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怖さを知らない、という怖さ。

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息子がBCGを打ってきた。二の腕に赤い点が18個ほど。妻の話によると、痛いと有名なBCGなのに、息子は全然泣かなかったらしい。え、不死身なの?

そもそも、あまり泣かない。仏のようにいつもニコニコ笑っている。引き笑いで。え、誰に似たの?

泣く時は、お腹が空いた時と、眠い時。でも、泣いたとしても、せいぜい長くて5分ほど。あんまり大声も出ないらしく、かすれた声で泣いている。え、酒焼け?

この間、お風呂入れている時にお湯を顔にぶちまけてしまって、「これはさすがに泣くか」と思ったけど、まさかのノーリアクション。前世はイルカだったのかな?

まあ、まだ生後6ヶ月だから、これから暴れん坊になっていくんだろうけど、周りの話を聞いていると、かなり手がかからない赤ちゃんらしい。

今のところ、彼は怖いものなしだ。色んな怖いことを経験してきた大人と違って、まだ恐怖体験が0。親に叱られたこともなければ、犬に噛まれたこともなければ、お化けや死なんて概念もない。

もしこのまま、怖いものなしに成長して、歩けるようになったとしよう。その状態で自然に解き放ったら、火を触ろうとするわ、谷底にジャンプするわ、虎に乗ろうとするわで、3時間ももたないだろう。

そう考えると、痛いことや辛いことって、生きていくのにとても大切なことだ。今は、まだ赤ちゃんだからいいけど、これからちょっとずつ、嫌いなものや怖いものが出てきて、社会に適応していくんだね。

小さい腕に押された赤いスタンプを見ながら、ついつい考えすぎてしまう父親なのでした。


ちなみに、
僕にはBCGの跡がなく、ずっと「おれはBCG打ってない!」と自慢していたんだけど、妻が以前、「BCGみんな打つんだよ」と言ってきた。悔しいのでちょっと調べてみたら、今の子どもたちは、ツベルクリン反応に関わらず、全員が注射をするらしい。でも、以前(平成17年4月に変わったらしい)は、ツベルクリンが陰性だった場合に注射してたらしい。ということは、BCGの跡がない僕は、ツベルクリン反応が陽性だったということか?そもそもツベルクリンてなんやねん。免疫が強かったのかな。それとも、回復力が高くて跡が消えただけなのか。むむむ、ハッキリしない。今のBCGは、昔より跡に残りにくいということだから、それは安心。だって、腕に一生スタンプが押されるって、けっこう重大なことだもん。もし、残るんだったら、もう少しカッコいいやつにしてほしいよね。


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