赤い羽根共同募金がスタート。地域コミュニティづくりとの関係を考えます。
こんにちは、スタジオソララドのサカモトです。
10月1日から、今年度の赤い羽根共同募金がスタートしました。事務所を置く、大和市市民活動拠点ベテルギウス内にも募金箱が設置されました。
赤い羽根共同募金のメインテーマは「じぶんの町を良くするしくみ。」助成テーマは「つながりをたやさない社会づくり~あなたは一人じゃない~」だそうです。
さて、皆さんは募金の使い道をご存じでしょうか?実は、こども食堂、無料送迎(移動困難者支援)、福祉教育など、実に様々な分野で活用されています。
ただ、赤い羽根共同募金の意義は理解していても、身近なところで活きていると実感できている人はどのくらいいるでしょうか?個人的には少ないのではないかと感じています。
大和市と丸亀市の比較
令和5年度のデータを見てみましょう。赤い羽根共同募金のHPを覗くと、大和市では、赤い羽根共同募金で市内の団体に対して2件の助成が行われました。いずれも大和市社会福祉協議会に対するもので、総額1,820,392円(約180万円/1件平均90万)です。
一方、私が以前取材した香川県丸亀市では、同じく令和5年度に76件の助成が行われており、総額19,404,414円(約1,900万円/1件平均25万)です。丸亀市社会福祉協議会のほか、地域のコミュニティ団体、保護司会、ボランティアグループ、保育園などさまざまな団体が直接助成を受けています。
募金額を見ると、赤い羽根が公表している都道府県別データ(令和5年度)では、一人当たりの平均寄付額が神奈川県で105円、香川県で247円となっています。(母数の違いなど考慮が必要ですが、2倍以上の開きがあります。)
地域コミュニティづくりのツールとしての共同募金
私が丸亀市を訪れたのは、ある地域コミュニティの防災活動を取材するためでした。そこで驚いたのは、その活動資金として自治会費だけでなく、テーマ型赤い羽根共同募金も活用していたことです。
ここで少し、テーマ型赤い羽根共同募金について説明します。これは、先にテーマ(目的)を決め、その目的のために募金を集めるという方式です。この丸亀市の事例では、「私たちの地域の防災力を高めるために」という具体的な目標を掲げて募金活動を行ったのです。
乱暴な言い方をすれば、「地域づくりのための費用である自治会費が足りなければ、共同募金で資金を集めよう」という発想で、コミュニティづくりの手段として、赤い羽根共同募金を活用していたのです。
もしかしたら、テーマ型赤い羽根共同募金を通じて、地域コミュニティの課題「災害に強い町」を共有する効果もあったかもしれません。
"ジブンゴト"が鍵
地域コミュニティ活性化には、活動を"ジブンゴト(自分事)"にしてもらうことが大切だと考えています。大和市と丸亀市では、直接型と社協を通しての助成など、仕組み・アプローチが違うかもしれませんが、赤い羽根共同募金についても、身近なジブンゴトにつながれば、寄付金も増えるのではないでしょうか。その流れが、105円と247円の差に表れているように思います。
なお、赤い羽根共同募金は寄付行為なので、個人・法人ともに税制優遇があります。
地域コミュニティの仕組みをつくるとき、赤い羽根共同募金の活用は、一つの起爆剤になるのではないかと考えます。
(追記)
なお、先の丸亀市のとあるコミュニティは、さまざまなアイデアで地域の活性化を図ることで、地域の一体感を生んでいるのか、自治会加入率が、取材時の話ですが、4年前と比較して15%増加しています。 (※最初の掲載から一部表現を変更しました。)
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