地下都市のお話【創作備忘録】


 連載小説「灯明」をお読みの皆様、いつもありがとうございます。創作キャラクターたちの中でも特段思い入れの強い子達なので嬉しく思います。

 今日は彼らのプロフィール等をお話しします

1、地下都市とは
2、住民たち
3、灰の遺児たち


1、地下都市とは

 「灯明」の舞台となる地下都市、臆病者と自身らを揶揄する意味で【コバルティア】という名がついています。

 その昔、まだ大陸を戦火が襲っていた時のこと。
 当時、戦いの鍵を握っていたのは強い力を有した魔導師たちでした。特に攻撃の魔法を編める者たちは重宝され、どの国も競うように魔導師を国の中枢近くに登用しました。国は魔導師たちに多額の投資を行い、魔法の技術発展に力を注ぎました。しかし、生活がもっとよくなるようにとそれぞれが研究してきた魔法の技術を次第に戦いのために使えと命じるようになります。魔導師たちは当然反発し、その多くが国の弾圧を受け命を落としました。
 そのなか、生き残った一部の魔導師たちが祖国を捨てて逃げ出します。彼らが集まって作り上げた小さな集落が【コバルティア】の最初でした。

 彼らは追手が差し向けられることを恐れ、身を隠すために地下深くへとすみかを移していきます。その過程で起こった事件は連載小説「灯明」にも描かれています。

 今の【コバルティア】はできてからおおよそ数百年の年月が経った頃の話となります。


2、住民たち

コバルティアの民には4つの大きな特徴があります。

 ①色素が薄く、白肌に灰白色の髪を持つ
 ②太陽の光に弱く夜しか活動ができない
 ③非常に短命である
 ④魔力が強く、固有の魔法が使えるものもいる




①色素が薄く、白肌に灰白色の髪を持つ


 地下生活が長いため非常に色素が薄く、肌や髪だけではなく目の色も薄いという特徴があります。

②太陽の光に弱く夜しか活動ができない

 地上へ出たコバルティアの民は太陽の光に当たると体調を崩してしまいます。そのため、活動するのは日の落ちた夜が中心になります。昼間に活動しなければならないときは、特殊な布で作られたマントを羽織らねばなりません。

③非常に短命である


 地上との関わりを断っておりますため、住民は少なく遺伝的な問題や魔力の強さなどの要因から大変短命な運命を背負っています。

④魔力が強く、固有の魔法が使えるものもいる


 元々国に仕えていた魔導師が祖であるため、彼らの魔力は非常に高く、特定の者にしか扱えない固有の魔法を使える者までいました。どういうわけか、その者たちには先天的に能力を象徴する刺青が身体のどこかに刻まれており、そういった人物のことを彼らは《灰の遺児》と呼びました。


3、灰の遺児たち


 前述の通り、灰の遺児は大変魔力が強く、固有の魔法を使用することができます。ここでは連載小説「灯明」に登場する灰の遺児を紹介します。


*ヴェーチェル・スペクトラム 《灰猫》


 首筋に猫の刺青を持つ近接戦闘のスペシャリスト。猫の影に潜りあらゆる場所へ潜入する能力、影を捕らえて相手の自由を奪う能力を持つ他、一度見たものを全て記憶することができる。本を粗末を扱う人に容赦ない。見た目はとても温厚な青年。


*エレオス・クエンチェ 《灰鴉》


 腹部に鴉の刺青を持つ中距離&集団戦特化型の能力者。機械仕掛けの翼を操り、魔法に干渉・改竄することができる他、翼を構成する武器で攻撃をすることも可能。また、教会に伝わる結界術に精通しており、各種封印から解呪までお手のものである。舌のピアスは教会の罰。見た目はとても凶暴な青年。

*ジズ・メルセナリオ 《灰蜘蛛》


 額から首筋に蜘蛛の刺青を持つ後方支援型の能力者。医療魔法と糸状の魔力を操り、医療行為を行える他、敵の動きを止めることができる。薬草に詳しく、薬の調合も得意。地上ではお抱えの医者にしたい貴族が多く犯罪を犯していないにも関わらず国際手配される。見た目は虚弱そうな青年。

*レウム 《灰鼠》

 太ももに鼠の刺青を持つ。戦闘向けの能力は皆無だが、亡くなったモノたちの魂をかけあわせて新しい命を生み出すことができる。ヤコウソウを作ったのも彼である。見た目は無愛想な青年。

*フィリオ・エルヴィス 《灰蝙蝠》

 鎖骨に蝙蝠の刺青を持つ。コバルティア黎明期から生きている魔導師で、火の他に様々な魔法を扱うことができる。見た目は無邪気な少年だが、魔力は無尽蔵。


 終わりに

 連載小説「灯明」はようやく折り返し。
 灰の遺児たちが力を合わせて新しい灯りを考えるお話です。ぜひ気になる方は下記のマガジンからご覧ください。


 








 

 

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