「身体からにじみ出る個の肯定」

# 6 和田昌宏（アーティスト）

ソケリッサの皆さんには、現在制作中の映画に出演していただいたり、ワークショップの撮影をさせていただいたり、アトリエである「国立奥多摩美術館」でパフォーマンスをやっていただいたりと、様々な形で関わらせていただく機会がありました。
映画の撮影では「セイタイさん」という役で、雨の中泥まみれになって踊っていただいたり、千葉の沖合に超早朝から船に乗って撮影に繰り出したり、山道をゴムボートを担いで上り下りしていただいたりと色々と無茶で過酷なお願いをして、大変お世話になっております。

ソケリッサの皆さん一人一人からは、その人の持つ身体からでないと滲み出てこない強烈な個を感じます。その素人臭い動きから、メンバーのそれぞれが体験してきたであろう、人生や匂いがあふれ出てきて、それが人の心を動かす。とてもシンプルな事ですが、何か抑圧し統制されたイメージから作られた美しさが持つダンスや踊りという意識をひっくり返し、全ての個を肯定するようなこの感動的な感覚はソケリッサのダンスを生で見た多くの人が感じるのではないでしょうか。

それぞれの個が消さないよう細心の注意を払いながら、集団のダンスとしてまとめ上げている代表のアオキさんの演出は、ダンスだけでなく人間の身体に対する広い愛を感じます。

多くの人に彼らの踊りが生で届けられる機会が増えたら良いなと思います。

(和田昌宏)

撮影：赤石隆明

映画「Songs For My Son」ウェブサイト：http://songsformysonmovie.com/

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和田さんの映像は静かに社会の反映が強度を持って落とし込まれているのを感じます。先日は中国時代美術館とオンラインで行ったソケリッサ！のWSの記録映像をつくっていただきましたが本当にとても良いものになりました。忙しい映像制作の傍ら手作り餃子屋を営んだりもしています。自分の中で全貌が見えていないところが多く、和田さんの穏和な中のたくらみに惹かれ続けています。そんな中、現在製作中の映画にソケリッサ！は出演をさせて頂きました。幾度かのロケは海や泥や霧にまみれるなどの環境下で、今でも過酷さはメンバーの語り草になっていますが、この世情の中、常に心身揺さぶられながら存在を求められているのがとても刺激的でもっと出番が欲しいと静かに願っていました。先月末に撮影が終わりこれから編集に入るとのことです。映画が完成した暁、和田さんの全貌の一部分が垣間見えることを楽しみにしています。

（アオキ裕キ）

「Unmatched Bodies−ズレる身体」記録映像｜アオキ裕キ＆新人Hソケリッサ！広州時代美術館（中国）ワークショップ

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2021ｰ2022「路上の身体祭典 H！」新人Hソケリッサ！横浜／東京路上ダンスツアーへのクラウドファンディング挑戦を開催中！
目標：150万円
期間：2021/10/7～11/15

CAMPFIRE
https://camp-fire.jp/projects/view/439611

（ヘッダー写真：岡本千尋）