詩『共同体』
ねぇ いつ死ぬかより
いつ笑うかでしょ
いつ振り向くかでしょ
ものごとにはタイミングがある
それにより別の意味になる
季節がめぐるのと一緒
巻き込まれている
生まれるまえから
わたしたちは宇宙の一員
ひとりきりではこの場にいない
共同作業? とんでもない
運命共同体とか言うけど
沈む船に乗りたくはない
宇宙をバックにつけながら
今日もまわり続ける矛盾劇
愛を知る人は寂しがり
なくしたものを探しがちだし
知らない人は焦がれるもので
擦れ違いが奏でるカノン
あじさいは褪せてもきれい
そうやって笑うあなたもきれい
装飾花のなかでいいから
どうか仲間に入れてほしい
ねぇ いつ死ぬかより
いつ咲くかだからさ
20211201
深夜の二時間作詩 第134回「共同体」