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赤ちゃんが教えてくれた『できる楽しみ』と『できない楽しみ』。

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「アーウー!」、「パパパパパ」、「マママママ」、まるで初めて飛べた鳥が思いっきり空の世界を楽しむように、大きく出せるようになった声を楽しむ息子。8ヶ月。おめでとう。

完全受け身だった君が、自分から何かを伝えようと声を上げている。何をいってるか、お父さんにはちょっとわからないけど。何かを伝えようとしている。ごめんよ、わかってあげられなくて。怒っているのか、楽しんでいるのか、悲しんでいるのか、それぐらいはわかるから、しばらくは懲りずに声を上げ続けてくれるとお父さんは嬉しいです。

赤ちゃんの定番の「アーウー!」をはじめ、「パパパパパ」と「マママママ」が得意な息子。もちろん、パパとママを呼んでいるわけじゃないんだけど(もしかして呼んでいるの?)、たまに奇跡的に「パパ!」、「ママ」と言ってくれる。そうなると、ついつい顔がほころんじゃうよね。意識的に「パパ」、「ママ」を言えるようになるのは、いつなのかな。君と会話できるようになったら楽しいな。

でも、もし会話できるようになったら、この先一生『会話できない楽しみ』を失ってしまうと思うと、ちょっと寂しい。たぶん、この世界の『楽しみ』にも2種類あって、それは『できる楽しみ』と『できない楽しみ』なんじゃないかな、とふと考える。

人は、『できる楽しみ』には気づきやすいけど、『できない楽しみ』には気づきにくい。

正確に伝えられない息子の表情や、声のトーンを読み取るという楽しさは、会話が『できない』からこそ味わえる今だけの特別なもの。

だから、今は、今だけの『できない楽しみ』を噛み締めたい父なのでした。おわり。


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