父、2周遅れ。

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朝、妻が泣いていた。
「子どもがかわいそう」とグスングスン。

いま、子どもは慣らし保育中で、
保育園に預けてきた帰りに泣いてしまったらしい。

「かわいそう」の真意は、
まだ生まれてきてから4ヶ月なのに、
親の手元を離れて「かわいそう」ということ。

上手く気の利いた言葉もかけてあげられず、
「大丈夫だよ」としか言えなかった。
妻が「かわいそう」という意味も痛いほどわかるから、
あまり余計なことも言えなかった。

前に一度、妻が同じことを言った時に、
「まだ小さいから寂しいとかわからないよ」と言ったけど、
それは、100%大人の言い訳だ。

たしかに「寂しい」とか、そういう感情はまだないのかもしれない。
もしくは、すでに母親という存在をしっかりと認識していて、
傍にいないことをちゃんと感じているのかもしれない。

どちらかなのは知る由もないけれど、ひとつ確かなのは、
これからするであろう「子どもの初めて」をたくさん見逃すということ。
初めての寝返り、初めてのハイハイ、初めて喋る言葉。
家にいる時にやってくれればいいけど、
そのいくつかは保育士さんが一番最初に見聞きすることになるのだ。
親としては、やっぱり寂しい。

でも、もしかしたら、早くから他の人と触れ合うことで、
人の気持ちがよくわかる子になるかもしれない。
刺激や発見が多いから、
ずっと親といるよりも吸収することが増えるかもしれない。

子育てに決まった正解はないだろうけれど、
自分たちの感情に嘘はつけないので仕方ない。
今できることは、今の状況を、ちゃんと受け入れて、
その中での最善を、2人で話し合いながら見つけていくしかない。
ベストは無理でも、ベターを目指して。

保育園の時に一緒にいられない分、
違う愛情のかけ方はきっとある。
子どもはきっと、親が思っているより頑丈だ。

妻は、僕が家を出る最後に
「子どもの分まで、仕事をちゃんと頑張る」と言った。

僕は、妻を素直に尊敬した。

親としての自覚、2周遅れくらいかな。

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#子育て

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