするならば、ハイな体験の中には他者の役に立つ事で承認欲求が満たされるという事もありました。例えば、サイキックな能力で病人を治したというような体験は、確実に自尊心をくすぐり、もっとやってみたくなります。しかも、周りからも期待されるとなれば、続けずには居られなくなるという中毒性があります。
この体験は「サイキ」(psych)と呼ばれる意識状態で起きることで、いわゆるサイキック(psychic)な現象です。

ここで注意すべきなのは、サイキックな現象がどうして起きるのかという説明は、サイキの意識状態では解明できないということです。無理に説明をつけようとすると、例外事項が多発して法則が複雑になり、だんだん訳が分からなくなってしまいます。
仕組みを解明できないままに利用するとなれば、副作用を予見できなくて後悔する事態に追い込まれる危険を内包しています。病気治療で言えば、再発や重篤化の危険も考慮しなければなりませんから、危険でもあるのです。

サイキという意識状態は、日常的な意識状態からは少しだけ深いのですが、深い意識領域にはまだまだ届かない浅さではあるのです。
それ故に、自覚できていない意識領域(無意識)が未だ多く残っていて、本人自身の全体像を知らない状態とも言えます。
禅では、サイキ領域を魔境として戒めているというのも肯けます。ハマりやすく、先に進めなくする罠になり、しかも危険を伴うという、まさに魔境です。

では魔境を避ける、あるいは脱出するには、どうすれば良いのでしょうか。
私の体験から考えると、理想的にはまず、事象が起きる構造、機作を知っておくのが良いだろうと思うのです。知らずに闇雲に行動するのは、間違う危険があります。

というところで、また長くなりましたから、次回に続けたいと思います。
ありがとうございました。

-つづく-


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