食事をおいしく味わうには「意識」も大事
食事を美味しく味わうには、味覚に意識を向ける必要があります。
当たり前のことのように思えるかもしれませんが、それをできていない人はいます。
私がそうでした。
味覚に意識を向けていなかったせいで、何を食べても「ふーん」くらいにしか感想がなかったのです。
ざっくりとしたレベルで「おいしい」か「おいしくない」で分けてしまう、いわゆる味オンチです。
味覚に意識を向けていないと、おいしいものを食べてもその味がわかりません。
そんな私が味覚に意識を向けるようになったのは、ある寿司屋さんに行った時のことです。
深夜も1時。しこたま酒を飲んだあと友人から「ここおいしいから」と連れられたのです。
そこで鉄火巻きを食べました。
すると意識を突き破って味が感覚に訴えてきたのです。
海苔がパリッとしていて香りが広がり塩っ気が抜群…
赤身マグロが濃厚で味が口の中を走り回る…
生まれて初めて「うますぎるもの」を食べた瞬間です。
それまで「おいしい」「おいしくない」の2通りしかなかった味覚に、色々な細かな要素が追加されたのを感じました。
それから私は、味覚に意識を向けるようになりました。
料理にしてもお酒にしても、受ける感覚を大切にするようになったのです。
思えばそれまでは味わう感覚を雑に扱っていたと思います。
そしてまた次のステップを目指しています。
味覚を言語化すること。
言葉として表現するには、また別の能力が必要です。
まだそこまで達することはできていません。
料理を多彩な言葉で評することができるようになりたいです。
かっこいいじゃないですか。そういう人。