会社での初英語
1985年、新入社員の私はいきなり国際事業部に配属されました。
当時、英語は好きではあったけど専門的に学んだことはなく、一方同期には外国語学部の人も多く、これからどうしたら良いのだろう、と不安にからたものです。まだノートPCもなくデスクトップPCも普及しておらず、まだ外国は今より遠い世界で、地球は今よりずっと大きかった頃です。
当時のことを振り返ってみると、そう、最初に習った英語を思い出しました。 新入社員は誰よりも早く電話を取らなければならない、という体育会的な鉄の掟がありましたが、毎日国際電話がかかってきます。 その時のフレーズが会社で最初に習った英語でした。
”May I have your name?" (どちら様でしょうか?)
"Could you hold the line?" (少々お待ちください)
この2つだけ覚えると国際電話があまり怖くなくなりました。
”Who are you?" とか "Please wait" とかいった不愛想な言葉じゃなくて、とっても丁寧で知的な感じがして、この二言だけでずいぶん楽になったものです。
直訳すると、それぞれ「名前を持ってもいいですか」「線を持ってもらえますか」などと訳が分からなくなるが、"have"には相手から頂くニュアンス、”hold"にはそのままでいるニュアンスがあるのが面白いとその時感じました。
英語が怖い人は、何かしょっちゅう使えるフレーズを覚えるといいですよ。 それと同時に言葉の感覚を少しずつ身につけると楽しくなりますよ。