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めぐる
今まで自由気ままに生きてきた私にとって
人生で初めて人に尽くした。
そう実感できるのが娘だ。(夫よすまん)
そんな娘もいよいよ4月から幼稚園。
生後3ヶ月から後追いがはじまり、近くにいないと泣く。怒る。叫ぶ。
言葉を発するのも遅かったし、イヤイヤ期も長かったし、幼稚園入園を指折り数えていた。
娘のことをちゃんとわかってあげられているんだろうか。自問自答を繰り返しながらここまでやってきた。
家にいると家事のあれやこれやが目につく私は、できるだけ娘と向き合うために、ほぼ毎日出かけていた。
天気の良い日は空が広く大きく見える公園に足を伸ばしたり、動物園や海、電車、車、自転車とあらゆる交通手段を使ってあちこち行った。
そのせいか、娘は毎日朝起きて、
『今日はどこに行くの?』
ときいてくる。
毎日天気と相談しながら、
今日はあそこでピクニックしよう。
明日は雨だから屋根のあるあそこであそぼう。
先日、幼稚園で入園前の健康診断があり、朝早く出かけた。健康診断は早々に終わると聞いていたので、その後どこに行こうか?と娘に相談すると、こどもの国に行きたいと。
いつものように朝から簡単にお弁当を作った。
健康診断を終え、園庭で遊ぶお友達を横目にいそいそと電車移動。
こどもの国は年パスを持っていて、もう年中来ている。広々とした空間に大人も開放的になる。
それこそ、プレ幼稚園が終わった後にもよく来ていた。
いつものコースを2人で周り、お弁当を食べ、遊びまくった。
人気のいないベンチで日差しを浴びながら、寝転んだ。
そして、その瞬間、
『ああ、もうこういう時間を共に過ごすのはあと何回あるんだろうか』
と思ってしまった。
思ってしまったら、最後。
今まで見た、どの景色も今までのいろんな場面を思い出してしまい、涙が止まらなくなってきた。
野点がしたくて、セットを持ってきたもののタイミング掴めず、娘が寝た瞬間を狙って準備をした時のこと。
桜吹雪のなか、ベビーカーに乗せた娘と
『きれいだねーーー!』と2人で叫んだ時のこと。
トンネルを潜るたびに、お互いを呼び合い、爆笑したこと。
2人で過ごした時が愛おしくて愛おしくて、
泣けた。
夕方になり、そろそろ帰ろうと娘に話すと
いつもの通り、『帰りたくない!』と言われる。
それでも朝からの活動で疲れたのか、
『帰るなら、寝てもいい?』とベビーカーに横たわりながら目を閉じる娘をみて、
もう涙腺は崩壊だ。
なんだ、そのかわいすぎる一言は。
帰りの電車では涙が止まらず、マスクの下はぐちょぐちょだった。
新生活を前にする娘。
まず、園バスに乗れるのか?とか、給食ちゃんと食べれるのか?(超偏食っ子)不安はいっぱいだけど。
こんな風に宝物のような3年間をくれてありがとう。
しかし。
スイッチ入るといつでも泣けるな。
こう書きながらでも顔は、あの時の電車と同じぐちょぐちょだ。