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お箏を弾く人のための「初めての楽典」

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お箏を弾く人が初めて「楽典」という音楽の基礎を学ぶ時の入門書です.西洋音楽の「楽典」に拠らずに、「平調子」や「雲井調子」といった五音音階の仕組みから始まります.
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2022年8月の記事一覧

§15 中空調子や雲井調子は平調子からできているの?⑤               お箏を弾く人のための「初めての楽典」   

第15回 中空調子や雲井調子は平調子からできているの?⑤ 陰旋法系の調絃はどの絃に宮音があるかによって「宮=二」なら「雲井調子」、「宮=三」なら「中空調子」、「宮=四」なら「岩戸調子」、「宮=五」なら「平調子」、「宮=六」なら「曙調子」となることを説明しました。 音の高さに関わらず「宮音」の位置が重要だということです。 私たちは「五(一)」を「D(壱越)」に合わせた「平調子」にはよく親しんでいますし、「五(一)」を「G(双調)」に合わせると「五段砧」の「低調子」になるこ