SOKICHISAITO
和を感じさせる不思議なデザイン×生活雑貨
銀黒色の咆吼が冷たい空を灼き大地を穿つ。 カーボンとチタンの複合装甲に覆われた凶器。そびえ立つ鋼の城。 逃げ惑う動力甲冑(モータードレス)の装甲騎士達。 石灰色の空から雪が舞い降り、赤く染まった大地を覆い隠す。
Smartphone Case Design.
Lineスタンプ 猫人-Neko Bito- 猫人達の幸せな日々
金色のアイスキャンデーの連なりが太陽光に輝く。 連なったその流れが一閃すると、白磁の卵から赤い血液があふれだし、また一人スクラップと化した。 堅い装甲が、紙のようにへこみ、ゴボリと大量の血が吹き出す。人間入りの卵がぐしゃりとつぶれて、筋肉と内蔵がはみ出す。 ドロリとした赤い海から、白い頭蓋が割れ、眼球の飛び出した頭部が見え、ケイスは目をそらした。 ブリーフィングで見た作戦参謀の余裕顔と、彼が言った制空権確保の報告にむかっ腹が立ったが、今は全力で逃げ回るしかな
格子模様の編み目、ラインアートが無限に広がっていく。 銀白色のライン、先の見えない巨大な網目模様が彼方に広がり、繋がり切断され、また繋がっていく。 新しい格子が出来るとそこに無数の光が飛び交い、更に彼方へと光が走っていく。そして、更にその先へと。 新しい肉体との神経接合。脳内のネットワークが構成されるまでの単調で苦しい訓練。 人間的な通常の生活ができるようになるため、赤ん坊の頃から人間をやり直すような訓練が必要だった。 もっとも、神経や脳のネットワーク回復プログ
ゆらゆらと揺れる真っ青な光と浮遊感。 出来損ないのカクテルのような人工の青色に浮かんでいた。 視覚は青い光、三半規管は浮遊感、それ以外の感覚はなかった。 自分がケイスという名前であることと、青い何かの中で浮かんでいる浮遊感。 透明なガラスの容器に満たされたブルーの液体。狭くもなく、さして広くもない空間。 次第に遠くから女性ボーカルの、低音で心地よく、頭蓋が震え、心がかき立てられる、歌声。 それが、キッチンにいつもおいてあった、あのアメリカンラジオから
ヴォーグの表紙から抜け出してきたような美人と、格闘場に向かう士官候補生の間で評判になっていた。 ケイスはさして興味もなく、リックの言うことを話半分で聞いていた。 退屈な座学の後、がやがやと徒党を組んで行くと、格闘訓練施設、植物性マットレスを敷き詰めた道場(ドージョー)に、彼女は待っていた。 広い道場の中央に完成されたフォルムを持つ彫像のように立ち、落ち着いた不思議な目の色で候補生達を見ていた。 無駄な肉のないすらりとした容姿。モデルのように細く背の高い体。
ケイスが目覚めると、朦朧とする意識の中で、全身が激痛で覆われているのだけがわかった。 目が閉じられているのか、耳をふさがれているのか、視覚も聴覚も潰れてしまったように、光の一筋も見えず、物音一つ聞こえない。 全身の皮膚の感覚もない。呼吸する肺の動きすらわからなかった。 体を動かそうとしても、自分の手足の感覚すらない。 ただ、全身を激痛が襲っている。体中余すところ無く、激痛に見舞われている。 連続的な痛みの中で、特にやばそうな痛みが走る時だけ、赤銅色の光に
ケイスが目覚めると、部屋の外からシャンソンが聞こえた。 古いレコードをわざと流しているらしく、レコード特有の雑音がそのまま再現されている。 以前見た白黒の記録映画で女性ヴォーカルが歌っていた曲だ。 沖縄基地の近くに借りているコテージハウス。寝室の窓からは綺麗に刈りそろえられた芝生が、強い太陽の下で青々と輝いている。 キッチンと思われる方から炊事の音と、コーヒーの香りではなく、アールグレイの香りが漂ってきた。 口の悪さや態度に比べて、時々、家庭的な行動を取